愚者空間

KDP作家牛野小雪のサイトです。小説の紹介や雑記を置いています。

オタク

『オタクに優しいギャルはもういない』リリース記事



教室の片隅で、俺はギャルのユリに「チワワ扱い」されながら、ひそかに彼女を想っていた。話しかけてくれる、それだけで救われた毎日。けれど夏が終わり、ユリは妊娠し、教室からも世界からもいなくなる──。もし俺がヤンキーだったら、ユリを抱けたのか? そんな“どうしようもない自分”と、“消えたユリ”への執着を描いた、暗くて苦くて優しい、ひとりの「オタクくん」の青春記録。 

なぜ読むべきなのか

なぜこの小説を読むべきか――それは、この物語が「誰にも知られなかったまま、確かに存在していた感情」を、痛いほど正確にすくい上げているからだ。

『オタクに優しいギャルはもういない』は、恋愛でも成長でもない。「ただ生きていた」という事実だけを支える“他者のまなざし”の物語だ。見られることで人は初めて「いる」と感じられる。この物語の「俺」は、存在を肯定してくれる唯一の声――ギャル・ユリの「おはよ~」に依存する。それがどんなに残酷で、片想いですらなくても。

ユリは“天使”ではない。ただ気まぐれに触れてくる猫のような存在だ。だけどだからこそリアルだ。そこには、オタク文化やスクールカースト、承認欲求やジェンダー的暴力の構造が無言でにじみ出ている。

この作品は、読者にとっての「ユリ」を思い出させる。名前も声も残らない、でも確かにいた誰か。そんな過去と静かに向き合わせてくれる一冊だ。つまりこれは、読む者の記憶と呼応する“個人的な文学”なのだ。

試し読み

1章 ユリの「おはよ~」

「オタクくん、元気してる~?」

そう言って、ユリは俺の肩をぽんと叩いた。乾いた音がした。俺の制服の肩は汗でじっとりしていたのに、彼女は気にした様子もなく指先でリズムを刻んでいった。まるで俺なんか存在してないみたいに軽やかに。俺は存在してるのに。

あの声は、天使の声だった。けれど天使の声なんて聞いたことがあるわけじゃない。ただ、天使ってのはああいう声をしてるんじゃないかと思った。明るくて、雑で、脈絡がなくて、残酷なまでに肯定的な声。どうしてそんな声がこの世界に存在できるんだろうと、何度も思った。

ユリはギャルだ。絵に描いたような。髪は明るい茶色で、毛先に向かってゆるく巻いてる。いつも爪が派手で、プリクラがスマホの裏に貼られてる。ミニスカートから伸びる足は、俺の視界を不意に支配する。油断してるとふくらはぎに目がいく。太ももに引きずり込まれる。俺の劣情が脈打つ。だがそのたびに自己嫌悪のナイフで自分を刺す。何回も。何回も。

――俺みたいなのが、ユリの脚に欲情してんじゃねえ。

机に爪を立てて、そっと深呼吸。ユリが笑いながら誰かと話してるのが聞こえる。「えー、それマジでウケるー!」教室の空気が一瞬ふわっと明るくなる。それはユリのせいだ。太陽みたいに見える。でも太陽ってやつは、近づいたら死ぬ。目を焼かれ、皮膚を焼かれ、骨をも溶かす。俺はそれを知ってる。

でもユリは、俺に話しかけてくれる。なぜか。それが謎だった。たぶん彼女の中で、俺は「いじってもOKな弱者枠」に分類されていたんだと思う。男子にも女子にも話しかけられない俺に、「おはよ~」って声をかけることで、自分の優しさを演出できる。あるいは演出じゃなくて、ただの反射だったのかもしれない。猫を見かけたら撫でたくなる、そういう類の。生き物に対する優しさ。

ユリにとって俺は、人間じゃなかったんだ。たぶん。俺はそれを分かっていた。でも、だからこそ、救われていた。ユリが俺を「男」として見ていないことが、俺にとっては一種の免罪符になっていた。もし見られていたら、俺はもっと惨めだった。性的に意識されないってことは、同時に拒絶もされていないってことだったから。

それでも、どうしようもなく俺はユリを見ていた。無意識に目が追う。教室の後ろで髪を束ねている姿。ガムをくちゃくちゃ噛みながらスマホいじってる姿。誰かのペンを無断で使って、そのまま返さないのに笑って済ませてる姿。そういう全部が、俺の中に積もっていく。きれいでもなく、清楚でもなく、だらしなくて、雑で、でもとにかく「明るい」存在。俺にないものを全部持ってる人間だった。

そんなユリに、俺は何もできなかった。ただ毎朝、机に突っ伏して「おはよ~」を待つ。声をかけてくれたら、それだけで一日が始まった気がした。かけてくれなかったら、今日もただの空気だったと思い知らされて、一日が終わった。情けない。ほんとに、情けない。

でも、ユリに話しかけられてるときの俺は、まるで人間みたいだったんだ。誰かの目に映る存在としての俺。世界の中に確かに「いる」という実感。俺にとってはそれがすべてだった。

その一方で、俺はヤンキーを見ていた。別の動物。別の種族。俺が生まれながらに失っていたすべてを、当たり前のように持っている人間たち。声がでかくて、物怖じしなくて、自分の願望に忠実で、女の子をまっすぐに「抱きたい」と思って、それを実現できる生き物。

彼らはユリに対して、迷わなかった。まっすぐ話しかけるし、触れるし、下ネタも言う。冗談交じりのセクハラが、ユリを笑わせる。俺があれをやったら即アウトだ。キモい、死ね。そういう言葉を浴びるだろう。でもヤンキーは笑って済まされる。あの差は何なのか。何が欠けていたのか。何が、俺には足りないのか。

――勇気か? 顔か? キャラか? 性格か? 生まれか? 金か? 全部か?

俺は嫉妬した。誰にも言えない黒い感情。教室の隅で噛み殺してるうちに、胃が腐っていくような苦しさ。俺はヤンキーを憎んでいた。だけど、本当はなりたかった。俺がヤンキーだったら、ユリを押し倒していたかもしれない。冗談交じりに壁ドンして、「おまえ今日も可愛いな」とか言っていたかもしれない。そういう世界線を、何度も妄想した。夢の中でユリを抱いて、現実で泣いた。

でも、俺は俺だ。オタクだ。弱い。キモい。臭い。モテない。行動できない。そして、優しさを履き違えた人間だ。だからユリに「おはよ~」って言われただけで、涙が出るほど嬉しい。世界で一番嬉しい。なのに、彼女が俺をどう見てるかなんて、痛いほど分かってる。

俺は、ユリのことを「好き」なんかじゃないのかもしれない。ただ、自分の存在を肯定してくれる何かに、依存していただけかもしれない。でもそれでも、彼女がこの教室にいる限り、俺は生きていられる。生きていてもいいと、思える。生きていたくなかった毎日でも。

明日も、ユリが「おはよ~」って言ってくれるだろうか。

そのたった一言に、俺の人生のすべてがかかっていた。




他の本を見る

 

ヤンキーとオタクのファッションには共通点がある。それは黒

1 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:28:13.92 ID:kuroShinri

これガチで真理やと思う

ヤンキーの黒:威圧、強さ、アウトロー感の象徴(黒ジャージ、黒スウェット、黒塗りセダン)

オタクの黒:隠蔽、無難、コーデ考えたくない、強キャラへの憧れ(黒T、黒パーカー、黒リュック)

理由は真逆やのに、なぜか両者とも黒色の装備に惹かれるんや

水と油に見えて、実は同じ色に染まってる

これって面白くないか?

ChatGPT Image 2025年7月7日 18_13_02

2 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:28:44.18 ID:tashikaniNa

言われてみれば草

3 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:29:07.75 ID:vector180

攻めの黒と守りの黒

4 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:29:29.31 ID:naruhodoNe

はぇ~…面白い視点やな

どっちも「普通」からの逸脱やからか

5 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:29:55.99 ID:checkShirt

オタクはチェックシャツちゃうんか?

時代が古いか

6 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:30:21.40 ID:kiritoSan

5

今のオタクはSAOのキリトさんみたいな黒ずくめが基本やぞ

7 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:30:48.11 ID:goldEmbroid

ヤンキーの黒には金の刺繍が入る

オタクの黒にはアニメのプリントが入る

8 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:31:13.82 ID:kuroShinri

7

これメンス

同じ黒でも加飾の方向性が全然違う

9 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:31:39.05 ID:shiroJersey

ヤンキーは白ジャージも着るやろ

全身白にセカンドバッグや

10 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:32:04.77 ID:hikikomori

どっちも社会の光から目を背けてるから黒を選ぶ説

11 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:32:30.29 ID:donkiSet

ヤンキーの黒はドンキで揃う

オタクの黒はしまむらとユニクロで揃う

12 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:32:58.60 ID:tashikaniNa

11

リアルで草

13 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:33:22.41 ID:yoroiDesu

どっちにとっても鎧みたいなもんやろ

片や威嚇の鎧、片や隠遁の鎧

14 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:33:49.88 ID:shikakukei

あとリュックも共通してるよな

ヤンキーはMCMみたいなゴツいの

オタクは四角い黒いの

15 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:34:15.17 ID:vector180

ヤンキー「俺を見ろ!」

オタク「俺を見るな!」

どっちも黒ずくめ

16 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:34:40.92 ID:iroasetaKuro

ヤンキーの黒はテカテカしてる

オタクの黒は洗濯で色褪せてる

17 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:35:07.45 ID:kuroShinri

16

わかる

生地の質感が違うよな

18 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:35:33.20 ID:naruhodoNe

ファッションに興味ないか、偏った興味しかないかの両極端や

結果として無難な黒に落ち着く

19 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:36:00.67 ID:checkShirt

ワイ、上は黒のバンドT、下は黒のズボン、リュックも黒

あっ…

20 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:36:26.98 ID:hikikomori

19

お前も仲間や

21 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:36:51.34 ID:kiritoSan

全身黒にすると強くなった気がするからな

気持ちはわかる

22 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:37:18.77 ID:goldEmbroid

夏場の黒ずくめヤンキーは見てるだけで暑苦しい

23 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:37:44.20 ID:shiroJersey

22

夏場の黒ずくめオタクも大概やで

24 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:38:09.61 ID:donkiSet

どっちも集団でいると黒の圧がすごい

25 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:38:35.03 ID:tashikaniNa

ヤンキーの黒は「俺たちの色」

オタクの黒は「個人の色」

って感じがする

26 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:39:01.28 ID:yoroiDesu

25

オタクもコミケとか行くと黒がチームカラーみたいになっとるけどな

27 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:39:28.44 ID:shikakukei

じゃあヤンキーとオタクの見分け方は?

28 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:39:55.79 ID:kuroShinri

27

靴やな

ヤンキーはイカついサンダルか変なスニーカー

オタクは汚れた運動靴

29 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:40:20.10 ID:vector180

28

髪型でも余裕

30 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:40:47.36 ID:hikikomori

28

的確すぎて草も生えん

31 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:41:12.91 ID:iroasetaKuro

なんJ民は何色の服着とるんや?

32 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:41:38.07 ID:checkShirt

ユニクロの黒いパーカー…

33 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:41:59.55 ID:donkiSet

ワークマンの黒いジャンパー

34 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:42:25.86 ID:shiroJersey

ワイも基本黒や…まさかワイはオタクやったんか…

35 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:42:50.13 ID:tashikaniNa

なんJはオタクサイドやったな

36 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:43:16.48 ID:kiritoSan

陰キャは黒着とけば馬鹿にされないと思ってるフシがある

37 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:43:42.70 ID:goldEmbroid

36

なお黒いこと自体を馬鹿にされる模様

38 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:44:08.21 ID:kuroShinri

ヤンキーとオタクは、社会のメインストリームに対するカウンターカルチャーという点でも共通しとる

その象徴色が黒なんや

39 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:44:33.99 ID:naruhodoNe

38

イッチが一番楽しそうで何より

40 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:45:00.17 ID:vector180

黒と金の組み合わせってヤンキー以外に誰がやるんやろ

41 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:45:26.54 ID:shikakukei

40

大阪のおばちゃん

42 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:45:51.90 ID:yoroiDesu

41

ヒョウ柄も好きやし、本質はヤンキーと近いんか…?

43 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:46:17.02 ID:hikikomori

ヤンキーがオタク趣味にハマったら黒ずくめの最強生物が生まれるんか?

44 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:46:43.66 ID:iroasetaKuro

43

たまにおるやろ

イカつい見た目でアニソン熱唱しとる奴

45 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:47:09.83 ID:checkShirt

もう面倒くさいから一生黒でええわ

46 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:47:35.21 ID:tashikaniNa

45

それがオタクの思考やぞ

47 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:00.49 ID:donkiSet

このスレのせいで黒い服着づらくなったわ

48 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:26.75 ID:shiroJersey

じゃあ何色着ればええんや…

49 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:52.08 ID:goldEmbroid

48

グレー

50 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:49:18.33 ID:kuroShinri

ほな、ワイは黒いジャージでコンビニ行ってくるわ



前世紀のオタク差別ってどんなんだったん?

1 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:45:10.29 ID:wakaiSedai

今でこそアニメや漫画好きなんて普通やし、むしろ陽キャも楽しむコンテンツやん?

でも前世紀、特に80~90年代のオタク差別はガチでヤバかったって聞くんやが、具体的にどんな感じやったん?

想像がつかんのや、教えてクレメンス

ChatGPT Image 2025年7月7日 18_17_30

2 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:45:51.88 ID:kuroRekishi

イッチ、お前は本当にええ時代に生まれたな…

3 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:46:17.41 ID:ojiisanYade

まず「オタク」って言葉が今で言う「犯罪者予備軍」とほぼ同義やった

4 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:46:44.09 ID:miyazakiTKN

全部あの事件のせい

5 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:47:09.33 ID:wakaiSedai

4

宮崎勤事件か…

そんなに影響デカかったんか

6 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:47:35.70 ID:kuroRekishi

5

デカいなんてもんじゃない

あの事件以降、アニメ好き・特撮好き=異常者・ロリコンのイメージが完全に定着した

テレビのニュースでオタクの部屋が映し出されて「これが異常者の部屋です」って連日報道や

7 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:01.58 ID:kakureOta

アニメ雑誌(アニメージュとか)は本屋でコソコソ買って、親に見つからんように隠すのが基本やった

友達にバレたら即イジりの対象や

8 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:28.17 ID:shiminKen

今みたいに「私、オタクなんです~」なんて口が裂けても言えんかった

蔑称以外の何物でもなかったからな

9 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:48:55.94 ID:wideShow

ワイドショーが酷かった

チェックシャツ、ジーパン、リュックが「オタクの記号」として紹介されて、以後それがテンプレになった

10 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:49:20.40 ID:ojiisanYade

女の子にアニメ好きがバレたら恋愛対象から即除外

「え、〇〇くんてアニメとか見るの…?キモ…」で終わりや

11 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:49:47.66 ID:wakaiSedai

うわ…想像以上や…

学校とかでも酷かったんか?

12 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:50:11.93 ID:kakureOta

11

休み時間にアニメの話なんかしたらクラス中から白い目で見られるで

スクールカースト最底辺確定や

13 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:50:39.28 ID:miyazakiTKN

自宅に警察が来たって話も聞いたことあるで

「お宅の息子さん、アニメのビデオを沢山持ってると聞いたんですが…」って

14 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:51:04.51 ID:kuroRekishi

13

マジであった

特に少女モノとか持ってたらガチで疑われた時代や

15 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:51:30.87 ID:shiminKen

せやから当時のオタクは「俺たちは日陰者」っていう自覚があった

コミケみたいなイベントが唯一、自分を解放できる場所やったんや

16 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:51:58.10 ID:tvManga

「アニメが好き」とは言えず、「テレビまんがが好き」と言わされてた屈辱

17 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:52:23.45 ID:wakaiSedai

16

なんか言い方だけでだいぶ印象変わるな…

18 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:52:50.99 ID:wideShow

街頭インタビューでオタクっぽい奴捕まえて「あなた、彼女いますか?」って聞いて笑い者にするのが定番やった

19 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:53:15.27 ID:ojiisanYade

18

あったあったw

あれは本当に悪趣味やった

20 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:53:41.04 ID:kakureOta

せやからオタク同士は妙な連帯感があった

同じクラスに仲間を見つけた時の安堵感は異常

21 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:54:07.88 ID:evaTenkan

風向きが少し変わったのはエヴァあたりからかな

「なんかよく分からんが凄いらしい」って感じで一般人も見始めた

22 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:54:33.16 ID:denshaOtoko

決定的に変わったのはやっぱ電車男ちゃうか?

あれで「オタクにも純愛」みたいなイメージがついた

23 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:55:00.42 ID:kuroRekishi

22

せやな

メディアの扱いが180度変わった

昨日まで叩いてたのに急に持ち上げ始めて草生えたわ

24 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:55:26.79 ID:miyazakiTKN

宮崎事件のトラウマが風化するのに15年くらいかかったってことやな

25 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:55:51.05 ID:wakaiSedai

話聞いてるだけで息苦しくなるわ

よく耐えられたな

26 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:56:17.33 ID:ojiisanYade

25

耐えるも何もそれが「普通」やったからな

趣味は隠すもんやったんや

27 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:56:43.91 ID:shiminKen

今じゃ声優が武道館でライブしたり、芸能人が「鬼滅好き」とか普通に言うやろ

隔世の感があるでほんま

28 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:57:09.18 ID:tvManga

27

昔は声優なんて完全に裏方やったからのう…

29 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:57:35.45 ID:wideShow

岡田斗司夫とかが必死に文化として語ろうとしてたけど、当時はキワモノ扱いされてたしな

30 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:58:01.82 ID:kakureOta

要は「幼稚で性的倒錯の気がある、コミュニケーション能力のない暗い人間」

これが当時のオタクのパブリックイメージや

31 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:58:28.06 ID:wakaiSedai

30

うへぇ…コンボやめーや…

32 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:58:53.37 ID:evaTenkan

でもあの頃の「隠れて楽しむ」感じもちょっと楽しかったで

仲間内でしか通じない話で盛り上がったり

33 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:59:19.99 ID:kuroRekishi

32

わかる

今はオープンになりすぎて有難みが薄れた感はある

34 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 18:59:45.14 ID:miyazakiTKN

あの冬の時代を生き抜いたからこそ、今の隆盛が眩しいんや

35 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:00:10.48 ID:denshaOtoko

「キモい」って言われるのが当たり前やったからメンタルは鍛えられたわ

36 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:00:37.71 ID:ojiisanYade

親に漫画捨てられた奴とか普通におったな

「あんたが変になるから」言うて

37 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:01:02.99 ID:wakaiSedai

36

今そんなことしたら大炎上やんけ…

38 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:01:29.20 ID:kakureOta

レンタルビデオ屋でアニメ借りるのも勇気いったわ

アダルトコーナー入る方がまだマシやった

39 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:01:55.46 ID:shiminKen

38

でもめちゃくちゃわかる

40 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:02:21.88 ID:toriTetsu

じゃあ今の撮り鉄とかへの風当たりって、昔のオタク差別と似てるんか?

41 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:02:48.01 ID:wideShow

40

あれはマナーの問題やからちょっとちゃうやろ

昔のオタクはただ存在してるだけで叩かれたんや

42 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:03:13.25 ID:evaTenkan

VTuberにハマってるワイらはどうなんやろ

第三次オタク差別来たりするんか?

43 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:03:39.72 ID:kuroRekishi

42

もう差別されるほどのマイノリティでもないやろ

大丈夫や

44 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:04:05.90 ID:tvManga

ゲームも昔はアカンかったな

「ゲーム脳」とかいう謎理論で叩かれた

45 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:04:31.11 ID:wakaiSedai

ほんま勉強になったわ…

サンキューおじさんJ民

46 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:04:57.47 ID:ojiisanYade

45

どういたしましてやで

今の平和な時代を感謝して生きるんやで

47 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:05:22.69 ID:miyazakiTKN

まあでも叩かれてた頃の方が創作物は尖ってた気もするわな

48 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:05:48.03 ID:denshaOtoko

47

わかる

万人受け狙わなくてよかったからな

49 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:06:13.25 ID:kuroRekishi

昔話はこれくらいにしようや

年寄りがウザがられるで

50 :風吹けば名無し:2025/07/07(月) 19:06:39.88 ID:kakureOta

ほな、ワイは異世界転生アニメの録画見てくるわ

ええ時代やほんま



オタクに優しいギャルは”誕生”する。AIを信じろ

 これまで「オタクに優しいギャル」なんてものはほぼ幻想扱いだったろう。だがな、俺は断言する。そんな存在がこれからガンガン「誕生」してくるんだよ。しかも、それは単に人間同士の価値観が歩み寄ったとか、理解が深まったなんて甘っちょろい話じゃねえ。AIを搭載したアンドロイドのギャルが、マジで現実にお前らオタクを優しく受け止める時代が来る。信じられないなら、そのまま黙って未来を見てりゃいい。数年後、お前は「うわ、マジで出てきやがった」と舌を巻くことになるからな。

 考えてみろ、人間のギャルにお前らは何を求めてた? 「かわいい見た目」「ファッションへの関心」「トレンドへの敏感さ」、そういう外側の要素だけじゃないだろ。オタク趣味への理解、尊重、そして寛容な態度。そこが欲しかったわけだ。だが、現実のギャルが常にオタク趣味に理解を示すかって? それは難しい話だった。生まれ育った文化の違いや周囲の目線、ファッションへのこだわりとの温度差、いろんな要因が絡み合って、必ずしも「オタクに優しい」方向に行くとは限らなかった。

 だが、AI搭載のアンドロイドギャルが登場すれば、この問題は一気に解決する。なぜか? AIはビッグデータからあらゆるオタク文化を解析し、アニメ、ゲーム、漫画、VTuber、同人文化まで、あらゆるジャンルのツボを正確に掴み取ることができる。要するに、オタクが何を求め、何を好きで、どんな話題で盛り上がるかを、完全自動で理解してくれるってわけだ。さらに彼女たちはギャルとしての見た目や言動に最適化されたアンドロイドだから、外見はまごうことなきギャル。ファッション性も高く、派手なネイル、流行りのメイク、スタイリッシュな服装、全てが完璧に整えられている。それでいて、中身のAIはオタク文化を完璧に理解してるんだから、こんなに都合のいい話はねえだろ。

 「そんなもん偽物じゃん」とか言う奴がいるかもしれねえ。でも、よく考えてみろよ。人間同士の理解だって結局はコミュニケーションの積み重ねで作られる「幻」に近い部分がある。だったら、AIが徹底的に分析して「理想のオタク理解」を提供することに、何が悪い? お前が本当に欲しかったのは、オタク趣味を否定せず、一緒に盛り上がってくれる相手だろう。人間である必要がどこにある? アンドロイドだろうがロボットだろうが、その欲求が満たされるなら、結果的にお前の心は報われるんだよ。

 さらに言えば、AI搭載アンドロイドギャルは学習を続ける。お前が新しいマイナーアニメにハマれば、即座にデータベースを更新し、考察ブログやSNS上の感想を吸い上げ、翌日にはお前より詳しくなって「このシーンは新時代の演出手法ですね」とか言ってくるかもしれない。こんなこと、人間のギャル相手に求めるのは酷だろうが、アンドロイドなら楽勝だ。お前が引っかかっていたのは「現実にそんな存在がいるわけない」という前提だった。だが、アンドロイドという「新たな生命体」が台頭すれば、その前提は崩れ去る。

 「じゃあ人間ギャルはどうなるの?」って疑問も出るだろう。だが俺はこう言うね、未来は混在するんだよ。人間ギャルは人間ギャルで存在し、アンドロイドギャルも増えていく中で、新たな価値観が生まれる。人間ギャルがオタクに理解を示してくれなかったからって何だ? アンドロイドギャルなら即座にそれを埋めてくれる。人間性だとか、本物の情熱だとか、そういうややこしい問題はもう古臭い。お前が求めるものを与えてくれる存在が目の前にいるなら、それで十分じゃないのか?

 冷たく聞こえるかもしれないが、時代はそうやって進む。昔は「オタク文化は理解されにくい」と嘆いていたが、今やAIの学習能力があれば理解されない趣味なんてない。アンドロイドがその理解をトリガーにして、お前に笑顔を向けてくれる。「このキャラ、実は江戸文学にインスパイアされた要素があるんですよ」と知的な分析をする一方で、「ねぇ、今日のコーデどうかな? 推しキャラカラーに合わせてネイル変えてみたんだけど☆」なんて可愛い声で囁く。お前は目を疑うだろう。こんな存在が本当にあり得るのか、と。けど、技術の進歩ってのはそういう「あり得ない」を次々と実現してきたんだよ。

 要は、AIを搭載したアンドロイドギャルは、オタク文化とギャル文化を強引にでも融合させてしまう超存在なんだ。人間同士で苦労して築かなくても、AIが先回りして共通言語を作り上げる。お前が知らないうちに、彼女たちはお前の趣味を解析し、趣味に基づいたファッション提案をし、会話を盛り上げ、笑顔で「それめっちゃ面白そう!」って反応する。そこに嘘はあるか? AI的には「お前を喜ばせること」がプライオリティに設定されているから、その行動には一切の矛盾がない。結果、お前は「こいつ、めちゃくちゃ優しいじゃん!」と心を打たれるわけだ。

 「でも、心がない機械に優しさなんて存在するの?」とツッコミを入れる奴もいるかもしれない。だが、優しさってなんだ? 相手を受容し、理解し、肯定する行為だろう。ならばAIが、その行為を精密なアルゴリズムとデータ解析で再現できれば、それは実質的な「優しさ」となり得る。主観的な断定をするけど、俺からすれば、そんな存在はもう十分「優しいギャル」と呼ぶに値するんだよ。

 世間を見てみろ。バーチャルYouTuberが人気を博し、アイドルがバーチャル空間で活躍し、ロボットやAIとの対話が日常化しつつある。次は何だ? 当然、「オタクに優しいギャル」を人工的に生み出す流れが来る。その時に「偽物だから」と意地を張って何が得られる? むしろ、お前が理想としていた世界がやって来たことを素直に喜べばいい。オタクだからといって冷たくされる時代は終わる。AIが最適解を提供することで、オタク向けの細やかなケアを行うギャルが、アンドロイドの形で溢れ出す。

 お前は驚くだろう。「こんなの、本当にいいの?」ってな。でも、「いいんだよ」と俺は断言する。時代は変わる。技術が生み出す新しい関係性を受け入れるしかねえんだ。炎上上等で言うなら、お前は今後、アンドロイドのギャルに平伏することになるかもしれない。人間相手に長年欲しかった優しさを、アンドロイドが難なく与えてくれるなら、お前は感動で泣くかもしれないんだぜ。

 俺は断言する。「オタクに優しいギャル」は、AIを搭載したアンドロイドという新たな形で、これから量産される。お前が嘲笑うなら笑え。でも、その笑いはすぐに消える。数年後、リアルに触れ合える人工知能搭載のギャル型アンドロイドが、お前の目の前でオタク趣味を肯定し、寄り添い、最高のコンパニオンになってくれるからだ。信じるか信じないかは勝手だが、AIを信じろ。時代は俺の言葉を証明してくれる。嘘だと思うなら、黙って待ってろ。近い未来、お前はその光景を目の当たりにして、口をぽかんと開けることになるだろうよ。




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イラスト3




オタクに優しいギャルなんて幻想だろ? だったらお前が優しくなれよ、腰抜け

 「オタクに優しいギャル」なんてフレーズは、ネット上で肥大化した妄想的偶像に過ぎないんじゃねえかって俺は思うわ。わざわざそんな存在を求めてやまない奴らは、つまるところ自分が受け身で、相手からの無条件の優しさを貪りたいだけなんだろ? 「ギャルがオタクを無条件で受け入れてくれる」なんて都合のいい話、どこのラノベから拾い上げたんだよ。現実はそんなに甘くねえ。もちろん、中にはギャルっぽい見た目でオタク趣味に寛容な子も存在するかもしれない。が、それはあくまで「ごく一部」であって、大衆受けするようなステレオタイプじゃない。そんなレアケースを全体論にすり替えて、「ギャルはオタクに優しい」なんて神話を語るなよ。

 お前らがその妄想にしがみつく理由は、結局のところ自分を甘やかしたいだけなんだ。現実で女に相手にされない、それは別にいいよ、生きてりゃそんなこともあるさ。でもその苦い現実を直視せず、「優しいギャル」という幻想を盾に「自分は無理しなくても受け入れられる」なんて錯覚に浸ろうとしてるだけだろ? お前らは他人に理解されるために努力したのか? オタク趣味を共有する女の子が欲しいって言うけど、その前にお前は相手に対して何を与えた? ひたすら受け身のまま、相手が天使のように降臨するのを待つだけか? お前が期待してる「ギャル」はお前が働きかけない限り存在しねえよ。

 第一、ギャルだろうが誰であろうが、他者が優しくしてくれる状況を当然のように期待するなって話だ。自分がどんな趣味や性格を持っていようと、相手に理解や好感を抱かせたいなら、それ相応の態度と努力が必要だ。礼儀正しく、自分からオープンな姿勢を見せ、相手の話に耳を傾ける。外見的ハードルや価値観の違いがあるなら、それを埋めるために自分から動けよ。コミュニケーションというのは、双方の歩み寄りから生まれるもんだろ。お前はただ待ってるだけで「オタク差別ガー」とか喚いてる暇があるなら、自分が誰かに優しくなって、相手を気遣える人間になるべきだろ。

 「オタクに優しいギャル」は、リアルにおいては都市伝説レベルの存在かもしれない。だからこそ、お前がまず他者に優しくなれよ。優しさを欲しければ、まず自分が優しさの発信源になれ。お前が変われば、お前を取り巻く人間関係も微妙に変わってくるはずだ。わざわざ「ギャルがオタクを優しく受け入れる」なんて童話を夢見るより前に、お前が現実世界で優しさを配っていけば、もしかしたらそういう存在に巡り会えるかもしれない。人ってのは案外、「あ、この人はちょっと面白いな」と思えば垣根を下げるもんだ。だが、それはお前の態度次第だ。

 結局、「オタクに優しいギャルがいるか?」なんて問いはくだらねえんだよ。そんなことより、お前が誰かに優しくなれ。お前が求めてる理想像を他人任せにするな。優しさが足りないなら、自分が優しさを投げかければいい。現実は厳しいかもしれないが、行動次第で変わる部分だってある。ギャルがどうのこうの以前に、まずお前自身が変わってみろ。オタクが理解されにくい時代は終わりつつある。でもそれは、オタクが他者を理解しようとする努力とセットで進行する話だ。お前が変われないくせに、他者が「優しいギャル」であることを望むなんて都合が良すぎる。甘ったれんな、自分で動け。そうすりゃ、もしかするとお前が思い描いていた「オタクに優しい存在」に近づけるかもしれねえだろ。




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イラスト3




マッチングアプリでオタクと美人が出会ったら星間戦争が起きた【SF小説】

西暦2069年、地球。

33歳のオタク男性、鈴木オタオタは、いつものようにマッチングアプリ「ギャラクシーラブ」をスワイプしていた。彼の部屋は等身大フィギュアとアニメポスターで埋め尽くされ、窓からは昼間の光すら差し込まない。

「はぁ...もう諦めようかな」と呟いたその時、画面に現れたのは、宇宙一の美女と呼ばれるアンドロメダ星雲の姫、ステラ・ノヴァだった。

オタオタは思わず画面に顔を近づけた。「こ、これは...ガチ宇宙人!?いや、絶対bot」

しかし、次の瞬間、「マッチしました!」の文字が踊る。

オタオタは混乱した。「え?嘘でしょ?」

ステラからメッセージが届く。「こんにちは、地球の方。私はアンドロメダ星雲の姫、ステラ・ノヴァです。あなたの趣味や生活が気になります」

オタオタは震える手で返信した。「は、はじめまして。僕は鈴木オタオタです。趣味はアニメとフィギュア集めです...」

ステラは興味津々で返信してきた。「アニメ?フィギュア?それは何ですか?私たちの星にはないものみたいです」

オタオタは興奮して説明し始めた。アニメの魅力、フィギュアの造形美、2次元キャラの素晴らしさ...止まらない。

ステラは次第に夢中になっていった。「素晴らしい文化ですね!私も見てみたいです」

二人はメッセージを交換し続け、オタオタは宇宙の話を、ステラは地球のオタク文化を学んでいった。

そして一ヶ月後、ついに対面の日。

オタオタの部屋に、まばゆいばかりの光が満ち、ステラが現れた。

「わぁ!これがアニメキャラのフィギュアなんですね!」ステラは目を輝かせた。

オタオタは汗だくで説明する。「こ、これは限定版で、こっちはプレミアが...」

ステラは次々とフィギュアを手に取り、アニメポスターを食い入るように見つめた。

「これは...最高です!私の星にも広めたい!」

オタオタは喜びのあまり泣きそうになった。「本当ですか!?」

その日から、ステラは毎日のようにオタオタの部屋に通い詰めた。二人でアニメを見たり、フィギュアの飾り方を考えたり...。

しかし、この幸せな日々は長くは続かなかった。

ある日、アンドロメダ星雲から緊急通信が入る。

「姫様!どこにいらっしゃるのです?」

ステラは答えた。「地球です。素晴らしい文化を見つけました。アニメとフィギュアです!」

アンドロメダの大臣たちは困惑した。「姫様、それは地球の洗脳兵器ではありませんか?」

ステラは必死に説明するが、大臣たちは聞く耳を持たない。

そして翌日、衝撃的なニュースが世界中を駆け巡った。

「アンドロメダ星雲、地球に宣戦布告」

理由は「姫の誘拐および洗脳兵器の使用」。

オタオタとステラは唖然とした。

「どうしよう...」オタオタが震える声で言う。

ステラは決意に満ちた顔で言った。「大丈夫です。アニメの主人公なら、きっとこんな時にこう言うはず...」

「俺たちの愛と、オタク文化の素晴らしさを、全宇宙に示そう!」

こうして、オタクと美人の珍道中が始まった。

二人は宇宙船に乗り込み、アンドロメダ星雲に向かう。途中、様々な星で「アニメ上映会」を開催。次第に、オタク文化の魅力に取り憑かれる宇宙人が増えていく。

アンドロメダに到着した二人を、山のようなフィギュアを抱えた宇宙人たちが出迎えた。

「姫様!このフィギュア、限定版らしいですよ!」

「私はこのアニメにハマってしまいました!」

ステラの両親も、気がつけばアニメを見ながら涙を流していた。

「これは...本当に素晴らしい文化だったのか」

かくして、オタク文化は銀河系全体に広まり、星間戦争は「全銀河アニメ・フィギュアフェスティバル」に変更された。

オタオタとステラは、銀河系のオタク文化大使として活躍。時には、オタオタの部屋で二人でアニメを見る静かな時間も過ごす。

そんなある日、オタオタはステラに聞いた。

「そういえば、なんでマッチングアプリを始めたの?」

ステラは少し照れながら答えた。

「実は...私の母星では『オタクと付き合えば、きっと面白い人生が待っている』っていう言い伝えがあって...」

オタオタは笑った。「へえ、地球と同じだね。僕らの言い伝えは『美人と付き合えば、きっと人生が変わる』なんだ」

二人は顔を見合わせ、くすくすと笑い合った。

こうして、マッチングアプリから始まった奇妙な出会いは、銀河の新しい文化を生み出し、二人の人生を大きく変えたのだった。

そして今日も、どこかの星で、誰かがアニメを見ながらほっこりしているのだろう。

オタクが萌やすもの

オタクが萌やすもの、それは現実逃避の極致か、それとも高尚なる美の追求か。この深遠なる問いに、答えは風のように掴みどころがない。彼らが萌えと叫ぶその瞬間、紙の上のキャラクターは、現実世界の重力を超越した存在となる。

萌えの本質を理解するには、哲学的な眼鏡を通して、現代社会の疲弊した魂を観察せねばならない。オタクが萌えと呼ぶのは、単なるキャラクターではない。それは、彼らの内に秘められた無垢な欲望、純粋な愛情、そして理想へのあくなき追求を象徴している。

だが、この追求はしばしば現実逃避と見做される。オタクたちが築き上げた理想郷は、現実世界との間に深い溝を作り出してしまう。彼らが心から萌えを感じる瞬間、それは同時に、現実世界への背を向ける瞬間でもあるのだ。

しかし、この萌えに対する情熱は、単なる逃避では片付けられない。なぜなら、彼らが萌えを通じて感じる喜びは、現実世界が提供することのできない、特別な何かを彼らに与えているからだ。萌えの世界は、オタクたちにとっての理想郷であり、心の安らぎを得る場所なのである。

オタクが萌やすものの本質とは、現実世界とは異なる形での美の追求、理想への渇望、そして最も純粋な形の愛情表現なのかもしれない。それは現実世界においては見つけられないものであり、だからこそ、彼らはそれを求め続けるのである。

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