ワイ、某美術大学の学生や。最近、大学で「多様性」がやたら推されとってんけど、なんかモヤモヤするんよ。

ある日の講義中、教授がこう言いよった。

教授「今や多様性の時代じゃ。みんなの作品も、もっと多様性を意識せなアカンで」

ワイ「はぁ...」

隣の席のマッキー「なぁワイ、お前どう思う?」

ワイ「正直、よう分からんわ」

講義後、ワイはアトリエで一人、キャンバスと向き合っとった。

ワイ「多様性か...でも、ワイの描きたいもんは描きたいんや」

そんな時、急に腹が減ってきたんや。

ワイ「よっしゃ、プロテイン飲むか」

ごくごくっと飲み干したんや。すると突然、体がムキムキになってきよった!

ワイ「うおおお!なんやこれ!?」

そう、ワイの体は見る見るうちに筋肉マッチョになってしもたんや。

ワイ「なんでやねん!」

その時、アトリエのドアが開いて、教授が入ってきたんや。

教授「おい、ワイ! お前の作品はまだ...って、お前誰や!?」

ワイ「いや、ワイっす」

教授「嘘やろ!? お前、なんでそないムキムキなんや!」

ワイ「いや、さっきプロテイン飲んだら...」

教授「バカモン! そんなんアカン! 多様性を壊すやないか!」

ワイ「はぁ?」

教授「今や筋肉差別の時代や! お前みたいなムキムキは、やせ型の人を差別することになるんやで!」

ワイ「そんなアホな...」

教授「とにかく、明日から大学に来るな! 退学や!」

ワイ「ちょ、待ってください!」

しかし教授は聞く耳を持たず、ワイを追い出してしもたんや。

ワイ「くっそ...なんやねんあの教授...」

途方に暮れたワイは、公園のベンチに座り込んでしもた。そこへ、マッキーが通りかかったんや。

マッキー「お? そこのマッチョ兄ちゃん、なんか落ち込んでるみたいやけど...ってワイ!?」

ワイ「よう、マッキー」

マッキー「なんやねんその体!?っていうか、大学どないなったん?」

ワイは事情を説明したんや。

マッキー「なるほどな...せや! ワイらで展覧会開こうや!」

ワイ「え?」

マッキー「『多様性』に縛られへん、本物の芸術展や!」

ワイ「でも、ワイらにそんなんできるんか?」

マッキー「大丈夫や!お前の筋肉を生かした作品作ったらええねん!」

ワイ「筋肉...を生かした?」

マッキー「そう!例えば、キャンバスを素手で引き裂いて作る作品とか!」

ワイ「おお!それええな!」

実は美術の世界でも「身体性」っていう概念があるんやで。アーティストの体そのものを作品に組み込む手法のことや。1960年代から注目されはじめて、今も進化し続けてるんやで。

さて、ワイとマッキーは必死で準備を進めたんや。SNSで宣伝して、会場も借りて、作品も制作して...

そして、ついに展覧会当日。

来場者A「すげぇ...こんな作品見たことねぇ」

来場者B「筋肉で引き裂かれたキャンバス...衝撃的や」

来場者C「これこそ真の芸術やな」

ワイ「うおおお、みんな喜んでくれとる!」

マッキー「やったな、ワイ!」

そこへ、なんと教授が現れたんや。

教授「ワイ...」

ワイ「せ、先生...」

教授「ワイ、すまんかった」

ワイ「え?」

教授「ワシ、間違っとったわ。『多様性』を押し付けるのは、逆に多様性を殺すことになるんやな」

ワイ「先生...」

教授「お前の作品こそ、真の多様性を体現しとるんや。大学に戻ってきてくれへんか?」

ワイ「はい!もちろんです!」

こうして、ワイは大学に復学。そして、「筋肉アート」という新しいジャンルを確立したのであった。

めでたしめでたし。

...

「ワイ、なんかこの話、筋肉信者の妄想みたいやな」

「せやな。でも、なんか元気出るわ」

「プロテイン飲んだら、ホンマにムキムキになれるんかな」

「アカンて。そんなに単純やないで」

「まぁ、でも『多様性』について考えさせられるな」

「せやな。押し付けはアカンけど、認め合うのは大事やで」

「よっしゃ、ワイも明日からプロテイン飲むわ!」