ワイはいわゆるチー牛や。眼鏡かけてて、髪はボサボサ、服はユニクロ。そんなんもう典型的なアレや。毎日、大学行っては帰って来てアニメ見て、同人エロゲでシコって寝る。そんな生活してたんや。
ある日、ワイは哲学の授業で「ニーチェ」っちゅう人物のことを知ったんや。「神は死んだ」とか「超人」とか言うてる奴や。なんか強そうやなって思って、図書館でニーチェの本借りて読んでみたんや。
そしたらどないなったと思う?本の中からニーチェが出てきよったんや!
「おや、君か。私の本を手に取ったのは」
ワイびっくりして本落としてもうた。
「え?えぇ!?ニ、ニーチェさん!?」
「そうだ。私がニーチェだ。君は私の思想に興味があるのかね?」
ワイは震える声で答えたんや。
「は、はい...なんか、強くなりたいなって...」
ニーチェはワイの顔をジッと見つめて、にやりと笑ったんや。
「ほう、強くなりたい?それは結構。だが君、体つきを見るに、まずは肉体を鍛えることから始めるべきだな」
ワイは思わず聞いてもうた。
「ニーチェさん、こんなぼくでも超人になれますか?」
ニーチェは大きくうなずいて言うたんや。
「もちろんだとも。さあ、筋トレしようか」
そこからワイの筋トレ生活が始まったんや。
最初はキツかったで。腕立て伏せ5回でバテるし、腹筋なんて3回目で吐きそうになる。でもニーチェが毎日励ましてくれんねん。
「よくやった!痛みを超えて行け!汝の身体こそ、汝の全てなのだ!」
ニーチェの言葉を胸に、ワイは必死で頑張ったんや。
1ヶ月経って、なんとなく腹筋が割れてきた。
3ヶ月経って、胸筋がうっすら見えるようになってきた。
半年経って、ワイの体は見違えるようになってたんや。
「お~ニーチェ先生!なんかワイ、ちょっとイケメンになってきましたで!」
ニーチェは満足げに頷いたんや。
「よくやった。だが、これはまだ始まりにすぎんぞ」
ワイは首を傾げた。
「え?まだあるんですか?」
ニーチェは真剣な顔で言うたんや。
「筋肉は形を変えた意志なのだ。次は、その意志を鍛える番だ」
筋トレと並行して、ワイはニーチェから哲学を学び始めたんや。
最初はチンプンカンプンやったで。「永劫回帰」とか「ディオニュソス的なもの」とか、なんやそれって感じやった。
でもな、筋トレで培った根性で、ワイは必死に勉強したんや。
ある日、ニーチェがワイに聞いてきたんや。
「では聞こう。神とは何だ?」
ワイは以前のワイやったら「さあ...」って言うところやけど、今のワイは違う。堂々と答えたんや。
「神なんておりまへん。ワイらが自分の人生に責任持つんです」
ニーチェは満足げに微笑んだ。
「よくぞ言った。まさにそのとおりだ」
そんな風にして、ワイの精神も少しずつ強くなっていったんや。
ある日、ニーチェがワイに言うたんや。
「もう私がいなくても大丈夫だろう」
ワイは驚いて叫んだ。
「えぇ!?ニーチェさんおらんくなるんですか!?」
ニーチェは優しく微笑んで答えたんや。
「私は最初からお前の中にいたのだ。お前が強くなりたいと思った時から、私はお前の中に存在していた」
ワイは涙ぐみながら聞いたんや。
「ほな、ワイは超人になれたんでしょうか...?」
ニーチェは首を横に振った。
「いや、まだだ。だが、お前は確実に超人への道を歩み始めている」
そう言うて、ニーチェの姿は消えていったんや。
あれから1年経った。
ワイは今や大学でも人気者や。筋肉ムキムキのイケメンになったからな。
でも、ワイは昔の自分を忘れへんかったんや。今でも図書館で勉強したり、アニメ見たりしてる。ただ、人生に対する態度が変わったんや。
「オタクでもチー牛でもええねん。自分の人生は自分で決めるんや」
そう思えるようになったんや。
昔のワイを見下すんじゃなく、昔のワイを超えていく。それがワイなりの超人や思うねん。
ほな、ワイはこれからも筋トレと哲学の修行を続けるで!
みんなも頑張れや!チー牛でも超人になれるんやで!
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