ワイ、28歳のなんJ民。身長165cm、体重50kg。そう、ガチのヒョロガリや。
「はぁ...なんでワイはこうもモテへんのやろ...」
ある日、ワイはなんJで衝撃の書き込みを見つけた。
「アルファ男性の正体、バナナのクローンやったんやで」
「ファッ!?なんやそれ」
半信半疑のワイ、深夜徘徊中に見知らぬ男に声をかけられた。
「お前、アルファ男性の秘密を知りたくないか?」
ワイ、怖くなって逃げ出そうとしたが、男の腕力は尋常じゃなかった。
「ヒィィ!離せや!」
気づいたら、ワイは薄暗い地下室に連れ込まれていた。
地下室は近未来的な実験室やった。壁一面にズラリと並ぶ培養槽。中には人間のような何かが...
「ヒェッ...なんやこれ...」
男が白衣を着て現れた。
「ワシはマッド博士。アルファ男性の秘密を教えてやる」
博士の説明によると、アルファ男性は人間とバナナのハイブリッドクローンやったんや。
「バナナは栄養価が高く、成長が早い。そして何より、全て同じ遺伝子を持つクローンなんや」
ワイ、脳が理解を拒否する。
「そんな...ありえへん...」
博士、ニヤリと笑う。
「信じられんか?ならば、お前自身で確かめるんや」
博士、培養槽のスイッチを入れる。中の液体がゴボゴボと沸騰し始めた。
「おい、あれを見てみろ」
ワイが恐る恐る近づくと、培養槽の中で「何か」が動き始めた。
「うわあああ!」
培養槽の中で、完璧な肉体を持つ男が目を覚ました。その顔は...ワイとそっくりやった。
「こ、これが...ワイ!?」
博士、高笑い。
「そうや!お前のDNAとバナナのDNAを組み合わせて作ったクローンや!これがアルファ男性の正体なんや!」
ワイ、頭がクラクラする。
「な、なんでこんなことを...」
博士、狂気の目で語り始めた。
「世界中の男がアルファ男性に憧れる。けど、本物のアルファなんて存在せえへん。だから、ワシが作り出したんや」
培養槽の中のクローン、ゆっくりと目を開く。
「お...おぅ...」
その声は、ワイそっくりやのに、なんか違う。より低く、より魅力的や。
博士「さあ、これがお前の運命や。このクローンと入れ替わるんや」
ワイ「や、やめてくれ...」
博士、培養槽を開け始める。
「抵抗しても無駄や。お前はもう用済みなんや」
その時、突然アラームが鳴り響いた。
「なんや!?」
実験室のドアが開き、警官隊が突入してきた。
「動くな!全員逮捕する!」
博士「くそっ!」
混乱の中、ワイは必死に逃げ出した。
後ろから博士の叫び声が聞こえる。
「逃げても無駄や!お前らヒョロガリの時代はもう終わりなんや!」
ワイ、必死に走り続ける。
街に出たワイ、周りを見回す。
イケメン、マッチョ、モテる男...みんな同じ顔に見えてきた。
「まさか...みんなバナナのクローン!?」
ワイの頭に、博士の言葉が響く。
「アルファ男性はバナナのクローンやったんや...」
その日から、ワイの世界は一変した。
街で見かけるイケメンを見るたびに、背筋が凍る。
「アイツも...アイツも...みんなバナナや...」
ワイ、誰にも言えへん恐怖を抱えたまま生きていくことになった。
そして、ある日...
鏡を見たワイ、自分の体がどんどんムキムキになっていくのに気づく。
「や、やばい...ワイまでバナナに...!」
叫び声と共に、ワイの意識が闇に沈んでいった...
...
目覚めたワイ、すっきりした目覚めや。
「ふぅ...なんや、夢か」
鏡を見ると、そこには完璧な肉体を持つワイの姿が。
「やったぜ。」
ワイ、満足げに微笑む。そして、朝食にバナナを手に取った。
「うまいなぁ...」
ワイの目が、不気味に光る。
そう、アルファ男性は、バナナのクローンやったんや...
完
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