ワイ、30歳無職。毎日親のスネかじりながらソシャゲ三昧の生活してたんや。そんなある日、スマホをいじってたらめっちゃ面白そうな広告が飛び込んできたんや。

『ニートプログラミング』
〜コード書いてニート卒業!〜

ワイ「なんやこれ...」

興味本位でダウンロードしてみたんや。

「ようこそ『ニートプログラミング』の世界へ!」

画面に現れたのは、メガネかけたオタク風キャラ。

オタク「君は今日からプログラマーだ!コードを書いてニートを卒業しよう!」

ワイ「えぇ...」

ゲームスタート。最初のミッションは「Hello World」を出力すること。

ワイ「ふむふむ...」

1時間後

ワイ「くっそ!なんでや!エラー出まくりやんけ!」

オタク「まだまだだね。コンパイルエラーは初心者の通過儀礼さ」

ワイ「はぁ...」

それでも、なんとかクリア。すると突然、ゲーム内通貨である「ニートコイン」が大量に振り込まれたんや。

ワイ「おお!これで課金できるんか!」

オタク「いやいや、それは就活用スーツを買うためのものだよ」

ワイ「がーん...」

こうして、ワイのニートプログラマー生活が始まったんや。

朝起きたらデイリーミッション。「for文を10回書け」とか「バブルソートを実装しろ」とか。

ワイ「なんやねん、バブルソートって...」

3日後、ワイはすっかりハマってもうた。

「よっしゃ!ついにクラス実装できたで!」

突如、画面に派手な演出。

オタク「おめでとう!君にジョブチェンジの権利を与えよう!」

ワイ「えっ」

選択肢が表示された。

1. ニートプログラマー(現職)
2. 姫プログラマー
3. 筋肉プログラマー

ワイ「うーん...2やな!」

するとワイのアバターが、突然メガネっ子美少女に!

ワイ「うおおお!可愛すぎるやろ!」

オタク「これで君のモテ度は3倍だ。さぁ、次のミッションだ」

プログラマーの中で「姫プログラマー」って言葉は可愛い女性プログラマーのことを指す俗語で、ちょっと差別的な意味合いもあるから使うときは要注意やで。

さて、ゲームはどんどん熱を帯びていく。

ワイ「よっしゃ!ついにAIも実装できたで!」

オタク「素晴らしい!これは就活ボーナスだ!」

画面に企業からのスカウトが殺到する。

ワイ「うおお!ワイ、もしかして天才?」

そんな時、現実世界からの呼び声。

母「あんた、いつまで引きこもってんの!」

ワイ「うるさいわ!ワイは今、プログラミングの世界で大活躍中やねん!」

母「はぁ?」

ワイ「ほら見て!ワイのスキルすごいやろ?」

母「...」

母「あんた、それただのゲームやで」

ワイ「えっ」

母「現実見ようや」

ワイ「...」

ショックを受けたワイ。でも、ゲームはやめられへん。だって、次のイベント「コードバトル」が控えてるんやもん。

オタク「さぁ、君のコードで敵を倒すんだ!」

ワイ「おう!」

画面の中で、ワイの書いたコードがビームとなって敵を倒していく。

ワイ「うおおお!気持ちええ!」

母「あんた、本当のプログラミング勉強したらどうや?」

ワイ「えっ」

母「このゲームのおかげで興味湧いたんやろ?ほら、これ」

母がワイに渡したのは、プログラミングスクールのパンフレット。

ワイ「...」

ワイ「ほな、行ってくるわ」

母「えっ、ホンマに!?」

ワイ「せや。ワイ、ゲームの中だけやなくて、現実でもプログラマーになりたいんや」

母「あんた...」

こうして、ワイは本物のプログラミングの勉強を始めたのであった。

半年後、ワイは立派なプログラマーになっていた。

ワイ「やっぱ現実の方が楽しいわ」

オタク「よかったね。これで君は本当の意味でニート卒業だ」

ワイ「えっ、お前まだおったんか」

オタク「僕はいつだって君の中にいるさ」

ワイ「なんやそれ」

めでたしめでたし。

...

「ワイ、このゲームやってみようかな」

「アカン!それやと現実逃避になるで!」

「でも、プログラミングに興味湧くかもしれんやん?」

「それもそうやな。でも、ほどほどにな」

「わかったで。ワイらで一緒にプログラミング勉強しようや」

「ええな!リアルニートプログラミングや!」