
20XX年、あるところにタツヤという少年がいました。
ある日、少年はネット上に「仮想通貨が値上がりするぞ~!」と書き込みました。
大人達は慌てて仮想通貨を買いに走りました。
しかし仮想通貨は値上がりしませんでした。
しばらくするとタツヤ少年はまたネット上に「仮想通貨が値上がりするぞ~!」と書き込みました。
大人達は「出遅れてはいけない」と我先に争って仮想通貨を買い求めました。
しかし仮想通貨は値上がりしませんでした。
さらにまた日が経つとタツヤ少年はネット上に「仮想通貨が値上がりするぞ~!」と書き込みました。
大人達は「また嘘さ」と今まで買った仮想通貨を売り払いました。
すると仮想通貨は大暴落したので「やっぱり嘘だった」と言いました。
それから数日すると仮想通貨が少しだけ値上がりしました。
「買戻しが入っただけさ」と大人達は言いました。
仮想通貨はまた値上がりしました。
「元の値に戻っただけさ」と大人達は言いました。
仮想通貨はさらに値上がりしました。
「相場は浮き沈みするものだからこういうこともあるさ」と大人達は言いました。
仮想通貨はまだまだ値上がりしました。
「これはバブルだ。近いうちに暴落するさ」と大人達は言いました。
しかし仮想通貨はもっともっと値上がりしました。
タツヤ少年は大量の仮想通貨を買っていたので大金持ちになりました。
「どうせあぶく銭だ。仮想通貨なんて実態がないじゃないか。そのうち消えてなくなるだろう」と大人達は言いましたが、それからも仮想通貨は値上がりを続けたのでタツヤ少年はずっとずっと幸せに暮らしましたとさ。
(おしまい 2018年4月8日 牛野小雪 記)
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