よっしゃ、ワイが『バナナランド』から数学の哲学を見てみるで!普通に考えたら、バナナと数学なんて全然関係ないと思うやろ?でも、そこがこの小説のすごいところなんや。
まず、『バナナランド』の主人公ユフを見てみいや。あいつ、人間工場で働いとったんやろ?これって、数学の公理系みたいなもんやと思わへんか? 人間を作るルールがあって、それに従って人間を生産していく。これ、まさに数学の定理を証明していくプロセスと一緒やで。
でもな、ユフは突然クビになってまう。これ、数学でいうと、ゲーデルの不完全性定理みたいなもんやと思うんや。どんな完璧な公理系でも、その中じゃ証明も反証もできへん命題が出てくるっちゅうやつや。ユフのクビも、人間工場のシステムじゃ説明つかへんことやったんやろ。
そしたらユフ、なに始めたと思う? 「ウーシャマ教」やで。これ、新しい数学の公理系を作るようなもんやと思わへんか? 既存のシステムじゃダメやから、新しいルールを作って、そこから世界を見直そうっていう試みや。
で、このウーシャマ教がまた面白いねん。みんな嘘やって分かっとるのに、それでもやるんや。これ、数学の虚数みたいなもんやと思うんや。√-1なんて本来存在せーへんのに、あるもんとして扱うやろ?それで計算できるようになる。ウーシャマ教も同じで、嘘やけど、それを信じることで新しい世界が見えてくるんや。
次に、フーカっちゅうキャラクターな。「絶滅したはずの女性」やろ? これ、数学でいう「反例」みたいなもんやと思うんや。みんなが正しいと思っとった定理に、突然現れた反例。これで今までの理論が全部覆されてまうんやで。
そしたら、人間のコピーが大量に作られて、世界が混乱するやん? これ、カントールの集合論みたいやと思わへんか? 無限の概念が入ってきて、今までの数学が混乱したのと一緒や。でも、そこから新しい数学が生まれたように、『バナナランド』の世界も新しい段階に進むんや。
ユフがサイボーグ忍者になって、人類の遺伝子を宇宙に撒き散らすやん?これ、数学の応用問題みたいなもんやと思うんや。純粋な理論から、現実世界への応用や。数学だって、最初は抽象的な概念やけど、それが物理学とか工学とかに応用されて、世界を変えていくやろ?
ほんで、バナナっちゅうモチーフな。これがまた数学っぽいねん。バナナって、どれも同じように見えるやろ? でも、よく見たら微妙に違う。これ、フラクタル構造みたいなもんやと思うんや。同じパターンが繰り返されるけど、スケールが変わると違う形になる。『バナナランド』の世界観も、よく見たらそんな感じやと思わへんか?
あと、ユフが体験する「カオス」な。これ、まさに数学のカオス理論そのものやと思うで。ちょっとした違いが、とんでもない結果を引き起こす。これ、バタフライ効果っちゅうやつや。『バナナランド』の世界も、ユフのちょっとした行動で大きく変わっていくやん?
そういや、アルっちゅう犬のキャラクターおったやん? これ、数学でいう「不変量」みたいなもんやと思うんや。世界がどんなに変わっても、アルだけは変わらへん。数学でも、いろんな変換をしても変わらへん性質があるやろ?それと一緒や。
ほんで、人間の構造体っちゅうのも面白いわ。これ、幾何学の「多様体」みたいなもんやと思うんや。局所的には単純な構造やけど、全体で見ると複雑な形になる。『バナナランド』の世界全体も、そんな感じちゃうか?
あと、ユフが体験する「再帰」的な展開な。自分のコピーと出会うとかさ。これ、数学の再帰関数みたいなもんやと思うんや。自分自身を呼び出す関数あるやろ? あれと同じや。『バナナランド』の世界も、どんどん自己言及的になっていくんや。
そういや、ウーシャマビールっちゅうのあったやん? めっちゃ苦いやつ。これ、数学の「極限」の概念に似とると思わへんか? どんどん苦さを極めていって、最後にはもう苦さを超越したような味になる。数学も同じで、極限まで考えていくと、新しい概念が生まれるんや。
ほんで、『バナナランド』の結末な。人類は滅びるけど、遺伝子は宇宙に散らばっていく。これ、数学の「発散」と「収束」の概念みたいやと思うんや。一見バラバラになっていくように見えて、でも大きな視点で見たら、なんかの法則に従ってるんちゃうか?
『バナナランド』全体が「数学的」なんや。なんでかっちゅうと、複雑な世界を、ある種のルールや法則で記述しようとしてるからや。数学だって同じやろ?複雑な現象を、シンプルな式で表そうとする。
ワイが言いたいんは、『バナナランド』を読むと、数学の本質が見えてくるっちゅうことや。数学って、ただの計算やないねん。世界を理解するための言語なんや。『バナナランド』も、SF小説っちゅう言語で世界を理解しようとしてる。
だから、『バナナランド』読んどる時の感覚って、難しい数学の問題解いとる時の感覚に似とるんちゃうか? 最初は意味分からんけど、だんだん全体が見えてきて、最後に「あ、そういうことか!」って感動する。
ほんま、『バナナランド』はすごい作品やで。SF小説として楽しめるし、哲学的にも深いし、そして数学的にも面白い。こんな作品、そうそうあらへんで。
だから、数学嫌いな奴も、『バナナランド』読んでみい。そしたら、数学の本当の面白さが分かるかもしれへんで。数学だって、結局は世界を理解するための物語なんや。『バナナランド』と同じようにな。
ほんまに、バナナと数学、全然関係なさそうで、実は深いつながりがあるんや。これこそが『バナナランド』の凄さやと思うわ。普通やったら絶対に気づかへんことを、さりげなく教えてくれる。これぞ文学の力やな。
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