ワイは普通の大学生や。いや、普通やないかもしれん。だって、数学の試験中に奇妙なことが起こるんや。

「よっしゃ、この問題解いたるで!」

ワイが意気込んで鉛筆を走らせると、突然、左腕に違和感が。

「ん?なんやこれ...」

目を凝らして見てみると、二頭筋がモリモリに膨らんどるやんけ!

「ファッ!? ワイ、いつの間にマッチョになったんや!?」

しかも、不思議なことに、問題を解き終わると、筋肉はスーッと元に戻るんや。

「なんやねんこれ...」

ワイ、混乱しながらも試験を終えた。結果は...

「マジか!?満点やで!?」

そう、ワイの腕の筋肉は、数学を解くときにだけ現れる「数学筋」やったんや。

「よっしゃ!これは使える!」

ワイ、さっそく図書館に直行や。数学の本を片っ端から借りて、部屋に籠もることにしたんや。


それからというもの、ワイの生活は一変したんや。

朝は微分、昼は積分、夜は線形代数...もう数学漬けや。

「ふんっ!ふんっ!」

問題を解くたびに、ワイの腕はパンプアップ。

「おお...これや!数学筋や!」

ある日、ワイは気づいたんや。難しい問題ほど、筋肉がデカくなるって。

「なるほど...じゃあ、もっと難しい問題に挑戦したろ!」

ワイ、大学院レベルの問題集に手を出す。

「うぐっ...むむっ...」

最初はチンプンカンプンやったけど、解けば解くほど筋肉が育つ。筋肉が育つほど頭が良くなる。

「おいおい、なんやこれ...」

気づけば、ワイの部屋は定理やら方程式やらで埋め尽くされとる。壁一面に数式びっしり。

「これ、ヤバいて...」

ある日、友達が訪ねてきてん。

「うわっ!お前どないしたん!?」

ワイの姿を見て、友達びっくり仰天や。

「いや、ちょっと勉強しとっただけやで?」

「勉強!?お前、筋トレしとったんやないんか!?」

そう、ワイの体は見事なマッチョボディに変貌しとったんや。

でも、これは始まりに過ぎんかったんや...


噂はあっという間に広まったんや。

「おい、聞いたか?数学オタクのあいつ、急にマッチョになったらしいで!」
「マジか!?しかも成績めっちゃ上がったんやって!」

大学中の注目の的になったワイ。

教授たちも黙ってられへんかったんや。

「君、どうやってそんなに数学力をつけたんだ?」

「いや、まぁ...コツコツ努力したってことですかね...」

ワイ、焦って誤魔化す。だって、数学筋のこと言うても誰も信じへんやろ?

でも、隠し通すのも難しくなってきたんや。

ある日の講義中、超難問が出されてん。

「よし、これは...!」

ワイの左腕が、みるみる膨らみ始める。

「うおおおおお!!!」

周りがビックリする中、ワイはあっという間に問題を解いてしまったんや。

「こ、これは...まさか...」

教授が震える声で言うた。

「数学筋...!伝説の筋肉が現実に...!」

場内、大騒ぎや。

それからというもの、ワイは「天才マッチョ」として大学の星になってしもうたんや。

数学オリンピックでは、問題を解くたびにシャツが破れる。
論文発表では、証明するたびに筋肉が隆々。

「これが...数学の化身...!」

もはや神格化されるワイ。

でも、ワイは思うんや。

「本当の強さは、数学だけやない。人の心を理解することも大事なんや」

そう悟ったワイ、数学筋を使って人々を助けることを決意したんや。

難しい数式も、筋肉アピールで皆を励ます。
複雑な証明も、マッチョポーズで分かりやすく説明する。

「よっしゃ!これで世界中の人が数学好きになるで!」

こうして、ワイこと「天才マッチョ」は、数学界の救世主として世界中で愛されるようになったんや。

数式を解くたびに腕が膨らみ、定理を証明するたびに胸筋が隆々。

「数学の美しさは、筋肉の美しさ。そして、その両方が人々の心の美しさにつながるんや!」

ワイの言葉に、世界中が感動。

数学ブームが巻き起こり、街にはマッチョな数学者があふれ返る。

「やったで...これでみんな幸せになれるんや...」

ワイは満足げに空を見上げた。

数式が流れる青空の下、ワイの数学筋は輝いていたのであった。