ワイ、貯金全部つぎ込んでガチャ爆死したンゴ...

「もう終わりや...」

そう呟いたワイは、ベッドに倒れ込んだ。30歳にもなって彼女いたことないし、ソシャゲの中の嫁キャラすら手に入らへん。人生終わっとるやんけ。

そこでふと思いついたんや。マッチングアプリで彼女探さんでもええな

「30歳・彼女いたことなし・ソシャゲ廃人・ガチャで散財」

正直に書いたら、すぐに通知が来たんや。

「ワイも30歳で彼女いたことないわ。一緒にソシャゲやろうや!」

おっ、ワイと同じような奴おるんか!ワイ、すぐに返信や。

「ええで!どんなゲームやっとるん?」

こうして、ワイの新しい冒険が始まったんや。



それから数ヶ月、ワイはマッチングアプリで出会った仲間たちと一緒にソシャゲを楽しんどった。

「おい、今日のレイドどうする?」

「ワイは後衛やで~」

「じゃあワイがタンクするわ」

みんな息ピッタリや。こんなに楽しいゲーム、初めてやで...

そんな時、ワイは気づいたんや。

「そや!みんなでサーバー作ったらもっと楽しくなるんちゃう?」

ワイの提案に、みんな賛成してくれた。

「ええやん!やろうや!」

「サーバー名は何にする?」

ワイ、ちょっと考えて言った。

「『彼女いらん部』でどうや?」

「草」

「めっちゃええやん」

こうして、ワイたちの「彼女いらん部」サーバーが誕生したんや。

最初は5人くらいやったけど、みんなでガチャ縁に潜り込んで仲間を増やしていった。

「おい、お前もマッチングアプリで彼女できひんのか?」

「ワイらと一緒にゲームせえへん?」

どんどん仲間が増えていって、気づいたら100人超えとった。

「うおおお!ギルドランキング1位や!」

「やったぜ!」

みんなで力を合わせて、サーバーはどんどん強くなっていった。

ワイ、こんなに楽しいのに彼女とか要らんやん...って思い始めたんや。


ある日、サーバーに新しいメンバーが入ってきた。

「よろしくやで~」

「おう、よろしくな!」

名前は「たけし」。なんかちょっと話し方が女っぽいなって思ったけど、まあ気にせんかったんや。

たけしはめっちゃゲーム上手くて、すぐにサーバーの主力メンバーになった。

「たけしすげえな」

「ほんまプレイうまいわ」

ワイも、たけしとよく組んでレイドに行くようになった。

「ワイ、たけしと組むとなんか落ち着くわ」

「わかる。なんか息ピッタリやな」

そんなある日、たけしから個チャが来た。

「ワイ...実は言わなあかんことがあるんや」

「ん?なんや?」

「ワイ...本当は女やねん」

ワイ、目を疑った。

「えっ...マジで?」

「うん...ごめんな。最初は男のフリしてたけど、ワイともっと仲良くなりたくて...」

ワイ、パニックになりながらも、なぜか心臓がバクバクしとった。

「た、たけし...いや、違う名前なんか?」

「美咲や...」

「み、美咲...ワイ...お前のこと...」

ワイ、言葉に詰まる。でも、美咲が言ってくれた。

「ワイ...私、あんたのこと好きやねん」

その瞬間、ワイの頭の中で何かが「カチッ」となった。

「美咲...ワイも好きや!」

こうして、ワイは彼女いらん部のリーダーでありながら、初めての彼女ができたんや。

「でもどないしよ...みんなにバレたらワイらクビになるで」

「大丈夫や。みんなにも正直に話そう」

ワイと美咲は、勇気を出してサーバーのみんなに真実を話した。

予想に反して、みんなは祝福してくれた。

「おめでとう!」

「やったな!」

「彼女いらん部から卒業や!」

そして、誰かが言った。

「よっしゃ!サーバー名変えようや!」

「何にする?」

ワイ、ちょっと考えて言った。

「『リア充になりたい部』でどうや?」

「草」

「それええな!」

こうして、ワイたちのサーバーは「リア充になりたい部」として新たなスタートを切ったんや。

結局、マッチングアプリで彼女ができたことない30代はソシャゲの仲間を探せってのは、半分当たって半分外れてたんかもしれん。

でも、ワイは思うんや。

人生って、意外なところに幸せがあるもんやなって。

ほんで、ワイらの「リア充になりたい部」は、今でも最強のサーバーとして君臨しとるんやで。