ワイは25歳のフリーターや。コンビニでバイトしながら、小説家になる夢を追いかけとったんや。毎日必死こいて小説書いて、文学賞に応募しとったんやが...

「ハァ...また落選か」

今日もまた、落選通知が届いてもうた。もう10回目くらいやで。

「なんでやねん!ワイの小説おもろいやろ!審査員の目節穴かよ!」

ワイは部屋中に原稿をブチまけて発狂したんや。でも、冷静になって考えてみたら、自分の小説がクソやったんは分かっとったんや。

「もう...ワイには才能なんかあらへんのかな...」

そう思うて、ワイは小説家になる夢を諦めかけたんや。

その夜、ワイは「小説家 なれない」でネット検索してもうた。そしたら、あるブログにたどり着いたんや。

『小説が書けないなら、まず体を鍛えろ!特に僧帽筋!』

「は?なんやこれ」

最初は呆れたんやが、なんか気になって読み進めてしもうたんや。

「筋トレで体を鍛えると、精神も鍛えられる。特に僧帽筋は、重圧や不安を受け止める筋肉。これを鍛えれば、小説家としての挫折も乗り越えられる!」

ワイは思わず吹き出したんや。

「アホくさ!でも...もう他に方法あらへんしな...」

こうして、ワイの筋トレ生活が始まったんや。


翌日、ワイは早速ジムに通い始めたんや。

「おっちゃん、僧帽筋鍛えるにはどないしたらええんや?」

ジムのトレーナーのおっちゃんは、ちょっと変な顔してたけど、親切に教えてくれたで。

「シュラッグとかフェイスプルが効果的やで」

言われるがままに、ワイは僧帽筋トレーニングを始めたんや。

最初はキツかったで。シュラッグのダンベルが重すぎて、肩が千切れそうになったし、フェイスプルのケーブルマシンは全然引けへんかった。

「はぁ...はぁ...もう無理や...」

でも、諦めたらアカンと思って、毎日コツコツ続けたんや。

1週間経って、ちょっと肩が張ってきた。

1ヶ月経って、僧帽筋がうっすら見えるようになってきた。

3ヶ月経って、ワイの肩は見違えるようになったんや。

「おっ、なんかワイかっこよくなってきたんちゃう?」

鏡見てニヤけてもうたわ。

そんな時や。コンビニでバイトしとったら、常連のお姉さんに声かけられてもうた。

「あの、最近体つきかっこよくなりましたね。筋トレしてるんですか?」

ワイは舞い上がってもうた。

「あ、ありがとうございます!僧帽筋鍛えてるんスよ!」

「へぇ、すごい!私、筋トレしてる人って憧れるんですよ」

なんちゅうことや。ワイ、生まれて初めてナンパされたんちゃうか!?

その日から、ワイの筋トレへのモチベーションは更に上がったんや。


筋トレを始めて半年が経った頃や。

ワイの体は見違えるようになってた。僧帽筋はモリモリやし、胸筋も割れてきた。自信もついてきて、コンビニでもテキパキ働けるようになったんや。

ある日、ワイは久しぶりに小説を書いてみる気になったんや。

「よっしゃ、なんか書けそうな気がするわ!」

パソコンに向かって、指を動かし始めた。

すると、驚いたことに、スラスラ書けるんや!

「なんやこれ...ワイ、天才なんか?」

いや、違うな。ワイは気づいたんや。筋トレで培った「諦めない心」が、小説にも活きてるんやって。

僧帽筋で重圧を受け止められるようになったから、小説のプロットも練りやすくなった。

胸筋で思いっきり呼吸できるようになったから、長文も息切れせず書けるようになった。

「なるほど...体と心は繋がってるんやな」

ワイは1週間ぶっ通しで小説を書いたんや。そして、またしても文学賞に応募してみた。

「今度はイケるかもしれん...!」

結果発表の日、ワイはドキドキしながら発表サイトを見たんや。

そしたら...

「えっ...えぇぇぇぇ!?」

なんと、ワイの小説が佳作に選ばれたんや!

「や...やった...ワイやったんや...!」

ワイは思わず号泣してもうた。筋トレ始めてから初めて、男泣きしたわ。


あれから1年経った。

ワイは今や、コンビニを辞めて小説家デビューを果たしたんや。「筋肉系ラブコメ作家」として、そこそこ人気になってもうた。

でも、ワイは筋トレも欠かさず続けとるで。だって、小説のネタも筋トレから生まれるし、なにより筋トレで鍛えた精神が、長い作家人生を支えてくれるからな。

そうそう、あのコンビニの常連お姉さんとも付き合うことになってもうたわ。

「ワイの僧帽筋、触ってみる?」って誘ったら、あっさりOKもろてな。

ほんま、人生何があるか分からんで。

小説書けへんかったら、とりあえず筋トレや!特に僧帽筋な!

ほな、ワイは次の小説書きに行くで。今度は「僧帽筋は魔法のツボ」っちゅうタイトルや。楽しみにしとき!