ワイは就活真っ只中の大学生や。でも、ワイには致命的な弱点があるんや。そう、ブサイクなんや。

鏡を見るたびに、ため息が出る。
「はぁ...なんでワイはこんな顔なんや...」

友達のイケメン田中を見ると、余計に落ち込む。
田中「おい、明日の合同説明会、一緒に行こうぜ!」
ワイ「あ、ああ...」

説明会当日。案の定、田中は企業の人事たちに囲まれてる。
人事A「田中君、うちに興味ある?」
人事B「いや、うちがいいよ!」
田中「あはは、ありがとうございます」

一方、ワイは...
ワイ「あの、御社に興味が...」
人事C「あ、はい...」(そっけない対応)

現実を突きつけられた気分や。

その夜、ワイは泣きながら呟いた。
「ブサイクは就活に不利や。これは真実や...」

でも、諦めるわけにはいかん。だって、生きていかなあかんのやから。


ワイは決意した。顔は変えられへんけど、それ以外のことで勝負するんや。

まず、エントリーシートの内容を徹底的に磨いた。
「顔で負けても、文章で勝つんや!」

次に、面接での話し方を特訓した。
「声の調子、目線、ジェスチャー...完璧にしたろ!」

そして、業界研究も人一倍やった。
「知識で圧倒してやる!」

でも、現実は厳しかった。

面接官A「うーん、スペックは良いんだけどねぇ...」
面接官B「なんていうか、パッとしないというか...」
面接官C「もう少し、こう...華があると良いんだけど」

ワイ「(それ、全部顔のことやんけ!)」

落とされること10社、20社...
友達は次々と内定を貰っていく。

ある日、田中が声をかけてきた。
田中「お前、まだ決まらへんの?」
ワイ「あ、ああ...」
田中「実はさ、俺が内定もらったとこ、まだ募集してんだわ。紹介しようか?」

その言葉に、ワイは複雑な気持ちになった。
嬉しいけど、悔しい。情けない。

でも、ワイは断った。
「ありがとう、でも自分の力で見つけたいんや」

田中「そっか...じゃあ、頑張れよ」

その夜、ワイは再び決意を固めた。
「理不尽でもがんばるしかないんや。これが人生ってもんや」


それから1ヶ月後、ワイは小さなベンチャー企業の面接を受けることになった。

社長「君、面白い経歴だね。学生時代に何をしてたの?」

ワイは今まで磨いてきた話術で、自分の経験を情熱的に語った。
すると、社長の目が輝きだした。

社長「素晴らしい!是非うちで働いてほしい」
ワイ「えっ...ホンマですか!?」
社長「ああ。君の熱意と努力、そして知識の深さが素晴らしいよ」

ワイは思わず涙がこぼれた。
「ありがとうございます...!」

内定をもらってから、ワイは考えた。
確かに、ブサイクは就活に不利や。これは真実や。
でも、それは全てを決定づけるもんやない。

入社後、ワイは持ち前の努力精神で仕事を覚えていった。
顔のことなんて気にする暇もないくらい忙しかった。

半年後、新しい後輩が入ってきた。
後輩「先輩、すごいっす!仕事できすぎっす!」
ワイ「いや、そんなことないで」
後輩「でも、お客さんからの評判めっちゃいいじゃないですか」

確かに、ワイは顧客からの信頼を勝ち取っていた。
顔じゃない、中身で勝負した結果や。

ある日、田中から連絡があった。
田中「お前、今どうしてる?」
ワイ「ああ、なんとかやってるで」
田中「そっか。実はさ、俺、会社辞めようと思ってんだ」
ワイ「えっ、なんでや!?」
田中「なんていうか、顔だけで採用されたみたいで。仕事がキツくて...」

ワイは複雑な気持ちになった。
でも、こう言った。
「大丈夫や。お前なら次も見つかるって」

電話を切った後、ワイは思った。
「顔が全てやないんや。それより大事なもんがある」

次の日、ワイは新しい決意を胸に会社に向かった。
「よし、今日も頑張るで!」

鏡を見ても、もう落ち込まない。
だって、ワイには誇れるものがあるから。

それから2年後、ワイは人事部に異動になった。
「えっ、ワイが採用担当!?」
社長「ああ、君なら適任だよ。苦労して這い上がってきた君だからこそ、本当の才能を見抜けるはずさ」

初めての採用面接。目の前にいるのは、かつての自分のように不安そうな表情の就活生や。

ワイ「まあ、リラックスして話してや」
就活生「はい...あの、私、顔があんまり...」
ワイ「顔なんて関係ないで。君の中にある情熱を聞かせてくれ」

就活生の目が輝き始めた。
ワイは思った。
「ブサイクは就活に不利や。これは今も真実かもしれん。でも、それだけが全てやない。理不尽な世の中や。でも、そん中でもがんばる奴は必ず報われるんや」

こうして、ワイは自分の経験を活かして、多くの才能ある若者を採用していった。
顔じゃない、中身で人を見る。
それが、ワイの信念になったんや。

ある日、鏡を見たワイは気づいた。
なんか、顔つきが変わってる。
自信に満ちた表情になってるやんけ。

ワイは笑った。
「やっぱり、顔より大事なもんがあるんや」

そう、それは自分を信じる力。
そして、諦めずにがんばり続ける心や。

ワイは今日も、新しい才能を見つけるために、面接会場に向かう。
顔なんて関係ない。本当に大切なものを見抜く目を、ワイは持ってるんや。