ワイ、28歳ニート。人生に絶望してる。
「はぁ...生きる意味なんてあるんか?」
そう呟きながら、ワイはまたなんJを開く。
「お前ら、死んだらどうなると思う?」
ワイがスレ立てると、即座にレスが付く。
「永遠の無やろ」
「草」
「怖すぎて草も生えん」
ワイは深いため息をつく。
「そうや...死んだら永遠の無なんや...」
その日から、ワイは死後の世界について考え始めた。
哲学書を読みあさり、宗教の教えを調べまくる。
けど、結論は同じ。
「結局、死んだら何もかも終わりなんや...」
絶望に打ちひしがれるワイ。
そんなある日、なんJに衝撃の書き込みを見つけた。
「筋トレしたらモテるで」
「はぁ?死後の世界のことで頭いっぱいなのに、なんやねんそれ」
でも、なぜかその言葉が頭から離れへん。
「よっしゃ、やってみるか...」
意を決して、ワイは近所のジムに向かった。
「うっ...くっ...10kg...重すぎィ!」
最初は全然持ち上がらへん。
「アカン...ワイには無理や...」
諦めかけたその時、隣のマッチョなおっちゃんが声をかけてきた。
「お兄ちゃん、そんな簡単に諦めたらアカンで」
「でも...死んだら永遠に無なのに...筋トレなんて意味あるんすか?」
おっちゃんは優しく微笑んだ。
「そやなぁ...確かに死んだら無かもしれん。でも、今を精一杯生きるのも大事やで」
その言葉に、ワイは目が覚めた気がした。
「そ、そうですよね...!」
その日から、ワイは必死に筋トレに励む。
ベンチプレス、スクワット、デッドリフト...
毎日筋肉痛との戦いや。
でも、不思議と充実感がある。
「なんか...生きてる感じがするわ」
3ヶ月後。
ワイの体は見違えるように変わっていた。
「おい、最近めっちゃカッコよくなったな」
同級生に言われて、ワイは照れる。
「まさか...ワイがモテる日が来るとは...」
確かに、街を歩いてても女の子の視線を感じる。
ある日、勇気を出して可愛い子に話しかけてみた。
「あの...コーヒーでも一緒にどうすか?」
「えっ...い、いいですよ♪」
まさかの成功。
デートを重ねるうちに、彼女もできた。
「ワイ、幸せやわ...」
けど、ふとした瞬間に思い出す。
「でも...結局死んだら永遠に無なんやろ?」
その悩みを彼女に打ち明けてみた。
「うーん、確かにそうかもね。でも、だからこそ今を大切にしたいな」
「え?」
「だって、一度きりの人生でしょ?だから、今この瞬間を精一杯楽しむの。それが人生の意味じゃないかな」
その言葉に、ワイはハッとした。
「そうか...永遠の無があるからこそ、今を大切にせなアカンのか...」
翌日、ワイはなんJに書き込んだ。
「死んだら永遠に無かもしれんけど、だからこそ今を生きるんや」
「お、お前人生悟ったんか?」
「ただの筋トレカスやんけ」
「でもかっこE」
様々な反応があったけど、ワイはもう気にせえへん。
ジムに向かう途中、空を見上げる。
「永遠の無か...でも、今この瞬間は確かに生きてる」
微笑みながら、ワイは走り出した。
今日も筋トレや。彼女と会う約束もある。
死後はわからへんけど、今を精一杯生きるんや。
それがワイの出した答えや。
完
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