毎年梅雨が明けると僕は父に連れられて山を登る。それもちゃんとした道ではなく、車を道路脇に止めて山の中へと進む。父の車はスバルだ。その前もスバルだったらしい。僕は生まれていたが覚えていない。全ては写真の中の事だ。  家を出た頃は薄く汗ばむほどだった気温も ... もっと読む