ワイ、今日も深夜にスマホ片手に布団の中でなんJをポチポチ。

「はぁ...世の中クソやな」

反出生主義者のワイ、毎日のようにこの世の理不尽さを噛み締めとる。生まれてこなければ苦しむこともないのに、なんで親は勝手にワイを産んでもうたんや...。

そんなことを考えながら、いつものようになんJをスクロールしとったら、

「女神スレ立った!」

思わず息を呑むワイ。女神スレって、美女が自撮りうpするスレやんけ!

「いや、でも見たらアカンやろ...」

一瞬、良心が顔を出す。だって反出生主義者のワイが、子作りに繋がりかねん画像なんか見てどうすんねん。

でも、指は既に画面をタップしてもうた。

「うわぁ...」

思わず声が漏れる。めっちゃ可愛い子やんけ!スレには「かわヨ」「女神や」「結婚してクレメンス」みたいなレスで溢れかえっとる。

ワイも「かわヨ」ってレスしたくなってもうたわ。でも、ぐっと我慢や。

「こんなん見てたらアカンて...」

そう思いながらも、ワイはスレから目が離せへん。次々とうpされる画像に、心臓がバクバクいうとるで。

「ワイが結婚して子供作ったらどないなるんやろ...」

ふと、そんなことを考えてしまう。でも、すぐに首を振る。

「アカン!そんなこと考えたらあかんのや!」

反出生主義のワイが、子作りなんて考えてどないすんねん。この世に新しい命を産み落とすなんて、最悪の暴力やで。

でも、なんでや。なんで女神スレ見とるとドキドキすんねやろ。

「ワイ、こんなんじゃアカンわ...」

スマホを布団に投げ捨てて、目を閉じるワイ。でも、まぶたの裏に女神の笑顔が焼き付いて離れへん。

翌日、大学の講義中もボーっとしてまう。周りの奴らが将来の夢とか語っとるのを聞いて、ワイはため息つくばっかり。

「みんな、なんでそんな希望に満ちとんねん...」

ワイには理解できへん。だって、生まれてくるってことは必ず苦しみを背負うってことやろ?

講義終わって帰り道、なんか虚しくなってきたわ。

「やっぱ今夜も女神スレ見るか...」

そう思った瞬間、ワイは立ち止まってもうた。

「あかん、ワイ。そんなんアカンやろ」

自分に言い聞かせる。でも、もう女神の顔が頭から離れへん。

結局その夜も、ワイは女神スレを見てしまうんや。

「はぁ...なんでワイはこんなんなってもうたんやろ」

自己嫌悪に陥るワイ。でも、女神たちの笑顔を見とると、なんか心が温かくなるんや。

「もしかして...ワイ、人生に希望持ちたいんかな」

その考えが頭をよぎった瞬間、ワイは慌てて否定する。

「アカン!そんなん絶対アカンで!」

でも、もう遅い。ワイの心の中で、小さな希望の種が芽生えてもうたんや。

それから数日後、ワイはついに決心する。

「よし、反出生主義について勉強し直すで!」

図書館に行って関連本を片っ端から読みあさるワイ。でも、読めば読むほど、なんかモヤモヤしてくる。

「確かに、生まれてくることで苦しみを味わうのは事実や。でも...」

ワイの中で、新たな考えが芽生え始める。

「でも、人生には苦しみだけやのうて、喜びもあるんやないか?」

その夜、ワイはまた女神スレを覗く。でも、今回は違う。女神たちの笑顔を見て、ワイは思う。

「この笑顔、絶対に価値あるやん」

そう、人生には苦しみもあるけど、こんな素敵な瞬間もあるんや。それを否定するのは、ちょっと乱暴すぎるんちゃうか。

「ワイ、もしかして反出生主義卒業しそうやわ...」

そう呟きながら、ワイは女神スレに「かわヨ」って初めてレスを付けるのであった。

fin