ワイ、33歳無職。マッマの家に居候中のニートやで。
毎日毎日、2chとなんJをブラブラ見てるだけの人生。
「あーあ、ワイってほんま人生の敗北者やなぁ...」
そう思いながら、ワイは今日もパソコンの前に座っとる。
画面には例のごとく、なんJの実況スレッドが開かれとる。
「草」
「これはいけない。」
「ファーwwwwww」
見慣れたレスの数々。でも、なんか今日は心に響かへん。
ワイの心の中には、なんとも言えない虚しさだけが広がっとる。
そんな時、ふと膝の上に温かいものが乗ってきた。
「にゃー」
見れば、実家で飼ってるネッコのミケやった。
「おっ、ミケか。なんや、構ってほしいんか?」
ワイは思わずネッコの頭を撫でる。
ふわふわの毛並みが指先に心地ええ。
「ふぇぇ...ミケ、お前はええなぁ。」
「ニートのワイと違って、毎日幸せそうやん。」
ネッコは気持ちよさそうに喉を鳴らしとる。
その姿を見てると、なんやら哲学的な気分になってきた。
「ワイらって、ほんまに生きる意味あるんやろか...」
「毎日毎日、同じことの繰り返しで...」
「でもミケは、そんなこと気にせんと生きとるんやなぁ。」
ネッコを撫でながら、ワイは深く考え込む。
今まで気づかんかった新しい視点が、少しずつ見えてきた気がする。
「もしかして、ワイらも単純に生きるだけでええんちゃうか?」
「難しいこと考えんと、今を楽しむ...」
「ネッコみたいにさ。」
そう思った瞬間、なんやら胸のつかえが取れたような気がした。
「よっしゃ!明日から本気出す!」
...なんて、毎度のことやけど。
翌日。
目覚めたワイは、いつもと同じようにパソコンの前に座る。
でも、なんか少し違う。
画面に映るなんJのスレッドが、昨日までと違って見える。
「おっ、ええスレやん」
「草ァ!」
「ファーwwwwww」
レスを見て、ワイは心の底から笑う。
「あかん、やっぱなんJおもろいわ」
そんなワイの膝の上に、またもやミケが乗ってきた。
「おっ、おはようミケ」
ワイはネッコを撫でながら、ふと思う。
「ネッコ撫でるの、ほんま癒されるわ...」
「これってもしかして、人生の真理ちゃうか?」
哲学者のように眉をひそめて考え込むワイ。
でも、すぐにその考えを振り払う。
「あかん、難しいこと考えすぎや」
「ネッコ撫でてなんJ見るだけで、ワイは幸せなんや」
そう悟ったワイは、心から満足げな表情を浮かべる。
「よっしゃ、今日も頑張るで!」
...まぁ、頑張るって言ってもなんJとネッコ撫で以外何もせーへんけどな。
そんなこんなで、ワイの日々は過ぎていく。
相変わらずニートやけど、なんか心が軽くなった気がする。
ある日、ワイはハッと気づく。
「そういや、最近マッマに怒られてへんな...」
思い返せば、ここ最近ワイの様子が変わったらしい。
なんJを見ながらも、時々は家事を手伝うようになったり。
ネッコの世話も自主的にするようになったり。
「ワイ...ちょっと成長したんかな?」
そんな風に思いながら、またもやネッコを撫でる。
ミケは気持ちよさそうに喉を鳴らす。
「ありがとうな、ミケ」
「お前のおかげで、ワイも少しは前向きになれたわ」
ネッコはワイの言葉なんて理解してへんやろうけど、
なんとなく分かってくれてる気がする。
「にゃー」
ミケの鳴き声が、優しく響く。
そんな日々を過ごすうちに、ワイの中で少しずつ変化が起きていった。
なんJを見る時間は相変わらず長いけど、たまには外に出てみたり。
コンビニのバイトに挑戦してみたり。
「やっぱり社会に出るのは怖いわ...」
「でも、ネッコみたいに一歩ずつ前に進んでみるのもええかもな」
ワイは少しずつ、でも着実に変わっていく。
それでも、根っこの部分は変わらへん。
「やっぱりネッコ撫でながらなんJ見るのが一番ええわ」
「これこそ、ワイの哲学や!」
そう言いながら、ワイは満足げに笑う。
膝の上でくつろぐミケを見て、心から幸せを感じる。
「ワイは弱者男性かもしれんけど...」
「でも、それはそれでええんやないか?」
ネッコを撫でながら、ワイは静かに呟いた。
「人それぞれの幸せがあるんや」
「ワイの幸せは、ここにある」
そう、ネッコとなんJと、少しずつ前に進む勇気。
それがワイにとっての哲学。
弱者男性の、小さくても確かな幸せ。
これからも、ワイはネッコを撫でながら、
自分なりの哲学を探し続けるんや。
完
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