ワイ、山田タロウ(28)、フリーターやけど彼女欲しすぎて咽び泣く毎日や。せや!マッチングアプリ使ったろ!って思って、「ラブマッチ」っちゅうアプリ始めたんや。
プロフィールはこんな感じや。
「趣味:アニメ鑑賞、ゲーム
職業:フリーター
特技:寝ること」
正直に書いたら、絶対モテへんやろなぁ...でも嘘つくんもなぁ...って悩みながら登録したんや。
案の定、1週間経っても「いいね」0やった。
「あかん...このままじゃワイ、一生彼女できへんのちゃうか...」
せや!ワイにも秘密兵器あるんや!って思い出してん。
「そや!筋トレや!」
ワイ、昔から筋トレだけは続けとってんや。せやけど、全然モテへんかったから意味ないと思ってたんや。
でもな、ここで天才的なアイデアが閃いたんや。
「マッチングアプリでいいねもらった数だけスクワットしたろ!」
これや!これでモチベーション上がるし、体も鍛えられるし、一石二鳥やん!
さっそく始めてみたんや。
1日目:いいね0→スクワット0
「まぁ、初日やしな...」
3日目:いいね0→スクワット0
「まだや...まだなんとかなる...」
1週間目:いいね1→スクワット1
「おっ!きたで!...って1回かい!」
2週間目:いいね3→スクワット3
「ちょっとずつ増えてきたな!」
1ヶ月目:いいね10→スクワット10
「おお!2桁や!でもまだまだ足りんな...」
ワイ、毎日必死こいてスクワットしとったんや。最初は辛かったけど、だんだん楽しくなってきた。
2ヶ月目:いいね50→スクワット50
「おっ、ええ感じやで!」
3ヶ月目:いいね100→スクワット100
「うおおお!きたで!でも、足パンパンや...」
半年経った頃には、ワイの足、めっちゃムキムキになってたんや。
「おっ、なんか調子ええわ!」
プロフィール写真も新しいんに変えてみたんや。ちょっとだけ自信ついてきたし。
そしたらどうや、いいねの数、急に増えてきおったんや!
「うおおお!すごいやんけ!」
でも、同時にワイの悲劇も始まるんや...
いいね200→スクワット200
「ぐはっ...足が...」
いいね500→スクワット500
「た...たす...けて...」
いいね1000→スクワット1000
「もう...むり...」
ワイ、毎日へとへとになりながらスクワットしとったんや。でも、不思議と辞められへんかってん。
そんなある日のこと。
「おい、山田!」
ワイの親友の田中が声かけてきたんや。
「どないしたん?」
「お前、最近めっちゃムキムキになってない?」
「え?そう...かな?」
「てか、なんでそんなに足だけムキムキなん?」
ワイ、恥ずかしながら事情を説明したんや。
田中は爆笑しながら言うたんや。
「お前、アホやな〜。でも、すごいわ」
そんな話してる時に、ワイのスマホが鳴ったんや。
「お、マッチしたで!」
画面見たら、めっちゃ可愛い子とマッチしてもうたんや!
「すげぇ!どうする?」って田中が聞いてきた。
ワイ、緊張しながらメッセージ送ったんや。
「はじめまして!山田です。よろしくお願いします!」
すぐに返事が来たんや。
「こんにちは!佐藤です。山田さんのプロフィール、すごく魅力的でした!特に足の筋肉がすごいですね!」
ワイ、思わず声出して笑ってもうた。
「まさか...ワイの努力が報われる日が来るとは...」
その後、佐藤さんとデートすることになってん。
「実は...」ってワイの秘密の筋トレ法を話したら、佐藤さんめっちゃ笑ってくれたんや。
「面白い人ですね!私、そういう努力する人大好きです!」
ワイ、その言葉聞いてめっちゃ嬉しなってん。
今じゃ、佐藤さんと付き合うようになって、一緒にジム行ったりしとるんや。
「ワイの人生、マッチングアプリとスクワットで変わったんや...」
なんて、たまに思い返すんや。
ほんま、人生何があるかわからんな。
せやけど、ワイみたいなもんでも頑張ったら、ちょっとは報われるもんやで!
お前らも、諦めたらあかんで!
ただ、スクワットのしすぎには気をつけや...ワイの膝、未だにたまにガクガクいうんや...
(完)
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