ここ最近は起きてすぐにモーニングノートというものを書いている。『ずっとやりたかったことをやりなさい』というワークブック系の自己啓発書に書いてある最初の課題だ。30分でA4のノートを3ページを書くという内容で、手書きで執筆したことのある人ならかなりハードな課題だと理解できるはず。(冗談だろ!?)と読んでいる時にツッコミを入れたが、やればやれるものだ。でもやっぱりハードだ。書いた後は手と肩がめちゃくちゃ痛い。30分で3ページは考える時間がないので、30分間ずっと書きっぱなし。むしろ考えてはいけないから、こんなにハードな時間配分なのだろう。書く内容は何でもよくて、思いついたことを何でも書く、書くことが無いなら『書くことが何もない』でもいいから30分で3ページを埋める。何度も言うがかなりハードだ。そうやって言語野を打ち倒して、心の深いところから言葉を引っ張り出してくるのが目的らしい。

 どうやったら無意識を記述できるかを考えて、ここに至ったわけだがモーニングノートを書いている時に、これって私が今まで書いてきた雑感帳に似ているぞ、と気付いた。ターンワールドの頃から執筆中に思いついたこと、感じたこと、考えたことをノートに書いてきて、別にそこからクリティカルなアイデアが生まれたことはないのだが、経験則で雑感帳を書けば小説も書けると分かってきたので、season3からは執筆する時間を減らして毎日1ページ書くのを課題にした。そうしたらもっと書けるようになった。世の中には直感に反する理不尽な真実があるのだ。

 ここまでハードではないが、既に入り口までは自力で到達していた。30分で3ページを自力で編み出せたとは思えないが、惜しいところまでは行っていた。人間、求めたものが手に入るとは限らないが、近づくことはできる。いや、そもそもモーニングノート書いたからといって小説が書けるようになるとまだ決まったわけではないんだけどね(12週間のワークブックで、まだ1週間も経っていない。)。でも感覚としては雑感帳をよくかけた時の感じをさらに高回転で回したような感じがあるので、何か変化があるのではないかと期待している。なかったら、おバカな作家が一人誕生したというだけの話だ。

 今のペースだとワークブックをやり終わった頃に執筆が終わりそうだから、効果が目に見えるのは次に書く物になるんだろうなぁ。もっと早くに出会いたかった。でも今回のもけっこう変わった物を書けている気はしてる。雑感帳は書いていたわけだし、3分の1ぐらいは効果があったはずだ。

(おわり)

ずっとやりたかったことを、やりなさい。
ジュリア・キャメロン
サンマーク出版
2012-11-05




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