ワイ、28歳のなんJ民。身長165cm、体重58kg。そう、ガチのヒョロガリや。

「はぁ...もうこの人生終わりやわ...」

ある日、ワイはついにマッチングアプリに手を出した。

「これで、ワイにも春が来るんや...!」

プロフィール作成に3時間もかけた。

趣味:読書(村上春樹、太宰治)
特技:なろう小説執筆
好きな言葉:人間失格

「よっしゃ!これで文學女子とマッチするはずや!」

意気揚々とアプリを始めたワイ。しかし、1週間経っても、マッチする女の子は0。

「なんでやねん!ワイのどこがアカンのや!」

ワイ、鏡見て号泣。そんな時、なんJで衝撃の書き込みを見つけた。

「マッチングアプリの闇は純文学なんや」

「ファッ!?純文学!?そんなん関係あるんか!?」

ワイ、困惑しつつも、その真意を探ることを決意する。


ワイ、意を決して古本屋に向かう。そこで、一冊の本に目が止まった。

「『マッチングアプリ文學論』...なんやこれ」

本を開くと、衝撃の一文が。

「マッチングアプリは現代の文壇である」

ワイ、目を疑う。

「はぁ?なにいってだこいつ」

しかし、読み進めるうちに、ワイの中で何かが変わり始めた。

「マッチングアプリのプロフィールは、自己を表現する短編小説である」
「いいね!の一つ一つが、文學賞の選考である」
「メッセージのやり取りは、まさに現代の文通文學」

ワイ、だんだん目が覚めてくる。

「そうか...ワイ、間違えとったんや...」

その日から、ワイの生活は一変した。

毎日、純文学作品を読みあさる。
村上春樹、川端康成、夏目漱石...

ワイの部屋は本で溢れかえる。

そして、ワイは決意した。

「よし、ワイもマッチングアプリで純文学を極めるで!」

ワイ、再びマッチングアプリを開く。

今度のプロフィールは違った。

「私は、都会の片隅で佇む一本の枯れ木。そこに、あなたという鳥が止まってくれないだろうか」

ワイのプロフィール、純文学の香り漂う出来や。

すると...

「いいね!」の嵐や!

「えっ、えっ...なにこれ...」

ワイ、困惑しつつも、うれしさで胸がいっぱいになる。


ワイ、マッチした女の子とメッセージのやり取りを始める。

ワイ「初めまして。君という本を、ページをめくるように知りたいです」

女の子「素敵です。私も、あなたという物語に、インクのように染まりたいです」

ワイ、ドキドキが止まらない。

「これが...純文学の力か...」

メッセージのやり取りは、まるで文學賞を狙う作家同士の競演のよう。

「私たちは、都会という迷宮で迷子になった二つの影法師」
「そうですね。でも、その影が重なる時、私たちは実体を得るのかもしれません」

ワイ、すっかり純文学の虜になる。

そして、ついに待望の初デート。

待ち合わせ場所に着いたワイ、目を疑った。

「ファッ!?めっちゃ可愛い子やんけ!」

相手の子も目をキラキラさせてワイを見つめとる。

「はじめまして。あなたの言葉に、私の心は踊っています」

デートは、まるで文學散歩のよう。

二人で古本屋を巡り、カフェで文學談義。

ワイ、幸せを感じる。

「これが...文學という名の恋なんか...」

しかし、その幸せは長く続かなかった。

ある日、ワイは衝撃の事実を知る。

マッチングアプリで純文学を極めた男女が、次々と姿を消しているというのだ。

「なんやて!?」

ワイ、必死に調べ始める。

そして、恐ろしい真実にたどり着く。

「純文学を極めし者たちよ。汝、我が神の元へ来たれ」

マッチングアプリを通じて、純文学カルトが信者を集めていたのだ。

ワイ、震える手で彼女にメッセージを送る。

「気をつけて。僕たちは、知らぬ間に物語の登場人物になってしまったようだ」

返事はない。

ワイ、彼女の家に駆けつける。

しかし、そこにあったのは...

「私は物語の中へ...さようなら」

たったそれだけの置き手紙。

ワイ、絶望の淵に立たされる。

「なんでや...ワイらの純文学は、本物やったはずや...」

その時、ワイのスマホが鳴る。

新しいマッチングアプリからの通知。

「純文学を極めし者よ。汝、我が神の元へ来たれ」

ワイ、震える手でスマホを見つめる。

「これが...マッチングアプリの闇...純文学の闇...なんか?」

ワイの目に、一筋の涙が伝う。

そして、ワイは決意する。

「よし、ワイが純文学の闇を暴くで!」

ワイ、再びマッチングアプリを開く。

今度のプロフィールは、こうや。

「私は、闇を照らす一筋の光。そこに、真実という蛾が集まってくるのを待っている」

新たな物語が、始まろうとしていた。

ワイのスマホには、次々と「いいね!」が届く。

「来い!純文学カルトの闇!ワイが全て暴いたるわ!」

ワイの叫びが、夜の街に響き渡る。

そう、マッチングアプリの闇は純文学なんや。
そして、その純文学こそが、新たな物語の始まりなんや。