ワイ、25歳ニートで陰キャ。毎日ゲームとホラー小説読むだけのクソみたいな生活送っとったんや。ホラー小説読んでる時はめっちゃビクビクしとって、夜も眠れへんかったわ。
ある日、マッマがワイに向かって一言。
「あんた、いつまでそないな生活続けるつもりなん?筋トレでもして体鍛えたら?」
ワイ、最初は「うるせぇわ!」って思ったんやけど、なんとなくネットで筋トレの動画見てみたんや。そしたら、筋トレYouTuberのマッチョ兄さんの動画に出会ってもうた。
「お前ら、筋トレすれば人生変わるで!」
なんか熱気に当てられて、ワイもやってみることにしたんや。
最初はキツすぎて3回目で挫折しかけたんやけど、マッチョ兄さんの「諦めんなよ!」っちゅう声が頭に響いて、なんとか続けられたんや。
1ヶ月経った頃、ワイの体に少しずつ変化が...。
「おっ、なんか胸板厚くなってきたんちゃう?」
鏡見て驚いたわ。それからというもの、ワイは筋トレにハマってもうた。プロテイン飲みまくり、ジムにも通い始めたんや。
筋トレ始めて半年経った頃、ワイの体はガラッと変わったんや。腹筋割れてるし、胸筋もモリモリや。外見だけやなく、精神的にも強くなった気がするわ。
ある日、久しぶりにホラー小説読んでみたんや。そしたらビックリ!今までビクビクしながら読んでた怖い場面が、全然怖くなくなっとるやんけ!
「幽霊が出た?ほーん、で?ワイなら余裕で組み伏せるわ」
「呪いのアイテム?ワイの筋肉パワーで粉々にしたるわ」
むしろ、主人公がヘタレなのにイライラし始めたんや。
「なんでお前、逃げるだけなんや!筋トレしろや!」
ワイは気づいたんや。筋トレで体と心が強くなって、ホラー小説の楽しみ方が変わってもうたってな。
そうこうしてるうちに、ワイはホラー小説の感想をネットに書き始めたんや。
「この幽霊、ベンチプレス何キロ挙げられんねん?ワイなら余裕で退治できるわ」
「呪いの人形?握力鍛えたらワンパンで潰せるで」
こんな感じの筋肉視点のホラー小説レビューが、なぜかネットで人気になってもうたんや。
「筋肉ホラーレビュアーのマッチョX」として、フォロワーもどんどん増えていったわ。
ある日、大手出版社からメールが来たんや。
「あなたの筋トレ×ホラーの視点がユニークで面白いです。ホラー小説を書いてみませんか?」
ワイ、ビックリして思わず言うてもうた。
「ファッ!?」
でも、せっかくのチャンスや。ワイは意を決して小説を書くことにしたんや。タイトルは「マッチョvs.呪いの絵画 ~鍛えし筋肉に怨念は通じず~」や。
主人公は筋トレマニアの青年で、呪われた家に挑むんやけど、筋力と精神力で次々と怨霊を倒していくっちゅう内容や。
「お前、呪いの力で人を殺めるんか?ワイは筋トレの力で人を生かす。勝負あったなw」
「幽霊やと?すまんな、ワイの筋肉まみれの体には憑依できひんで」
みたいな感じの名セリフ連発で、怨霊どもをバッタバッタとなぎ倒していくんや。
この小説が予想外の大ヒット!「筋トレホラー」っちゅう新ジャンルを確立してもうた。
「筋トレしたら幽霊に襲われんくなるんか!?」
「ワイも筋トレ始めるわ!」
読者からこんな感想が続々届いて、日本中で筋トレブームが再来したんや。
ワイはテレビにも出るようになって、「筋トレ×ホラー」の伝道師として活躍することになってもうた。
「みんな筋トレせぇへんか?幽霊どころか、人生の悩みだってぶっ飛ばせるで!」
ワイの熱弁に、スタジオが沸いたんや。
そんなある日のこと。ワイんちの前に、なんと!マッチョ兄さんが現れたんや!
「お前か?筋トレでホラー業界に革命を起こしたのは」
「は、はい!マッチョ兄さんのおかげっす!」
「よくやった!これからは一緒に、筋トレの素晴らしさを世界に広めようじゃないか!」
マッチョ兄さんに肩を組まれて、ワイは感極まってもうた。
「うっす!よろしくっす!」
こうして、ワイはマッチョ兄さんと「筋トレ×ホラー」のノウハウを世界に発信していくことになったんや。
YouTubeチャンネル「マッチョ兄弟のグローバル・ガチムチ・ホラーチャレンジ」は世界中で大人気になって、各国で筋トレブームと共にホラー映画・小説のリブートが起こったんや。
ハリウッドでは「マッスル・イット! 〜Buff Enough for Bloody Mary〜」っちゅう映画が大ヒット。
「Hey, Bloody Mary! Can you smell what The Rock is cooking!?」
スクリーンの中でナイスガイが決め台詞吐いて、観客も大盛り上がりや。
ワイは今や、世界的な「筋トレ×ホラー」コンテンツのプロデューサーになってもうた。昔みたいにビクビクしながらホラー小説読むなんて想像もでけへんわ。
今じゃ、世界中の怖い場所に行って筋トレするのが日課や。ドラキュラの城で懸垂、ピラミッドでスクワット、呪われた人形の博物館でデッドリフト...。
「ゴースト!?ノンノン、ゴーストじゃない。ゴースト"バスター"や!」
世界中の心霊スポットで撮った筋トレ動画は、毎回1000万回以上も再生されるんや。
そしてワイは、マッマにこう言えるようになったんや。
「マッマ、あんな時筋トレ勧めてくれてありがとな。ワイの人生変わったで」
マッマは誇らしげな顔でワイの筋肉ボディを見て、こう言うんや。
「うちの息子は世界を変えたんやね」
ワイは今日も世界のどこかで、幽霊や妖怪を前に胸を張ってこう叫ぶ。
「オラオラ幽霊ども!筋トレの力、思い知ったか〜!」
そう、ワイにとって、人生最大のホラーは「筋トレしない自分」やったんや。
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