ワイこと平成生まれのなんJ民、タイムスリップして19世紀のフランスにおるんや。なんでこんなことになったかは知らんが、目の前におるんがあのゴッホやで!

「おいゴッホ!お前それでええんか?」

ゴッホ、キョトンとした顔でワイを見る。

「なんのことだ?」

「お前の僧帽筋や!貧弱すぎやろ!」

ゴッホ、首をかしげる。「僧帽筋?それは何だ?」

ワイ、天を仰ぐ。「あかんわ…このままやとお前、自殺するで…」

ゴッホ、驚いた顔。「な、何を言っているんだ?」

ワイ、真剣な顔で言う。「お前な、このままじゃアカン。筋トレせなアカンねん。特に僧帽筋や」

ゴッホ、困惑した表情。「筋トレ?僧帽筋?そんなものより絵を描きたいんだ」

ワイ、ため息。「はぁ…お前の自画像見てみぃや」

ゴッホ、自画像を持ってくる。

ほらな!見てみぃ!お前の肩、めっちゃ猫背やんけ!僧帽筋鍛えたら、もっとシュッとしてカッコよくなるで!

ゴッホ、自画像をじっと見つめる。「確かに…肩が少し丸まっているかもしれないな…」

ワイ、ニヤリ。「わかったか?せやから今日から筋トレや!」


それからというもの、ワイはゴッホに筋トレを教え込んだんや。特に僧帽筋な。

「ほらゴッホ!シュラッグや!肩をギュってするんや!」

ゴッホ、必死に肩を上げ下げする。「こ、こうか?」

「そうそう!その調子や!」

日々のトレーニングで、ゴッホの体は少しずつ変わっていった。

「おっ、ゴッホ!なんか肩幅広くなってきたんとちゃう?」

ゴッホ、嬉しそうに微笑む。「本当か?なんだか体が軽くなった気がするよ」

そんなある日、ゴッホが興奮して駆け込んできた。

「聞いてくれ!今日、町で可愛い娘に話しかけられたんだ!」

ワイ、ニヤリ。「ほらな!言うたやろ?僧帽筋鍛えたらモテるって!」

ゴッホ、目を輝かせる。「本当だったんだな…筋トレの素晴らしさが分かってきたよ」

そして、ゴッホの絵にも変化が…

「おいゴッホ!最近の絵、なんかパワフルになってきてへん?」

ゴッホ、誇らしげに答える。「ああ、筋トレのおかげで精神的にも強くなった気がするんだ。それが絵にも表れているのかもしれないな」

ワイ、感動。「ゴッホ…お前、ようやく本物の画家になったんやな…」


あれから数ヶ月。ゴッホの変貌ぶりは目覚ましかった。

僧帽筋が発達し、肩幅が広くなったゴッホ。姿勢も良くなって、自信に満ち溢れている。

「ワイ、聞いてくれ!昨日、初めて絵が売れたんだ!」

ワイ、感激。「マジか!おめでとう!やっぱり僧帽筋やな!」

ゴッホ、笑顔で答える。「ああ、君のおかげだよ。筋トレを始めてから、人生が変わった」

そんなゴッホを見て、ワイはふと思う。

(よかった…これでゴッホは自殺せんですむんや…)

そう、ワイがタイムスリップしてきた理由は、ゴッホを救うためやったんや。

ゴッホ、真剣な顔でワイに言う。「ワイ、君に感謝してもしきれない。これからも一緒に筋トレを続けよう」

ワイ、涙ぐむ。「ゴッホ…せやな。これからも一緒や!」

そして数年後…

ゴッホは世界的に有名な画家になっていた。そして、筋トレの伝道師としても名を馳せていたんや。

「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホのアート&マッスルセミナー」は常に満員御礼。

ゴッホ、聴衆に向かって力強く語る。「諸君!芸術も人生も、僧帽筋から始まるのだ!」

会場、大歓声に包まれる。

ワイ、客席で涙を流しながら見守る。

(ゴッホ…お前、立派になったな…)

そうして、ゴッホは幸せな人生を全うしたのであった。

自殺?そんなもん、僧帽筋が許さへんかったんや。




204幽霊になった私2

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