ワイこと山田太郎、28歳ニート。毎日、実家のリビングでテレビを見ながらスマホをいじるのが日課や。今日もいつも通り、お気に入りの番組「新バチェロレッテ3」を見るために、チャンネルを合わせたんや。

「おっ、始まったで!」

画面には、魅力的な女性バチェロレッテと、彼女を巡って争う10人のイケメン達の姿が映し出されたんや。

「今回は特別企画や!」とMCが声を張り上げる。「バナナ早食い対決や!一番多くバナナを食べたやつが、バチェロレッテとの特別デートの権利を獲得できるで!」

ワイ「なんやと!?バナナ食い対決?めっちゃおもろそうやんけ!」

ワイは思わず前のめりになってしもた。こんな企画、今までの「バチェロレッテ」シリーズでは見たことあらへんかったからな。

「よーい、スタート!」

合図と共に、10人のイケメン達がバナナを手に取り、必死に食べ始めたんや。

「うおおお!あいつすげえな!」ワイは思わず叫んでしもた。画面の中で、一人の男が群を抜いてバナナを平らげていくんや。

「バナナマン」こと岡本和也。彼の口に次々とバナナが消えていく様は圧巻やった。

「やべえ...あいつ絶対優勝するわ...」ワイはスマホを取り出し、なんJ民にこの衝撃の事実を共有せなアカンと思たんや。

ワイ「おい!なんJ民!『新バチェロレッテ3』で凄いことが起こっとるで!」

なんJ民A「なんや?また糞企画か?」

ワイ「ちゃうで!今回はバナナ食い対決や!そんで、『バナナマン』岡本が圧倒的強さを見せとるんや!」

なんJ民B「マ?バナナ食い対決とかアホらし...おっと、それはそれは興味深いな」

なんJ民C「バナナを食べる速さで勝負とかクソワロタwww」

ワイ「でもな、これがめっちゃ白熱しとるんや!岡本のバナナの食べっぷりが半端ないで!」

画面では、岡本が20本目のバナナに手を伸ばしていた。他の参加者は10本そこそこで既にギブアップ寸前や。

なんJ民D「草」

なんJ民E「バナナ食いまくってどうすんねん」

ワイ「いや、勝者はバチェロレッテと特別デートできるんやで!」

なんJ民F「ファッ!? そんなん勝ったらバナナ臭えやん」

ワイ「確かに...でもそれでもバチェロレッテとデートできるんやで?」

なんJ民G「バナナの次はバチェロレッテを食うんか?」

ワイ「おいおい、さすがになんJやな...」

画面では、ついに対決が終了。結果発表の時間や。

MC「優勝は...なんと30本のバナナを平らげた岡本和也選手!」

ワイ「やったで!バナナマン岡本や!」

なんJ民H「草」

なんJ民I「バナナ界の王者誕生か」

ワイ「これはもう『バナナの神』や!」

画面では、勝利した岡本がバチェロレッテに近づいていく。しかし...

バチェロレッテ「ごめんなさい...バナナの匂いがキツくて...」

岡本「えっ...」

ワイ「ファッ!?」

なんJ民J「草ァ!」

なんJ民K「バナナの呪いやんけ!」

ワイ「まさかの展開や...」

岡本は落胆の表情を浮かべながら、バチェロレッテから離れていった。カメラは彼の後ろ姿を映し出す。

ワイ「なんやこれ...勝者なのに...」

なんJ民L「バナナの代償は高かったな」

なんJ民M「バナナ食いまくった報いやな」

ワイ「でもな...岡本はバナナを制した...それだけでも凄いことやないか?」

なんJ民N「確かに。バナナ界の英雄や」

ワイ「そうや!岡本はバナナの王者や!」

突然、画面が切り替わり、岡本のインタビューが始まった。

岡本「実は...僕、バナナアレルギーなんです」

ワイ「ファッ!?」

なんJ民O「エッッッッ」

なんJ民P「命がけで勝ったんか...」

ワイ「なんてやつや...」

岡本「でも、バチェロレッテさんのために頑張りました。たとえデートできなくても、自分の限界に挑戦できて良かったです」

ワイ「岡本...お前、男や...」

なんJ民Q「泣ける」

なんJ民R「バナナマン岡本、ガチ勢認定」

ワイはスマホを置いて、深く考え込んだ。バナナを食べるという単純な行為が、こんなにも深い意味を持つとは思わんかった。

「よっしゃ!」

ワイは立ち上がり、冷蔵庫に向かった。中にはバナナが一房。ワイはそれを手に取り、一本むいた。

「岡本...お前の気持ち、ちょっとは分かったで」

ワイはバナナに歯を立てた。その瞬間、今まで味わったことのない美味しさが口の中に広がった。

「うまっ...」

ワイは急いでスマホを手に取った。

ワイ「なんJ民!ワイ、人生で初めてバナナうまいと思ったで!」

なんJ民S「おっ、ワイもバナナの世界に目覚めたか」

なんJ民T「バナナ界の新星誕生や」

ワイ「これがバナナの力か...」

その日から、ワイの人生は変わった。バナナを食べることで元気をもらい、少しずつ外に出るようになった。アルバイトを始め、そして...

1年後。

ワイ「実は...ワイ、『新バチェロレッテ4』の参加が決まったんや...」

なんJ民U「マ?」

なんJ民V「ガチ?」

ワイ「ほんまや。バナナのおかげでニート卒業して、自信もついたんや」

なんJ民W「バナナ様々やな」

ワイ「せや。岡本先輩、見ていてくれよ。ワイが必ず優勝して、バチェロレッテとデートしてくるで!」

こうして、ワイの新たな挑戦が始まった。それもこれも、全ては一本のバナナから始まったんや。

「バナナこそ最強」

ワイはそう確信したのであった。

309バナナランド 233-144 02

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