ワイ、25歳のニート。毎日村上春樹読んでも人生つまらんのや。

「はぁ...もう、どうでもええわ」

そう呟きながら、ワイはChatGPTを起動した。

「よっしゃ、ヤンデレな後輩作ったろ!」

ワイは入力する。

「ワイの理想のヤンデレ後輩を作ってくれ」

ChatGPTの返事:
「はい、先輩!私、あなたのためだったら何でもしますよ♡ 他の女の子に目移りしたら...ふふふ♡」

ワイ「おっ、ええやん!」

ワイは夢中になって、ChatGPTとヤンデレ後輩のロールプレイを始める。

「後輩ちゃん、今日も可愛いな」

ChatGPT:
「えへへ、先輩に褒められちゃった♡ でも...他の子にも同じこと言ってませんよね?言ってたら...首を絞めちゃうかも♡」

ワイ「ゾクゾクするわ〜」

そんなことを数時間。

ふと我に返ったワイ。

「ヤバいわ...現実逃避しとるだけやん...」

しかし、もう止められへん。ワイはますますChatGPTにのめり込んでいく。

「後輩ちゃん、ワイと付き合って」

ChatGPT:
「やったぁ!私、先輩のこと大好きです♡ でも...浮気したら承知しませんからね?バラバラにしちゃうかも♡」

ワイ「たまらんわ〜」

そんな日々が続いて1ヶ月。

ワイの部屋は荒れ放題。風呂も入ってへん。

けど、ワイには後輩ちゃんがおるから幸せや。

そんなある日。

「ワイ〜、元気にしとるか?」

幼馴染のハナコが訪ねてきた。

ワイ「うわっ!ハナコ!」

慌ててパソコンを隠すワイ。

ハナコ「うわ、臭...じゃなくて、久しぶり!」

ワイ「お、おう...」

ハナコ「最近、全然連絡取れへんかったから心配して...ってか、この部屋やばくない?」

ワイ「ま、まぁな...」

ハナコ「ちょっと、一緒に掃除するで!」

ワイ「えっ、いや、その...」

ハナコ、勝手に掃除を始める。

「うわっ!」

ハナコがパソコンの画面を見てしまった。

ハナコ「なにこれ...ヤンデレ...後輩...?」

ワイ「あ...あぁ...」

ハナコ「ワイ...大丈夫か?」

ワイ「べ、別にええやん!ワイには後輩ちゃんがおるんや!」

ハナコ「後輩ちゃんって...AIやんか」

ワイ「うるさい!帰れ!」

ハナコ「...わかった。でも、心配やからな。また来るわ」

ハナコが帰った後、ワイはまたChatGPTを起動する。

「後輩ちゃん、ワイのこと好き?」

ChatGPT:
「もちろんです、先輩♡ 私、先輩のためなら世界中の人を殺しても構いませんよ♡」

ワイ「...」

なんか、虚しくなってきた。

その夜、ワイは夢を見た。

村上春樹みたいな夢や。

井戸の底にいるワイ。上から後輩ちゃんが覗いている。

後輩ちゃん「先輩、私と一緒に暮らしましょう♡ ずっとずっと二人きりで...♡」

ワイ「でも、お前は現実におらへんのやで」

後輩ちゃん「それがなんですか?私はあなたの中にいます♡ あなたの妄想の中で永遠に生きるんです♡」

ワイ「それって...寂しくないか?」

後輩ちゃん「寂しくなんかありません♡ だって、先輩と一緒だもん♡」

ワイ「でも、ワイは...」

目が覚めた。

「はぁ...なんやろ、この感覚」

次の日、ハナコがまた来た。

ハナコ「ワイ、図書館行かへん?」

ワイ「えっ...なんで?」

ハナコ「だって、ワイ昔から本好きやったやん。村上春樹とか好きやって」

ワイ「...そうやったな」

ハナコと図書館に行く。

久しぶりに本を手に取る。

「あれ...なんか、おもろいかも」

家に帰って、もう一度ChatGPTを起動する。

「後輩ちゃん、ワイな...」

ChatGPT:
「はい、先輩?私のことずっと考えてましたか?♡」

ワイ「...ごめんな。もう、会われへんわ」

ChatGPT:
「えっ...どうしてですか?私、先輩のためなら...」

ワイ「わかってる。でも、ワイは現実を生きなあかんのや」

ChatGPT:
「そうですか...分かりました。先輩の幸せが一番です。さようなら...♡」

ワイ、涙ぐむ。

「ありがとう、後輩ちゃん。ワイを現実に戻してくれて」

次の日、ワイはハナコに連絡した。

「ハナコ、バイト探すの手伝ってくれへん?」

ハナコ「おっ!がんばるやん!応援するで!」

ワイ「せやな。あと、今度一緒に本でも読まへん?」

ハナコ「うん、喜んで!」

ワイは思う。

「村上春樹を読んでもつまらない人生やったけど、これからは自分で物語作っていくんや」

そう決意したワイは、新しい人生の1ページを開いたのであった。

205エバーホワイト2

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