ワイは今、スーパー宇宙っちゅう謎の空間におるんや。なんでワイがここにおるんかって?さぁ、ワイにも分からんわ。気づいたらここにおったんや。
ここはスーパー宇宙や。普通の宇宙とはちゃうで。ここでは、野菜や果物が意思を持って生きとるんや。そして今、すっぱい葡萄ととうもろこしが激しい戦いを繰り広げとるんや。
すっぱい葡萄は、丸くて紫色の体に、すっぱい顔をしとる。「ワイは酸っぱいんや!だから偉いんや!」って叫びながら、とうもろこしに突進していくんや。
一方のとうもろこしは、黄色くて長い体に、無数の粒々がついとる。「甘いワイのほうが美味しいに決まっとるやろ!」って言いながら、葡萄の攻撃をかわしとるんや。
ワイは呆然としながら、この奇妙な戦いを見守っとるんや。なんでこんな戦いが始まったんかって?それが分かれば苦労せーへんわ。
すっぱい葡萄が言うんや。「ワイらは酸っぱいから、健康にええんや!ビタミンCだってたくさんあるんや!」
とうもろこしも負けずに言い返すんや。「ワイらは食物繊維が豊富やで!腸内環境を整えるんや!」
ワイは思うたんや。「どっちもどっちやん。なんで戦わなあかんねん」って。
でもな、この二つの作物は聞く耳を持たへんのや。お互いの良さを認めようとせーへん。自分が一番やって思い込んどるんや。
すっぱい葡萄は、自分の酸っぱさを武器に攻撃を仕掛けてくる。酸っぱい液体を飛ばしてくるんや。でも、とうもろこしは自分の長い体を使って、その攻撃をかわしていくんや。
とうもろこしは、自分の粒々を飛ばして反撃や。でも、葡萄はその小さな体を活かして、器用にかわしていくんや。
ワイはこの戦いを見ながら、人間社会のことを思い出してもうた。みんな自分が一番やって思っとるんやないか?他人の良さを認めようとせーへん。そして、くだらない争いを繰り返しとる。
ほんで、ワイは声を上げたんや。
「おい、お前ら!なんでそんな戦わなあかんねん!」
二つの作物は、ワイの声に驚いて動きを止めたんや。
「お前らにはお前らの良さがあるやろ。葡萄はビタミンCが豊富で、とうもろこしは食物繊維が豊富や。どっちも大事なんや。なんで認め合えへんねん」
すっぱい葡萄もとうもろこしも、黙ってワイの言葉を聞いとるんや。
「それに、お前らはどっちも美味しいんやで。ワイらヒトは、お前らのおかげで栄養もとれるし、美味しいもんも食べられるんや。感謝せなあかんのに、お前らが戦っとったらあかんやろ」
ワイの言葉を聞いて、二つの作物は顔を見合わせたんや。そして、ゆっくりと笑顔になっていったんや。
「そうか...ワイらどっちも大事なんやな」
「ワイらが戦うとったら、みんなが困るんやな」
ほんで、すっぱい葡萄ととうもろこしは和解したんや。もう戦うんはやめて、お互いの良さを認め合うことにしたんや。
ワイは、なんやホッとしたような、ちょっと寂しいような、不思議な気分になってもうた。
そしたら突然、ワイの目の前が真っ白になってもうた。気づいたら、ワイはいつもの自分の部屋のベッドで目覚めたんや。
「あれ?夢やったんか...」
ワイはしばらく呆然としとったんや。でも、なんやこの夢には意味があるような気がしてきたんや。
人間も、すっぱい葡萄ととうもろこしみたいなもんやないか?みんな自分が一番やって思っとる。でも、本当はみんなそれぞれ良さがあるんや。それを認め合えたら、もっと世の中ええもんになるんやないか?
ワイは急に小腹が空いてきてもうた。冷蔵庫を開けたら、葡萄ととうもろこしがあったんや。ワイはニヤッと笑って、両方を食べることにしたんや。
「やっぱり、どっちも美味いわ」
ワイはそう呟きながら、人生について考えるのであった。結局、すっぱい葡萄もとうもろこしも、みんな同じ命なんや。戦うんやなくて、認め合うことが大事なんやって。
そして、ワイはこの夢のおかげで、ちょっとだけ成長できた気がしたんや。
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