ワイ、今日も朝から僧帽筋の筋トレに励むンゴ。鏡見たらなんか肩がモリモリしてきたで?これはもしかして…ワイ、ついにアルファオスの仲間入りか?

「おっ、ええ感じやん」

ニヤけながら自分の肩をさすりまくるワイ。もう一ヶ月くらい毎日欠かさず僧帽筋鍛えてるからな。これで女の子からモテモテになれるんやろなぁ。

そう思いながら、意気揚々と大学に向かうワイ。今日こそは可愛い子に声かけたるで!

キャンパスに着いたら、早速ターゲット発見や。めっちゃ可愛い子おるやん。よっしゃ、アプローチするで!

「あ、あの…」

ワイの声に振り向いた女の子。目が合った瞬間、ワイの頭の中真っ白になってもうた。

「なんですか?」

「え、えっと…僕の肩見てもらってもいいですか?」

なんやこの台詞…。ワイの口から出たんやけど、意味わからんわ。

女の子は困惑した表情で「え?」って言うてるし、周りの奴らも変な目で見てきよる。

「あ、いや、なんでもないです!失礼しました!」

そう言うて逃げ出すワイ。顔から火が出るわ、恥ずかしすぎて。

「あいつ、なんやったんやろ…」
「キモっ」
「変な奴やな」

後ろから聞こえてくる罵声。ワイの心は深く傷ついたンゴ…。

結局、その日は誰とも話せへんかったわ。部屋に帰ってきて、鏡見たらやっぱり肩だけモリモリしとるやん。なんやこれ、バランス悪すぎやろ。

「こんなんじゃアカンわ…」

ワイ、やっと気づいたで。僧帽筋だけ鍛えてもアルファオスにはなれへんって。

翌日から、ワイは全身の筋トレを始めたンゴ。僧帽筋だけやなくて、胸筋も腹筋も背筋も、もちろん足の筋肉も鍛えるで。

それから半年後…

「おい、あいつめっちゃカッコよくなってへん?」
「マジやん、筋肉ヤバない?」

キャンパスを歩くワイに、女の子たちの視線が集まってきよる。もちろん、ワイもそれに気づいとるで。でも、もう以前みたいに焦ったりせえへん。

「ねぇ、よかったら一緒にご飯どう?」

可愛い子に声かけられても、ワイは余裕の表情で答えるンゴ。

「ごめん、今日は筋トレの予定あるねん。また今度な」

そう言うてさらっと断るワイ。周りの奴ら、驚いた顔しとるで。

実はな、ワイもう彼女おるんや。筋トレ仲間で出会った子やねん。二人で一緒に体鍛えてて、めっちゃ仲ええで。

「筋トレって本当に人生変えるんやな」

そう思いながら、ジムに向かうワイ。僧帽筋だけやのうて、心も体も、バランス良く鍛えていくことが大切やって学んだんや。

「でもまぁ、僧帽筋のおかげでこうなれたんやし、感謝せなアカンな」

ワイは肩をそっと撫でながら、ニヤリと笑うのであった。

fin