ワイ、28歳の女やけど、モテないブス。毎日なんJをウロウロしながら、彼氏ができない人生に絶望しとったんや。

「はぁ...なんでワイはこんなにブスなんや...」

鏡を見ながらため息をつくワイ。そんな時、天才的なアイデアが閃いたんや。

「せや!マッチングアプリでブスを増やしたら、相対的にワイが美人になるんちゃうか?」

ワイは早速、その計画を実行に移すことにしたんや。

まずは、自分より「ブス」な写真を大量に用意したんや。もちろん、合成や加工は一切なしや。リアルなブスを集めるために、ワイは必死になったんや。

「姉ちゃん!写真撮らせてくれへん?」

「は?なんでやねん」

「いや...その...キレイやから...」

嘘つきながら写真を集めるワイ。良心の呵責に耐えながら、ついに100枚のブス写真を集めきったんや。

次に、ワイはプログラミングの勉強を始めたんや。

「よっしゃ!これでマッチングアプリに大量のブスアカウントを作れるで!」

昼夜問わず猛勉強した結果、ついにワイはハッキング技術を身につけたんや。

「さぁて、作戦開始や!」

ワイは有名なマッチングアプリに次々とブスアカウントを作成していったんや。

「ふふふ...これで相対的にワイの株が上がるはず...」

1週間後、ワイのスマホに通知が届いたんや。

「おっ?まさか...」

恐る恐る確認すると、なんと50件以上のいいね!が来とるやないか。

「うおおお!ついにモテ期きたか!?」

歓喜するワイ。さっそくメッセージのやり取りを始めたんや。

「初めまして!趣味は何ですか?」

「こんにちは!料理が好きです」

「お会いできるのを楽しみにしています!」

次々と届く男たちからのメッセージに、ワイの顔がニヤけてしもたんや。

「ふふふ...ワイの天才的作戦、大成功や!」

そして、ついに初めてのデート当日。

ワイは緊張しながら待ち合わせ場所に向かったんや。

「あの...ワイさんですか?」

振り返ると、イケメンが立っとるやないか。

「は、はい...そうです...」

「写真よりずっとキレイですね!」

ワイは舞い上がってもうた。こんな褒め言葉、生まれて初めてや!

その日以降、ワイのモテ期は続いたんや。次々とデートの約束が入り、ワイの人生は180度変わってしもた。

「ワイ、もしかして...このままイケメンと結婚できるんちゃうか...?」

そんな妄想に浸りながら、ある日ワイはカフェでお茶してたんや。すると...

「あの...もしかして、ワイさんですか?」

「え?はい...そうですけど...」

目の前に立っとったんは、なんとワイが作ったブスアカウントの持ち主や!

「私、マッチングアプリで知り合った...」

「えっ...あ...あぁ...」

ワイは焦ったんや。バレたらどうしよう...

「実は...私も同じことしてたんです」

「え?」

「ブスアカウントたくさん作って...それで相対的に自分が可愛く見えるように...」

「まさか...」

二人は顔を見合わせて、爆笑してしもたんや。

「ワイらってバカやな!」

「ホンマやで!」

そうして、ワイとその子は意気投合してしもたんや。

「こうやって素直に話せる人に出会えたの、初めてかも」

「ワイもや...なんか、ホッとするわ」

こうして、ワイは思わぬところで本当の仲間を見つけたんや。

その後、ワイらは一緒にマッチングアプリを作ることにしたんや。

「みんなが素顔で出会える場所を作ろう!」

「そうや!見た目じゃなく、中身で勝負や!」

二人で力を合わせて作ったアプリは大ヒット。ワイらは起業に成功してもうたんや。

「ワイら、まさかこんな形で成功するとは思わんかったな」

「ホンマや。でも、これでよかったんやと思う」

こうして、ブスなりのハッピーエンドを迎えたワイなのであった。

おしまいや。


204幽霊になった私2

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