ワイは今、ふわふわした雲の上におるんや。そうや、ここは天国なんや。どないしてこうなったんかって? 聞いてくれ!
ワイはかつて、筋トレに全てを捧げたニートやったんや。朝から晩まで、ひたすらプロテインをキメながら自室でダンベルを振り回しとった。親はワイのことをクソニートやと罵っとったけど、ワイにとっては筋トレこそが人生やったんや。
「ワイはいつか世界一のマッチョになるんや!」そう信じて、毎日黙々と筋トレに励んどった。就職活動? そんなもん知るか! ワイには筋肉があるから!
そんなこんなで、ワイは見事なマッチョボディを手に入れたんや。鏡に映る自分の姿に、思わずニッコリ。「ワイ、ええ体なっとるやん!」
でもな、世間はそう甘くなかったんや。いざ就職しようと思っても、「筋トレしかしてこなかった」じゃ話にならへんのや。面接官は「筋肉より脳みそ使えや!」って言うし。
そうこうしてるうちに、ワイは30歳のニートになってもうた。筋肉は立派やけど、スキルも経験もゼロ。親はとっくに愛想尽かしとるし、友達なんておらへんし。
ある日、ワイは公園のベンチで途方に暮れとったんや。そしたら、突然空から声が聞こえてきたんや。
「おいおい、そない落ち込むなや。お前の筋肉、天国でも大人気やで!」
ワイはびっくりして空を見上げた。すると、雲の隙間から眩しい光が差し込んできたんや。
「お前、天国の門番やる気あるか? 筋肉あるやつ、探しとったんや」
ワイは思わず「マジっすか!?」って叫んでもうた。せやけど、次の瞬間、ワイの体は光に包まれて、フワッと宙に浮いてもうたんや。
気がつけば、ワイはもうこの世の人間やあらへんかった。でも、天国の門番としての新しい人生が始まったんや。
今じゃワイ、毎日せっせと天国の門を開け閉めしとる。筋トレのおかげで、重たい門もヒョイヒョイや。たまに下界を覗いては、「筋トレだけやなくて、勉強もせぇよ!」って叫んどる。
ワイの人生、地上では終わってもうたけど、天国では新しい筋肉ライフが始まったんや。ここでは誰もワイのことをニートなんて呼ばへん。みんなワイのことを「筋肉番長」って呼んでくれるんや。
せやけど、正直言うと、ちょっと後悔しとるんや。もっと早くから勉強もしとけば、地上でもっと充実した人生送れたんちゃうかなって。でも今更しゃあない。これからは、天国に来る若いもんに「筋トレも大事やけど、頭も使えよ!」って教えていくつもりや。
ワイの話を聞いてくれてありがとナス。もしかしたら、お前らの中にも「筋トレだけやっとけばええやん!」って思とるやつおるかもしれへん。でも、人生そない単純やあらへんで。筋肉も頭も、バランスよく鍛えるのが一番ええんや。
ほんじゃ、ワイはそろそろ門番の仕事に戻るで。もしかしたら、お前らとまた会える日が来るかもしれへんな。その時は、筋肉だけやなくて、頭もしっかり使ってきてな!
コメント