DALL·E 2024-09-16 20.41.17 - A young Japanese man l


「ナンバーワンになれないやつが、ナンバーワンを目指してどうすんだ?」俺はいつも自分に問いかけていた。深夜、布団に入っても頭の中をその疑問がぐるぐると巡る。スマホを手に取り、深呼吸して、ネットを検索する。サーバーが混んでるのか、なかなかページが開かない。「何でだよ」と呟く。そんなに利用者が多いのか?それとも、ただ俺の接続環境が悪いのか。朝だと速いこともあるから、きっと今は人が多いんだろう。だが、焦る理由はない。俺は待つのが得意だ。ナンバーワンになるためには、急ぐよりも耐え抜くことが必要だと思っている。

「ナンバーワンになりたい」その気持ちは強い。誰もが認める一番になること、それは俺の原動力だ。けれど、同時に怖くもある。もしかして、このままじゃ一生ナンバーワンにはなれないんじゃないか?ナンバーワンを目指すやつが、実は一番になれないんじゃないかって、ふとした瞬間に考えてしまう。成功するのは、きっとナンバーワンになりたいなんて思わず、ただ無心にやり続けるやつなんだろう。そういう人間が気づけば頂点にいる。俺は違う。俺は常にナンバーワンを意識している。だから不安になる。俺のやり方でいいのか、と。

スマホがやっと開いた。メモアプリに思いついた言葉を書き込む。「ナンバーワンになりたいって考えるやつは、ナンバーワンになれないのか?」自分への問いかけだ。だけど、ナンバーワンになりたいと願うこと自体は悪いことじゃない、そう信じている。大事なのは、その気持ちにどう向き合うかだ。願いがあるからこそ、努力が続けられるし、目標を見失わずにいられる。俺は、目の前のことに集中して、日々成長することに意味があると信じたい。けれど実際はどうだろう。結果ばかり気にして本当に大切なものを見落としていないか?

ナンバーワンを目指すことは簡単じゃない。他人と比較して焦ることもあるし、途中で迷うことも多い。それでも自分が信じた道を進み続けるしかないんだ。結果がどうであれ、俺は自分のやっていることを誇りに思いたい。成功が約束されているわけじゃない。だからこそナンバーワンになることにこだわりすぎて道を誤ることはしたくない。

「ナンバーワンになるって、どんな気持ちがするんだろう?」俺は再び自分に問いかける。もしかしたら、頂点に立ったとき、得るのは達成感よりも孤独なのかもしれない。周りは称賛してくれるかもしれないけれど、自分の中にある空白が埋まるかどうかは分からない。それでも、その瞬間に感じる誇りや安堵は、きっと格別だろう。そして、そこで立ち止まることなく、さらに上を目指すためのプレッシャーも生まれる。ナンバーワンになったら、また別のゴールが見えてくるのかもしれない。

思い描くのは成功の先に待つ新たな挑戦。もしかしたらナンバーワンになることがゴールじゃなく、次へのスタートなのかもしれない。頂点に立った瞬間、満足感よりも次のステージへ進むための欲望が生まれる気がする。そこに到達したとき、俺は何を感じるのだろうか?それを知るためには、今はただ、目の前のことに集中するしかない。

そして、俺は一日の終わりに日記を書き始める。何を書けばいいか迷いながらも、今日考えたことや感じたことをひとつずつ記していく。日々の積み重ねが、ナンバーワンへの道を作る。そう信じて、俺はペンを走らせる。「ナンバーワンになりたい」その思いは消えない。だが、それだけじゃない。俺にはやるべきことがある。明日もまた新しい一日が始まる。


(おわり 印象に残った部分をあなたの言葉でシェアしてみて!)


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