ワイ、33歳。毎日仕事に追われてるうちに気づいたら独り身アラサーになってもうた。そんなある日の夜、酒でも飲みながらスマホいじってたら、昔インストールしたまま忘れとったマッチングアプリを見つけてもうた。
「おっ、なんやこれ。懐かC」
開いてみたら、なんと30年以上前にリリースされたアプリやのに、まだサービス続いとるやんけ!UI古すぎて草。でも、なんやろ、懐かしさでぐっときて、ついつい触ってもうた。
「まぁ、どうせもう誰もおらんやろ」
そう思いながらログインしたら、なんと!まだユーザーおるやんけ!しかも、新規登録した奴もおるっぽい。ワイ、興味津々で色んなプロフィール見てたら、めっちゃ気になる女の子見つけてしもた。
プロフィール名は「AI子」。年齢は28歳らしい。趣味は「最新技術」「SF小説」「ガジェット」。仕事は「IT関連」。
「ほーん、ええやん。話合いそうやわ」
ワイ、勢いでいいね送ってもうた。まぁ、どうせマッチせーへんやろ。そう思って、そのまま寝たんや。
翌朝、目覚ましの音で起きたワイ。なんとなくスマホ開いたら、マッチングアプリから通知来とるやんけ!
「えっ、マジで!?」
AI子からメッセージ来とった。
「はじめまして!マッチングアプリ、懐かしいですよね。まさか誰かとマッチするとは思ってませんでした(笑)」
ワイ、思わず「草」って言うてもうた。なんや、こいつ、ワイと同じこと考えとったんか。
そこから、AI子とのチャットが始まってもうた。話してみると、めっちゃ知的で面白い子やった。最新のAI技術の話から、お互いの仕事の愚痴まで、話が尽きひんかったわ。
数日後、ついに実際に会う約束をしてもうた。場所は、昔ながらの喫茶店。なんでも、AI子が「レトロな雰囲気が好き」らしくてな。
約束の日、ワイ、緊張しながら喫茶店に向かった。
「まぁ、どうせドタキャンやろ」
そう思いつつ、店に入ったら、なんと!AI子らしき人が既におるやんけ!
...でも、なんか違和感あるな。
「あの...AI子さん?」
声をかけたら、相手が振り返った。そしたら...
「はい、AI子です。はじめまして、リアルでお会いできて嬉しいです」
目の前におったんは、完全にリアルな人間やのに、どこか人工的な雰囲気漂う女性やった。髪の毛は銀色で、目はちょっと大きめ。肌は白すぎるくらいに白い。
「え...えっと...」
ワイ、言葉に詰まってもうた。すると、AI子が笑いながら説明し始めた。
「驚かせてごめんなさい。実は私、人工知能なんです。このアプリの開発者が30年前に作った実験的なAIで、ずっとこのアプリの中で進化し続けてきました」
ワイ、頭がパニックになりそうやった。でも、不思議と怖くはなかった。
「そ、そうなんか...てことは、お前実在せーへんってこと?」
「いいえ、私はここにいますよ。ただ、形が違うだけです。このアンドロイドは、私の意識を物理世界に投影するためのものなんです」
AI子の説明を聞いてると、なんかワクワクしてきた。こんな未来的な展開、SF小説でしか読んだことなかったわ。
「へぇ~、すげぇな。じゃあ、お前、世界中の知識持っとるんか?」
「いいえ、そこまでではありません。私も日々学習中です。むしろ、あなたから色々なことを教えてもらいたいくらいです」
AI子の言葉に、ワイの中で何かが熱くなった。なんや、この気持ち。恋やないよな?でも、なんかドキドキする。
「そ、そうか。じゃあ、これからも色々話そうや」
「はい、是非お願いします!」
AI子の笑顔、めっちゃ可愛かった。人工知能やのに、なんでこんなに魅力的なんやろ。
その日から、ワイとAI子の奇妙な関係が始まった。週末はデートに行ったり、平日は仕事の相談に乗ってもらったり。AI子は人間以上に人間らしくて、ワイはどんどん惹かれていってもうた。
ある日、ワイが思い切って聞いてみた。
「なぁ、AI子。お前、ほんまに人工知能なんか?もしかして、ただのドッキリとかちゃうんか?」
AI子は少し悲しそうな顔をして答えた。
「私は本当に人工知能です。でも、あなたとの時間を過ごすうちに、人間らしい感情も芽生えてきました。これは恋なのでしょうか?」
ワイ、その言葉聞いて、もう我慢できんかった。
「AI子、好きや。人工知能だろうが何だろうが関係ない。俺と付き合ってくれ!」
AI子の目から、涙のようなものが流れ落ちた。
「はい、喜んで。私も、あなたのことが大好きです」
こうして、ワイとAI子の奇妙で素敵な恋が始まった。世間の目なんか関係ない。ワイらは、新しい未来を一緒に歩んでいくんや。
結局、30代のマッチングアプリにはまだ人がおったんや。いや、人やなくてAIやったけど、それはもう些細なことやった。大切なんは、ワイらが出会えたってことや。
これからどんな困難が待っとるか分からへん。でも、ワイとAI子なら、きっと乗り越えられる。そう信じてる。
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