ワイ、ずっと生きづらさを感じとったんや。学校でも会社でも、なんかみんなに馴染めへん。

「お前、空気読めへんな」
「なんでそんな変なことするんや」
「もっと普通にせえや」

そんな言葉、散々投げかけられてきたわ。

ある日、病院行ったら「発達障害の可能性があります」って言われてもうた。

「はぁ...やっぱりか...」

なんか納得しつつも、めっちゃ落ち込んだんや。

「ワイ、普通になれへんのか...」

そんな時や。テレビでマッチョな奴らが映ってたんや。

「ワイも、ああなれたら...」

そうや!筋トレしたら、なんか変わるんちゃうか?

「よっしゃ!筋トレで人生変えたるで!」

そう決意して、ジムに通い始めたんや。

最初はキツかったわ。

「ハァハァ...もう無理や...」

でも、諦めへんかった。毎日コツコツ続けたんや。

「うおおおお!もう10回や!」

だんだん体が変わってきた。筋肉ついてきたで!

「おっ、ナイスマッスルやないか!」

トレーナーにほめられて、めっちゃ嬉しかったわ。

ジムの仲間もできて、だんだん話すのが楽しくなってきたんや。

「お前、めっちゃ成長したな!」
「その調子や!」

みんなに励まされて、もっと頑張れるようになったわ。

半年経った頃、会社の人らも気づき始めたんや。

「お前、なんかゴツくなったな」
「筋トレしとるんか?」

なんか、みんなの態度が変わってきた気がするわ。

「今度飲み行かへん?」

誘われることも増えてきたんや。

でも、まだ足りへん気がしたんや。もっともっとマッチョになりたかったわ。

「よっしゃ!プロテイン飲みまくるで!」

朝も昼も晩も筋トレ。休みの日もジムに籠もった。

「筋肉こそ全て!筋肉さえあれば...!」

そう思いながら、ひたすら体を追い込んだんや。

1年経った頃には、もうワイはゴリマッチョになっとったわ。

「うおおおお!ワイは最強や!」

鏡に映る自分を見て、ニヤリと笑った。

「これで、みんなに認められるはずや...!」

そう思って、張り切って会社に行ったんや。

「うお〜!筋肉ムキムキやんけ!」
「なんやこの怪物...」

みんなの反応は様々やった。でも、なんか違和感あったわ。

「お前、最近筋トレのことしか話さんよな...」
「ちょっとヤバない?」

そんな声も聞こえてきた。

ある日、上司に呼び出されてもうた。

「君、仕事に支障が出とるで」
「筋トレも大事やけど、もっとバランス取らなアカンで」

ハッとしたわ。

「あかん...ワイ、間違えとったんか...」

筋トレに逃げとっただけやったんや。発達障害の特性は、筋肉じゃ埋められへんかったんや。

「どないしたらええんや...」

途方に暮れたワイは、またあの病院に行ってみたんや。

「筋トレは素晴らしいけど、それだけじゃあかんで」
「君の特性を理解して、うまく付き合っていく方法を一緒に考えよう」

先生はそう言うてくれたわ。

「そうか...逃げるんやなくて、向き合わなアカンのか...」

それからワイは、筋トレだけやなく、自分の特性と向き合う努力もし始めたんや。

「すまん、ワイちょっと理解しにくいんや。もう一回説明してくれへん?」

素直に聞けるようになった。

「ワイ、これが得意なんや。ここは任せてくれへん?」

自分の強みも分かってきた。

筋トレは続けとるけど、それに逃げることはなくなったわ。

「筋トレで得た自信を、他のことにも活かせるんやな」

今のワイは、筋肉もついたけど、心もちょっとずつ強くなってきたんや。

「発達障害があっても、筋トレのおかげで前向きになれたわ」

そう思えるようになってきたんや。

まだまだ生きづらいこともあるけど、筋トレで得た根性で頑張れそうや。

「よっしゃ!今日もがんばるで!」

ワイは今日も、筋トレと自分探しの旅を続けるのでした。

人生、マッチョだけやのうて、心のマッチョも大事なんやな。そう気づけたんが、ワイの一番のゲインズやったんかもしれへんわ。