愚者空間

KDP作家牛野小雪のサイトです。小説の紹介や雑記を置いています。

睡眠

ニートだけど睡眠時間を10時間にして大谷翔平になる

1: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:45:10.14 ID:ShoheiOhtani

負けへんで、

ワイニート、今日から睡眠時間を10時間確保して大谷翔平になる。

まずはフィジカルからや。

2: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:45:33.29 ID:aabbccdd

3: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:45:51.88 ID:eeffgghh

何と戦ってんだよ

4: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:46:02.31 ID:iijjkkll

まず練習しろ

5: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:46:25.75 ID:mmnnoopp

共通点が睡眠時間しかなくて草

6: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:46:48.12 ID:ShoheiOhtani

4

ちゃうねん。超一流はまず睡眠からや。身体の回復が基本やとYouTubeで見た。

ワイは今まで睡眠をおろそかにしすぎてた。

7: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:47:05.93 ID:qqrrsstt

残りの14時間は何すんの?

8: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:47:33.64 ID:ShoheiOhtani

7

食事、トレーニング、野球の研究(パワプロ)や

9: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:47:51.28 ID:uuvvwwxx

パワプロで研究は草

10: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:48:10.55 ID:yzaabbcc

食事はどうすんねん

大谷は節制しとるぞ

11: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:48:44.90 ID:ShoheiOhtani

10

マッマの作った栄養バランス満点の飯を食うで

ワイ専用の栄養管理士や

12: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:49:01.37 ID:ddeeffgg

マッマに頼り切りで草

13: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:49:22.78 ID:hhiijjkk

とりあえず今日のノルマは?

14: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:49:55.12 ID:ShoheiOhtani

13

今から寝て、明日の朝8時45分に起きる

完璧な10時間睡眠や

15: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:50:11.49 ID:llmmnnoo

どうせスマホいじって夜更かしするに1000ガバス

16: 風吹けば名無し:2025/07/10(木) 22:50:35.73 ID:ppqqrrs

まあ頑張れや

17: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 11:30:55.21 ID:ssttuuvv

イッチ、起きたか?

18: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:05:14.33 ID:ShoheiOhtani

すまん…13時間寝てもうた…今起きたわ…

19: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:05:30.87 ID:wwxxyyza

早速で草

20: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:05:49.02 ID:aabbccdd

ただの寝坊やないか

21: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:06:11.69 ID:ShoheiOhtani

いや、これは身体が回復を求めてた証拠や

溜まってた疲労が一気に抜けた感じするわ。超回復や。

22: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:06:33.48 ID:eeffgghh

ポジティブシンキングだけはメジャー級やな

23: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:06:58.91 ID:iijjkkll

で、起きて何したん?トレーニングか?

24: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:07:25.15 ID:ShoheiOhtani

マッマが置いといてくれた菓子パン食ったで

まずは糖質を補給して脳を覚醒させんと

25: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:07:44.73 ID:mmnnoopp

大谷は菓子パン食わねえよ

26: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:08:02.99 ID:qqrrsstt

プロテイン飲めや

27: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:08:30.17 ID:uuvvwwxx

今日のトレーニングメニューは?

28: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:09:01.44 ID:ShoheiOhtani

27

午後はWBCの録画見てモチベーション高めるわ

イメージトレーニングも重要やからな

29: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 12:09:21.08 ID:yzaabbcc

絶対やらんやつやん

30: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 16:25:48.19 ID:ShoheiOhtani

やっぱ大谷は神やわ…

ヌートバーとのくだり何回見ても泣ける

ワイも世界を感動させる選手になるで

31: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 16:26:09.33 ID:ddeeffgg

で、素振りはしたんか?

32: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 16:26:41.95 ID:ShoheiOhtani

31

いや、なんか満足してもうたわ…

今日はメンタル強化デーにする

33: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 16:27:01.27 ID:hhiijjkk

言い訳の天才

34: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 19:33:15.82 ID:ShoheiOhtani

晩飯はマッマの特製生姜焼きやったわ

豚肉でタンパク質とビタミンB1補給や!

35: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 19:33:40.11 ID:llmmnnoo

白米大盛り食ってそう

36: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 19:33:59.58 ID:ShoheiOhtani

35

なんでわかったんや…3杯食ってもうたわ

37: 風吹けば名無し:2025/07/11(金) 19:34:17.63 ID:ppqqrrs

大谷じゃなくてただのデブになる未来しか見えん

38: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:15:29.40 ID:ShoheiOhtani

あかん…

YouTubeで昔の野球選手の珍プレー集見てたらこんな時間や…

もう2時過ぎとる…

39: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:15:48.99 ID:ssttuuvv

ほらな言わんこっちゃない

40: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:16:05.18 ID:wwxxyyza

意志弱すぎやろ

41: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:16:33.41 ID:ShoheiOhtani

今から寝ても10時間寝たら昼12時やんけ…

計画が…大谷への道が遠のく…

42: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:16:55.79 ID:aabbccdd

切り替えてけ

43: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:17:11.23 ID:eeffgghh

明日から頑張れ

44: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:17:38.50 ID:iijjkkll

おやすみ谷さん

45: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:18:01.76 ID:ShoheiOhtani

サンガツ…

負けへんで…明日こそは…

おやすみ…

46: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:18:22.94 ID:mmnnoopp

三日坊主どころか一日坊主で草

47: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:18:45.13 ID:qqrrsstt

また明日な

48: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:19:03.48 ID:uuvvwwxx

イッチが寝てる間に本物の大谷は練習しとるんやろなあ

49: 風吹けば名無し:2025/07/12(土) 02:19:25.66 ID:yzaabbcc

睡眠時間だけはニートも勝てる可能性がある唯一のジャンルやからな…




[詩]眠れない夜

DALL·E 2024-09-16 16.53.34 - A
眠れない夜に  
魂が揺れている  
目を閉じて布団に沈んでも  
心は決して安まらない  

静かな闇に浮かぶ  
この宙ぶらりんの感覚  
眠りたい、でも眠れない  
起きていることも許されない  

生産性が頭をかすめる  
「何かしなきゃ」  
「何かを作らなきゃ」  
けれど、魂はそれに抗う  
「ただ休むだけじゃだめだ」と  
無言の声が響く

この矛盾の中で  
どちらに進むべきか迷う  
休息が欲しいのに  
休むことができない  
活動したいのに  
体も心もそれを拒む

何もできないことが  
永遠に続いたら  
そう考えると  
胸の奥に不安が広がる  
人生が台無しになるという  
恐れが押し寄せる  

でも、もしこの不安が  
答えではないとしたら?  
言葉の限界を越えた場所に  
本当の解決があるとしたら?  

言葉で説明できないものが  
魂の奥に宿っている  
それを感じ、ただ受け入れること  
もしかしたら、それこそが鍵かもしれない

音楽や絵、感覚の中で  
言葉を超えた何かが見つかるかもしれない  
ただ、焦らず  
この瞬間に身を委ねることが  
新たな一歩となるだろう

休めないなら、そのまま  
魂が何を求めているのか  
耳を傾ける時間を持とう  
眠れない夜も、無意味じゃない  
それもまた、ひとつの道

「台無し」になる恐れも  
きっと永遠じゃない  
魂のレジスタンスを受け入れ  
その声を尊重することで  
やがて眠りが訪れる時が来る

何もできない夜に  
揺れる魂が見つけるもの  
それは答えではなく  
新しい問いの始まりかもしれない  

言葉の限界を超えて  
自分自身を見つめ直す  
その瞬間に  
少しの光が差し込むだろう  
やがて夜が明けるその時まで  
眠れない夜も、道の一部と信じて

夜眠れんのやが?

夜眠れんのは辛いな。いくつか対策があるから試してみてや。

1. 就寝前のルーティンを作る: 毎晩同じ時間にベッドに入るようにして、体内時計をリセットするんや。
2. スクリーンタイムを減らす: 寝る前のスマホやパソコンは避ける。ブルーライトが目を刺激して、寝付きを悪くするんや。
3. リラックスできる活動をする: 入浴や読書、軽いストレッチでリラックスするといい。
4. カフェインとアルコールの摂取を控える: 夕方以降はカフェインやアルコールを避けるんや。これらが睡眠の質を下げることがあるからな。
5. 寝室の環境を整える: 寝室は暗く、涼しく、静かにすると寝やすくなるで。
6. ベッドは寝るためだけに使う: ベッドで仕事をしたり、スマホをいじったりするのは避ける。寝るための場所としての印象を強くするんや。
7. 悩み事を書き出す: 頭の中を整理するために、悩み事ややるべきことを紙に書き出してみ。そうすると、考え事で寝れんくなるのを防げるかもしれん。

これらの方法でも改善せん場合は、睡眠障害の可能性もあるから、専門の医師に相談するのも一つの手やで。

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自力でメンタルヘルスする方法おしえてクレメンス

メンタルヘルスを自力でケアする方法はいくつかあるで。全部一度にやる必要はないから、自分に合った方法をちょっとずつ試してみてや。

1. 運動する: ジョギング、ウォーキング、ヨガなど、体を動かすことでストレスを減らし、気分をリフレッシュさせるんや。
2. 趣味を楽しむ: 好きなことをする時間を作ることで、心の余裕が生まれるんや。
3. 十分な睡眠をとる: 睡眠はメンタルヘルスにとってめっちゃ大事。規則正しい生活と良い睡眠環境を整えるんや。
4. 健康的な食事: バランスの良い食事は、心だけじゃなく体の健康にも良い影響を与えるんや。
5. 瞑想や深呼吸: ストレスを感じたら、深呼吸や瞑想をしてみ。心を落ち着かせるのに効果的や。
6. 感謝の気持ちを持つ: 小さなことでもいいから、感謝できることを毎日見つける。ポジティブな考え方がメンタルヘルスを支えるで。
7. 人とのつながりを大切にする: 家族や友人との会話や活動を通じて、支え合いの関係を築くんや。

これらの方法は、メンタルヘルスの基礎を固めるのに役立つで。でも、自分だけで対処が難しいときは、プロのカウンセラーや心理士に相談するのも大事やで。自分一人で抱え込まずに、必要ならサポートを求めるんやで。

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睡眠負債を貯めるのはやめてもろて

 最近ソシャゲではなくアプリに課金した。熟睡アラームというアプリで睡眠時間の記録を取って月平均の睡眠時間を記録できる。睡眠深度も測ってくれる。完璧ではないがある程度の目安にはなる(アプリを起動して一分で眠っていることになっているが絶対違うと思う)。先週ぐらいに睡眠負債というのも測れるようになって、サンプルを見てみると負債が溜まっている時に小説が書けないというのが分かったので、よし、睡眠負債を0にしたら書けるようになるかもしれない、というので課金したわけだ(年払いだとお得で3600円)。ちなみにアプリが返済計画も立ててくれる。その計画に合わせて本も小説もゲームも動画もうっちゃって、もう強制的に寝ちゃうわけだ。

 結果だけで言うと小説は書けた。なんなら睡眠負債が一時間を切ったあたりで頭の冴えが違うなと感じられた。これで0になったらどうなってしまうんだ‥‥‥と驚いている。もしかして私に必要だったのはインスピレーションだとか魂にビンビンくるネタじゃなくて睡眠だったのかもしれない。小説は寝て育つ。

 半年前からノートに毎日3ページ、どんなものでもいいから文章を書くのを日課にしている。もっとも小説みたいに強度のある文章ではないのでブログにさえ書く価値がないものばかりだ。毎日「小説が書けないぞ、くそっ」とか「本が売れない」とかは必ず書いている。「こんなもの書かずに小説書いた方がいいんじゃないか?」っていうのは月に2回ぐらい。ホントに自分でもそう思うけれど、ボクシングにおける走り込みみたいなものだと思って、とにかく書き続けている。実のところこれで小説の進みは遅くなった。調子の良い時は負担ではないが、以前なら1、2ページは書けるかな?という状態だと3ページ書くので力尽きてしまうので、一か月で15ページしかノートが進んでいない。

 おまけに並行して『何を書くか』ではなく『どうやって書くか』かも考えていてこんなクソブログも始めてしまった。さすがにこれは毎日書けないが面白いとは思っている。そして同時にこれをそのまま小説の技として使うには無理があるとも思う。しょせんは言葉遊びで、ここから使えるものを見つけて持ち帰れたらいいな、ぐらいの気持ちでいる。見つかるといいな。力は感じるから何かしらはあるとは思っているが。

 な~んて、さもしい気持ちで遊んでいるから何も得られないのだろう。そもそも遊びに『役に立つ』ことを求めているのが間違いだ。そして遊びは成長に必要だ。私はもっと遊ばなければならない。

(おわり)

牛野小雪のページ

追記:睡眠負債はあるのに貯金がないのは理不尽だ。寝だめっていうのは単に睡眠負債を返しているだけらしい。

追記2:言葉遊びにしても余裕のある時に遊んだ時の文章は面白い

幽霊になった私 推敲、改稿、やってみよう No.1 眠るまで眠れない

 5日の休養前はもうこれ以上『聖者の行進』を改稿するのは無理だと思っていたのに、三日目からまだできるんじゃないかと思い始めて、少しやってみると……やっぱりできた。どうも休養期間中にもりもり脳が成長しているような気がする。今回の30日はけっこうキツくて一日早く休養期間に入ったのだが、最初の二日は頭の中がひゅんひゅんしていた。この感じはどこかで味わったことがあるな、と思っていたが、筋トレの超回復期間に似ていることに気付いた。そういえばこの前の休養期間三日目に『聖者の行進』の改稿に少しだけ手を付けていた。諸説あるが超回復は48~72時間の間に起こる。脳は筋肉と同じなのかもしれない。

 で、休養明けに『聖者の行進』をがっつりやると一日で10万字も改稿できた。犯罪的な進み方に戦慄したのだが、次の日は全然ダメだった。やっぱりどれだけ調子が良くても一日3~4時間しか執筆とか改稿はできないような気がする。それ以上やると次の日に悪影響が出る。時間を伸ばすより3~4時間のスピードを上げる方向なら伸びる余地がある気がする。
 
 どうして休養明けはいつも信じられないトップスピードが出るんだろうと考えて、睡眠時間が長いからではないかと考えた。休養期間は心なしか寝るのが早いような気がする。なので今日は10時間眠ってやるぞ、と意気込んで布団に入ったのだが、そんなに都合よく眠れるはずもなく、かえって深夜の三時まで起きていた。その日は何もかもがダメダメな日だった。

 どうすれば眠れるのだろうと考えて、もしかすると眠らなくても良いのではないかと発想の転換をしてみた。眠らなくてもいい、布団に入って目をつぶっているだけでいいと決めて、夜早くに布団に入ると、心も体も落ち着いて、これなら眠れるんじゃないかと思っていたら、本当に眠らずに朝の4時になった。新聞配達のカブの音がして、土曜日だから近所の子供が朝早くから外ではしゃぐようになると布団を出た。

 朝ごはんを食べて『聖者の行進』の改稿と『幽霊になった私』の改稿をした。すると、そこそこの速さで改稿できてしまって、ちょっと驚いている。しかも全然眠くない。車も普通に運転できるし、本も読める。絶好調とまではいかないが、まぁそこそこ一日だった。実は人間は眠る必要がなくて、安静にじっとしている時間があれば充分なのかもしれない。でもたまたま元気がある日だったのかもしれないので、もう一日試してみようと思う。

(2018年 4月21日 牛野小雪 記)

牛野小雪の小説はこちらから↓
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『僕は夜眠りたくない、朝目覚めれば明日が来てしまうから/牛野小雪』inspired by 『少年幻想譚(隙間社)/伊藤なむあひ』

僕は夜眠りたくない、朝目覚めれば明日が来てしまうから336-280

 今日が終わろうとしている。時計の短針が12時の打つまであと1時間。僕はいてもたってもいられなくなり部屋を飛び出していた。
 

 僕の住んでいる場所は寂れている場所にふさわしく街灯が少ない。そのくせ町の寂れ具合が夜の闇にくっきりと浮かんでいた。

 僕は遠くに見えるオレンジ色の光を目指した。

 ゴゴォン、ゴゴォン

 光に近付くにつれて巨大な何かが動いている鈍い音が響いていた。オレンジ色の光は港から積荷を下ろすクレーンのライトだったが今は動いていない。その音はどこかから聞こえていて、港のコンクリートに染み込んでいく。

 ゴゴォン、ゴゴォン
挿絵2

 停泊した船の隙間に竿を垂らしているおじさんがいた。釣りをしているのはその人だけだ。ニット帽に生地の厚そうなジャンパーを着ている。

“こんばんは、何か釣れますか”

 僕が話しかけると

“タチウオが釣れている”とおじさんは答えた。足元にはラジオがあって、この時間にはちょっとそぐわないヘヴィメタルがかかっていた。音がこもっているからきっとAMだ。AMでヘヴィメタなんてますます変だ。

 おじさんはユニクロの白い買い物袋からタチウオ出して僕に見せた。オレンジ色のライトでも銀色に光るタチウオは帯みたいに長くて1mぐらいあった。

“大きいですね”

僕が言うと“3本じゃなあ”とオジサンは不満そうな声を出した。

 ユニクロの買い物袋にはタチウオが4匹入っている。オジサンが持っているのを合わせて5匹。3本というのはいかにも変だが、僕は曖昧にうなずいてその場を後にした。

 港から遠ざかると星がたくさん見えた。今日は月が出ていない。住宅もほとんどの家が明かりを消している。子どもの頃に見たような星空だった。

 足元で赤猫が僕を見上げていた。「ニャー」と鳴いて僕の足首へ甘えるように体毛を擦り付けてきた。僕がその猫を撫でようと腰を下ろすと猫は膝に乗ってきた。図々しい猫だ。それでも背中を撫でてやるとクルルルル、クルルルルと喉を震わせて高い音を出した。

 猫を撫でるのに飽きたので猫を地面に放って歩き出すと猫がついてきた。足を止めると「ニャー」と一鳴きして足首にまとわりついてくる。でも僕はその猫に飽きていたので、ちょっとかわいそうな気がしたけれどまた歩き始めた。猫はトコトコと後ろをついてくる。まるで犬みたいだった。

 僕の他にも夜の町を歩いている人がいた。歩いているというよりはウォーキングだ。いつの間にか赤猫の姿が無かったのでちょっと寂しい気持ちになった。

 僕はずっと歩いていた。どこかへ行きたいけれど、どこにも行く場所は無かった。歩き疲れた僕は国道のガストに入った。すかいらーくグループ。バーミヤンだってすかいらーくだ。特に意味はないがそんなことを考えた。

 僕は時計を見ないようにして席についた。深夜でも客は入っている。メニューを訊きに来た女の子に僕は『オムライスビーフシチュー』を頼んだ。こんな時間にはそぐわない活発そうな明るい女の子だった。彼女の声は深夜のガストによく響く。急なシフト変更でもあったんだろうか。

 衝立の向こう側に別の客が来た中年と若い男の二人が座ったと声で分かった。中年の方がずっと喋り続けている。若い方は黙っていた。スマホでも見ているのかもしれない。

 そうこうするうちに『オムライスビーフシチュー』が来たので僕はそれを食べた。

“子供の頃に通った道って、大人になって通ってみると驚くほど狭いんだよな”

 オムライスを半分以上食べた頃に衝立の向こうから声がした。さっきから声は聞こえていたが、言葉が耳に入ってきたのだ。若い方はうんともすんとも言わない。

“でもさ、空の大きさってずっと変わらないってことに気付いたんだ。これってトリビアになりますか?”

 突然トリビアの泉のネタが出てきたけれど、若い方はやっぱりうんともすんとも言わない。僕はオムライスを食べ終わり、水を飲んだ。

“月のウサギが・・・・”

 中年の男が喋っている間に僕は席を立って、衝立の向こうをちらりと見た。そこに座っていたのは中年の男と若い女だった。肩紐の付いていない黒いドレスでおっぱいの上半分が見えている。ほっぺたに赤が取って付けたように浮いていた。

 僕は夜の町を歩いた。行き先はない。どこかへ行こうという意思はあるが、どこにも目的地はないのだ。遠回りとはいえ、僕は自分の部屋へ帰ろうとしていることに気付いた。

 さっきとは違う港に来た。海面に対岸の街の光が絵の具のようにぴゅーっと伸びていた。その光の根っ子にはきっとタチウオを釣っているおじさんがいる。クレーンのオレンジ色の光もやはりぴゅーっと伸びている。世界はまだ夜に包まれている。

 歩くのは飽きた。体も疲れた。もうずっと歩き続けている。でも僕は立ち止まらずに歩き続けた。僕は絶対にどこかへ行かなければならないのに、どこへ行ったらいいか分からなくて焦っている。寝ている場合じゃない。見当違いでもいい、どこかへ行かなければならない。

 漠然とした不安を燃やすように歩き続けていると、夜の闇を掴むように朝の光が伸びてきた。夜が終わろうとしている。僕はその光から逃げるように自分の部屋へ走った。新聞配達のカブが走り回っている。

 僕は部屋に帰ると、急いで布団に潜った。明日が来るまで時間はまだたっぷりとある。僕は朝が来る前に眠りについた。

 

(おわり)

 

伊藤先生の次回作にご期待ください

 ←inspired

 

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