
『幽霊になった私』を出してから、過去の作品にも手を加えているので、もうかなり長いこと改稿している。そうすると他人はどう書いているのか気になってしかたない。ネット上の文章はともかく、普通に十冊以上も本を出している小説家でも後半は意外に気の抜けた文章が多いことに気付いてしまう。何度も読んでいる好きな本なのになぁ。純粋な気持ちで本を読めないのは損だ。それと同時に長編を書く難しさを感じる。でも今回は冒頭の話。
“国境の長いトンネルを抜けるとそこはもう雪国であった”
もしこれを川端康成の『雪国』冒頭の文章だと思った人は残念ながら間違い。
正確には
“国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。”
“そこはもう”は必要ない。
でもなぁ、ノーベル賞を取った人にケチをつけるのもなんだけど、どう読んでもこれだと素っ気無い気がするんだよなぁ。何か物足りない気がする。
よぽっどの文章オタクでないかぎり、ほとんどの人が上の文章で覚えているはず。
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