ワイこと鈴木拓也、28歳。世間で言うところのチー牛や。コミュ障、非リア、モテない歴=年齢のクソザコナメクジや。
ある日、ワイはマッチングアプリを眺めながらため息をついとった。
「はぁ...なんでワイはこんなにモテへんのやろ...」
そんな時、スマホに見慣れんアプリの通知が来たんや。
「顔筋トレアプリ」
「なんやこれ...」
興味本位でインストールしてみたら、突然画面から声が聞こえてきよった。
「おい、お前!そのしょぼい顔でナンパしようとしてんじゃねーよ!」
ビビって声出そうになったけど、必死にこらえた。隣の部屋のヤニキに聞こえたらヤバいからな。
画面には、めちゃくちゃマッチョなイケメンが映っとるんや。
「お前みたいなチー牛野郎が恋愛なんてな...笑わせるぜ。でもな、諦めんなよ。お前にも希望はあるんだ」
ワイ、「え...?」
「顔の筋肉を鍛えろ!顔だってトレーニングできるんだよ!」
マッチョイケメン、「まずは、口角を上げる筋トレだ!1日100回、こうやって...」
画面の中のイケメンが、めっちゃ笑顔の練習しとる。
ワイ、「こんなんで変われるわけないやろ...」
でも、やるだけマシかもしれん。ワイ、意を決して真似してみた。
「1...2...3...」
1週間後、ワイの顔に微妙な変化が。口角が自然と上がるようになってきた。
「おっ、ちょっとイケメンになってきたんちゃう?」
自信がついてきたワイ、マッチングアプリに再挑戦や。
「よっしゃ、今度こそは...」
すると、奇跡のマッチ!
相手のプロフィールをチェック。
名前:さくら
年齢:25歳
職業:OL
「おおお...ちょうどええ感じやん!」
ワイ、意を決してメッセージ送信。
「はじめまして!マッチありがとうございます。さくらさんの趣味欄に映画って書いてありましたが、どんな映画がお好きですか?」
すぐに返事が来た。
さくら「はじめまして!私はホラー映画が大好きなんです。拓也さんは?」
ワイ、焦る。ホラー苦手やねん。でも、「好きです!」って嘘ついてもうた。
さくら「じゃあ、今度一緒に最新のホラー映画見に行きませんか?」
ワイ、青ざめる。でも断るわけにはいかん。
「是非お願いします!楽しみです」
送信ボタンを押す指が震えとった。
映画館で待ち合わせの日。
ワイ、トイレで必死に顔筋トレ。
「笑顔...笑顔...」
そこへ、さくらが現れた。
「拓也さん、こんにちは!」
ワイ、笑顔で「やぁ!待たせてごめん!」
口角上げすぎて、ちょっと怖い顔になっとったかもしれん。
映画が始まる。怖すぎて、ワイ、悲鳴あげそうになる。
でも、必死に耐える。「男や...男やぞ...」
気づいたら、さくらが腕にしがみついとる。
「きゃー!怖い!」
ワイの心臓、バクバクいうてる。怖いのか、嬉しいのか、もうわからん。
映画終わって、さくら「拓也さん、全然怖がってなかったですね!すごい!」
ワイ、「まぁね(嘘やで)」
さくら「今度はカラオケ行きませんか?」
ワイ、歌下手やけど、「うん、行こう!」
こうして、ワイとさくらのデートが始まったんや。
カラオケ、ボウリング、遊園地...
毎回ビビりながらも、必死に笑顔作って乗り切る。
顔筋トレのおかげで、自然と笑顔が出るようになってきた。
2ヶ月経って、さくらから衝撃の告白。
「拓也さん...実は私、あなたのこと好きになっちゃった」
ワイ、舞い上がる。「ワイも好きや!」
付き合うことになって、ワイの人生変わったんや。
自信もついて、仕事もうまくいくようになった。
友達も増えて、休日はみんなで遊びに行くことも。
ある日、さくらに言われた。
「ねぇ、拓也。最初に会った時から思ってたんだけど...」
ワイ、ビクッとする。「なんや?」
さくら「あなたの笑顔、ちょっと怖かったんだよね(笑)」
ワイ、焦る。「そ、そうか...」
さくら「でも、それが逆に可愛くて。一生懸命頑張ってるのが伝わってきて...」
ワイ、「そんな...」
さくら「だから、もっと自然体でいいんだよ。あなたはあなたのままで十分素敵だから」
ワイ、思わず涙がこぼれる。
「ありがとう...」
その日から、ワイは自然な笑顔を心がけるようになった。
顔筋トレは続けてるけど、無理して作る笑顔やない。
心からの笑顔や。
1年後、ワイとさくらは結婚した。
式で誓いの言葉を述べる時、ワイの顔は自然な笑顔で輝いとった。
「オレ、鈴木拓也は、誓います。これからもさくらと一緒に、たくさんの笑顔を作っていくことを」
参列者から、「おめでとう!」の声と拍手。
ワイの両親も、涙ながらに喜んでくれた。
「あんな引きこもりやったのに...」
披露宴で、親友になった元チー牛仲間が祝辞を述べる。
「拓也、お前の顔筋トレに影響されて、オレらもがんばったんだぞ!」
会場が笑いに包まれる。
ワイ、幸せを噛み締めながら思う。
「顔筋トレで人生変わったなんて、誰が信じるやろ...」
でも、それが事実なんや。
筋トレは顔だけやなく、心も鍛えてくれた。
弱者男性だった自分に、少しずつ自信をつけさせてくれた。
そして、さくらとの出会いが、その自信をさらに大きくしてくれた。
今じゃ、ワイはもうチー牛やない。
自信に満ちた、普通の幸せな男や。
これからも、さくらと一緒に人生歩んでいく。
笑顔で、前を向いて。
そんで、最後にみんなに言いたい。
弱者男性のチー牛たちよ。
顔の筋肉だけやなく、心の筋肉も鍛えろ。
そしたら、きっと幸せはすぐそこまで来てるで。
ほな、また!
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