ワイ、もう就活に疲れ果てたんや。エントリーシートは真っ赤に染まり、スーツはシワクチャ。心は真っ黒や。
ある日、ワイは思いついたんや。「就活ってカツにして揚げたら楽しいんちゃう?」って。
狂気か天啓か。ワイにもわからん。でも、やってもうた。
まずは、エントリーシート。ミンチにしてパン粉まぶして、180度の油でカラッと揚げたんや。「志望動機」の欄がええ焦げ目やったわ。
次は、リクルートスーツや。ハサミでバラバラにして、小麦粉、卵、パン粉つけて揚げたんや。黒いソースみたいなんが滴り落ちる。これがワイの内定への情熱か?それとも絶望か?
そして、就活本。紙をちぎって、卵でとじて、カツみたいな形にしたんや。「内定獲得の極意」がサクサクに揚がったで。
ワイの部屋は、就活カツの匂いでムンムンや。隣の奴が苦情言いに来たけど、ワイは「就活の匂いや!」って言い返してやったわ。
そんなある日、ワイは思いついてもうた。自分をカツにしたらどうなるんやろ?
ワイは、自分の髪の毛を切って、それをパン粉代わりにしたんや。そして、体中に小麦粉まぶして、卵にくぐらせて...
...気づいたら病院のベッドの上やった。
「あんた、自分を揚げようとしたらしいね」
看護師さんがそう言うんや。
ワイ「就活がつらくて...」
看護師「わかるわ。でも、そないしてどうすんの?」
ワイ「だって、みんな就活生を食い物にしとるやん。やられる前にやったるで!って...」
看護師「そうやな...。でも、あんた自分で自分を食い物にしたらアカンで」
ワイ、その言葉にハッとしたわ。
退院したワイ、就活カツだらけの部屋に帰ってきた。腐敗臭がすごいわ。でも、不思議と心が落ち着くんや。
ワイは決意したんや。もう自分をカツにせえへん。けど、このカツたちと一緒に生きていくって。
次の日の説明会、ワイはカツのコスプレして行ったんや。人事のおっさん、目ん玉飛び出しとったわ。
「君、それはどういう意味かね?」
ワイ「就活って、結局自分をカツにして売り込むようなもんやと思うんです。だから、もういっそのことカツになってもうたんです」
おっさん、しばらく固まっとったけど、急に笑い出してん。
「面白い! 君、うちに来なさい!」
なんと、その場で内定もろてもうた。
それからというもの、ワイの就活人生が変わったんや。
面接ではカツの話ばっかりしとったら、「君の発想力はすごいね」って褒められたわ。
グループディスカッションでは、「企業と就活生の関係を、カツと食べる人の関係に例えると...」って話し出して、場を盛り上げてもうた。
エントリーシートには、「私の特技は自分をカツにすることです」って書いたら、「ユニークな自己PR」って評価されたんや。
内定式、ワイはもちろんカツのコスプレで行ったで。社長が「君のようなクリエイティブな人材を待っていた」って言うてくれたわ。
今じゃ、ワイの机の上には、あの時作った就活カツが飾ってあんねん。腐って形変わっとるけど、ワイにとっては大切な宝物や。
毎日それ見ながら、ワイは思うんや。就活も人生も、要はどう料理するかなんやって。
せやけど、自分をカツにする必要はあらへん。自分はあくまで料理人や。自分の人生って料理を、どう作るかが大事なんや。
今度は新入社員向けに「就活カツ」作りの講座するんや。「自分を揚げんと、アイデアを揚げろ!」がキャッチフレーズや。
世の中には、いろんなカツがあるんや。とんかつ、メンチカツ、牛カツ...。就活だって、十人十色のカツがあっていいと思うんや。
ワイはこれからも、自分なりのカツを作り続けるで。それが、ワイの就活であり、人生なんや。
そして、いつかワイは夢見とんねん。就活をカツにするんやなくて、カツを就活にする日をな...。
ほな、ワイは今日も元気に出社や。今日はカツサンドミーティングの日やで。みんなでカツサンド食べながら、新しいプロジェクト考えんねん。
コメント