ワイ、28歳、職場の後輩の女の子に片想い中のなんJ民。毎日スレ立てて相談するも、「陰キャ乙」「リア充爆発しろ」の罵詈雑言の嵐。
「はぁ...もう無理やわ...」
そう呟きながら、ワイはまたスマホでなんJを開く。
「お前ら正直に言えや。誰と付き合いたいんや?」
ワイがスレ立てると、即座にレスが付く。
「ワイは軍師の女や!作戦立てて恋愛勝利や!」
「草」
「それな」
なんやこいつら...と思いつつも、ワイは「軍師の女」という言葉に引っかかった。
「軍師の女...か。確かに、恋愛ってある意味戦争みたいなもんやしな...」
ふと、ワイは思い付いた。軍師の女...それってもしかして...
翌日、ワイは意を決して、会社の戦略企画部に向かった。そこには噂の彼女が...
「おっす、ワイや。ちょっと相談があるんやけど...」
恋愛相談を装って話しかけるワイ。
「はい、どうぞ座ってください。で、どんな相談ですか?」
彼女...いや、軍師の真島さんは冷静に答える。
「実は...好きな人がおるんやけど、どないしたらええか分からへんのや...」
ワイの相談に、真島さんは目を輝かせた。
「なるほど、恋愛戦略ですね。面白い!では、まず敵の情報を集めましょう」
そう言って、真島さんはホワイトボードに図を描き始めた。
「まず、相手の好みや行動パターンを分析します。そして、あなたの長所を活かした作戦を立てていきます」
真島さんの話を聞きながら、ワイは「これは...まさに軍師や!」と感動していた。
それから毎日、ワイは真島さんと「恋愛作戦会議」を重ねた。
「真島さん、今日も作戦会議頼むで!」
「はい、今日は逆算アプローチです。まず、告白のシーンから逆算して...」
真島さんの作戦は的確で、ワイは少しずつ自信をつけていった。
「ほんまありがとうな、真島さん」
「いえいえ、私も楽しいです。それに...」
真島さんは少し照れたように続けた。
「私も恋愛経験が少なくて...こうして作戦を立てるのが勉強になります」
その言葉を聞いて、ワイはハッとした。
「もしかして、真島さんも...」
「はい、私も恋愛には自信がなくて...」
その瞬間、ワイの中で何かが動いた。
「ねぇ、真島さん。ワイ、気づいてもうた」
「え?何にですか?」
「ワイが本当に好きな人...それは真島さんや!」
真島さんは驚いた顔をしたが、すぐに冷静さを取り戻した。
「そ、そうですか...では、新たな作戦を立てましょう。作戦名は...『軍師と兵士の恋物語』...どうでしょうか?」
ワイは思わず笑みがこぼれた。
「ええな、その作戦!でも、もう作戦はいらへんで」
「え?どうしてですか?」
「だって、もう勝利は決まってるやん。ワイらの恋や」
真島さんは赤面しながらも、嬉しそうに頷いた。
「はい...では、作戦成功ですね」
こうして、ワイと真島さんの恋は始まった。なんJに報告すると、「裏山」「死ね」の嵐やったけど、ワイはもう気にせえへん。だって、最強の軍師と一緒やもん。
これからの恋愛戦争、楽しみやで!
終わり
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