第1章 ワイ、神になる
ある日のこと、ワイはいつものようにコンビニのバイトをしとったんや。レジ打ちしながら、「はぁ...人生つまらんわ」って思っとったんや。
そんなとき、急に頭がクラクラしてきて、気づいたら見知らぬ場所におったんや。
「ファッ!?ここどこやねん!」
周りを見渡すと、真っ白な空間が広がっとる。まるで、何もない世界や。
「やあ、よく来たね」
突然、声が聞こえてきた。振り返ると、そこにはめっちゃ光り輝いてる爺さんがおったんや。
「お前さんが新しい神様だよ」
「えっ?ワイが...神?」
爺さんは続けた。「そうだよ。私はもう引退するんでね。これからはお前さんが世界を創造し、管理するんだ」
ワイは頭を抱えた。「いやいや、ワイにそんなんできるわけないやろ!」
爺さんは笑いながら言った。「大丈夫だよ。お前さんならできる。さあ、新しい世界を作ってごらん」
そう言うと、爺さんはパッと消えてしもうた。
「ちょ、待てや!説明くらいしてくれよ!」
でも、もう遅い。ワイは一人、この真っ白な空間に取り残されてしもうた。
「まあ、どうせ夢やろ」
そう思いながら、ワイは目の前に広がる真っ白な空間を見つめた。
「ほな...世界作ってみるか」
ワイは目を閉じて、イメージを膨らませた。青い海、緑の大地、そびえ立つ山々...
目を開けると、そこには美しい世界が広がっとったんや。
「ファッ!?マジで世界できとるやん!」
ワイは驚きのあまり、その場に座り込んでしもうた。
第2章 神のお仕事
世界を作ったはいいものの、ワイは何をしたらええんか分からへんかった。
「せや!人間作ったろ!」
ワイは人間をイメージした。すると、世界のあちこちに人間が現れ始めたんや。
「おっ、ええ感じやん!」
でも、すぐに問題が起きた。人間たちが喧嘩し始めたんや。
「おいおい、仲良くせえや!」
ワイが叫んでも、人間たちには聞こえへん。
「そうか、神様の声は聞こえへんのか...」
ワイは考えた。どうすれば人間たちを導けるんやろか。
「せや!」
ワイは雷を落とした。びっくりした人間たちは喧嘩をやめた。
「よっしゃ!これが神の仕事かー!」
ワイはだんだん神様の仕事に慣れていった。雨を降らせたり、作物を育てたり、時には災害を起こしたり...
でも、人間たちはワイのことを信じてくれへん。
「神様なんていない」「全部偶然や」
そんな声が聞こえてくるんや。
「なんやと!?ワイがここにおるのに!」
ワイはムカついた。せっかく世界を作って、面倒見とるのに、なんで信じてくれへんのや。
ここで、ちょっとトリビアや。実は、世界の宗教の中で「無神論」を認めてる宗教もあるんやで。仏教の一部の宗派がそうや。面白いよな。
話を戻すで。ワイは人間たちに信じてもらうために、いろんなことを試した。奇跡を起こしたり、預言者を送り込んだり...でも、なかなかうまくいかへん。
「もう、ええわ!好きにしたらええ!」
ワイは人間たちを放っておくことにした。
第3章 神様の本音
時が経ち、ワイは神様の仕事にも慣れてきた。でも、なんかモヤモヤするんや。
「ワイ、本当に神様なんかな?」
ある日、ワイはふと思った。もしかしたら、ワイも人間たちと同じで、もっと上の存在に作られたんちゃうか?
「いやいや、そんなわけないやろ...」
でも、その考えは頭から離れへんかった。
ワイは人間たちを見下ろした。彼らは必死に生きとる。喜んだり、悲しんだり、怒ったり...
「ワイも、あんな風に生きたかったなぁ...」
ふと、コンビニでバイトしとった頃のことを思い出した。あの時は退屈やと思っとったけど、今思えば...
「あの時の方が、ワイらしく生きられとったんかもな」
ワイは決心した。神様なんてやめて、人間として生きよう。
「よっしゃ!人間に戻るで!」
ワイは目を閉じて、強く願った。人間に戻れますように...
目を開けると、そこはコンビニのレジ前やった。
「お客様、220円になります」
ワイは思わず声を上げそうになった。戻れたんや!
その日から、ワイは人生を楽しむようになった。コンビニのバイトも、友達との飲み会も、全てが愛おしく感じられるんや。
「やっぱり神様なんていなかったね? ワイが神やで」
ワイはそう呟いた。だって、自分の人生の神様は自分自身やからな。
これがワイの書いたなろう小説や。どや?なかなかおもろいやろ?
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