ある日のなんJ。いつものように下ネタと野球の話で盛り上がっていた板に、一つのスレッドが立った。
「最近女嫌いとマッチョ増えすぎやろ...」
「ファッ!?」
「せやな」
「ワイもそう思うわ」
レスが次々と付いていく。
「ワイの周りの奴ら、みんな女叩きしとるわ」
「ジムの会員数、こないだ2倍になったって」
「なんでや...」
そんな中、一人のJ民が現れた。
「実はな、ワイにはこの現象の理由がわかるんや」
「ファッ!?」
「草」
「お前誰やねん」
現れたのは、通称「社会学ニキ」。なんでも大学で社会学を教えとるらしい。
「ワイが調査した結果をお前らに教えたるで」
こうして、社会学ニキの語る「女嫌いとマッチョ増加の真相」が始まったのであった。
社会学ニキは語り始めた。
「まず、女嫌いが増えた理由や。これには三つあるんや」
「ほーん」
「聞かせてクレメンス」
「一つ目はな、SNSの影響や」
「ファッ!?SNS関係あるんか?」
「せやで。SNSで自撮りばっかりの女性アカウントが目立つやろ?」
「あー、確かに」
「インスタ映えとかいうやつやな」
「そうそう。それを見た男が『女ってみんな自己顕示欲の塊なんや』って思うんや」
「まぁわかる」
「せやな」
「でも、それは一部の女性だけなんや。ただ、そういう投稿が目立つから、みんながそうやと思ってまうんや」
「なるほどな」
「そういうことか」
「二つ目の理由は、恋愛離れや」
「ファッ!?」
「今の若者、恋愛せんくなっとるやろ?」
「あー、確かに」
「ワイもや」
「恋愛せんから、女性と接する機会が減る。すると、女性のことがよくわからんくなる」
「せやな」
「ワイもよくわからんわ」
「そして、わからんものは怖い。怖いものは嫌いになる。そういう心理や」
「ヒエッ...」
「ワイらそんな単純な生き物なんか...」
「三つ目の理由は、ネットの情報やな」
「ファッ!?」
「ネットには女性を批判する情報が多いやろ?」
「せやな」
「よく見るわ」
「それを見てると、『女はクソ』って思うようになるんや」
「なるほどな」
「ワイもそう思うわ」
「でも、そんな情報ばっかり見てたら、世界が歪むんや。現実はもっと複雑なんやで」
「はえ~」
「勉強になるわ」
こうして、女嫌い増加の謎が明かされた。
社会学ニキは続けた。
「次は、マッチョが増えた理由や。これにも三つあるで」
「おっ、聞かせてや」
「頼むで」
「一つ目はな、自信のなさや」
「ファッ!?」
「今の若い男性、自信ないやつ多いやろ?」
「せやな」
「ワイもや」
「そういう奴らが『せめて体だけでも』って思って筋トレ始めるんや」
「あー、わかる」
「ワイもそうや」
「二つ目の理由は、承認欲求やな」
「ファッ!?」
「SNSで『いいね』欲しいやろ?」
「せやな」
「欲しいンゴ」
「筋肉つけた上半身の写真とか、『いいね』めっちゃ貰えるやん」
「確かに」
「ワイもよく見るわ」
「そういうのに憧れて、筋トレ始める奴多いんや」
「なるほどな」
「ワイもちょっと筋トレ始めたくなってきたわ」
「三つ目の理由は、ストレス発散やで」
「ファッ!?」
「今の社会、ストレス多いやろ?」
「せやな」
「仕事辛いわ」
「そのストレス、筋トレで発散する奴多いんや」
「あー、確かに」
「ワイの友達もジム通い始めたわ」
「筋トレすると、達成感あるし、体も健康になる。一石二鳥やからな」
「はえ~」
「ワイも始めようかな」
こうして、マッチョ増加の真相も明らかになった。
社会学ニキは最後にこう締めくくった。
「つまり、女嫌いもマッチョも、現代社会が生み出した現象なんや」
「ファッ!?」
「深いな」
「でも、大事なんは、みんな同じ人間やってことや」
「どういうことや?」
「女嫌いな奴も、女性も、マッチョも、みんな同じ悩みを持っとる。孤独やったり、自信がなかったり、承認欲求やったりな」
「はえ~」
「そう考えると、なんか親近感湧くわ」
「せやろ?だから、お前ら、もうちょい優しくなろうや。女性にも、マッチョにも、そして自分自身にもな」
「ワイ、感動したわ」
「泣きそう」
「社会学ニキ、ありがとう!」
こうして、なんJは少しだけ優しい場所になったのであった。
...
「でも、やっぱり野球と下ネタが一番やな!」
「せやな!」
完全に優しくはならなかったけど、それがなんJらしさ。そう思いながら、社会学ニキは静かにスレッドを去っていったのであった。
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