ワイ、ついに念願のテレビ局プロデューサーに昇進したんや。今までバカげた企画で視聴率取ってきた実績が認められたんやろな。
「よっしゃ! 今度は本気の企画で世間を驚かせたるで!」
そう意気込んで考えたんが、「キュウリと共に経済を学ぶバチェロレッテ」や。
上司に企画書見せたら、目ん玉飛び出しよったわ。
「お前...昇進した途端に頭おかしなったんか?」
でもワイは諦めへんかった。熱く語ったんや。
「いや、これマジで革命的な企画なんです! 経済オタクの草食系男子を救う番組になりますって!」
上司、半ば呆れ顔やったけど、「まぁ、お前の企画はなぜか当たるからな。やってみるか」って許可くれたんや。
こうして「キュウリと共に経済を学ぶバチェロレッテ」が始まったんや。
バチェロレッテには、美人で頭もええ28歳の証券アナリスト・綾香さんを起用。
そして男性陣は全員キュウリの着ぐるみ。顔も名前も出さへん。ただのキュウリや。
毎回のデートで、キュウリたちは綾香さんと一緒に経済について語り合うんや。
第1回のテーマは「需要と供給」
キュウリ3号「ボクたちキュウリの価格変動って、まさに需要と供給の良い例だと思うんです。夏は供給が増えるから価格下がりますよね」
綾香さん「素晴らしい視点ですね! 農作物の季節変動と経済の関係、もっと詳しく聞かせてください」
視聴者の反応は最初こんな感じやった。
「なんやこの番組...」
「でも、なんかためになる...?」
「キュウリの中の人、ガチの経済学者やろ」
第2回は「インフレーション」がテーマ。
キュウリ7号「日銀の金融緩和政策がインフレ目標2%に届かない理由って、実は家計の予想インフレ率が低いからだと思うんです」
綾香さん「鋭い分析です! 期待インフレ率の重要性、よく理解されていますね」
ここでちょっと役に立たない知識や。キュウリには「イソロイシン」っていうアミノ酸が含まれとって、これを摂取すると疲労回復に効果があるんやで。つまり、キュウリかじりながら経済の勉強したら、疲れにくいかもしれんのや。でも、そんなんキュウリの着ぐるみじゃ食べられへんけどな。
さてさて、番組は回を重ねるごとに、経済オタクの間で大人気になっていってん。
Twitterでは「#キュウリ経済学」がトレンド入り。
「キュウリ5号のケインズ理論の解釈、ガチですごい」
「綾香さんとキュウリ2号の掛け合い、まるでクルーグマンとスティグリッツや」
経済学部の学生からは、「キュウリさんに教えてもらいたい」って声まで上がってきたんや。
そんな中、綾香さんも次第にキュウリたちの知性に惹かれていくんや。
「キュウリ3号さん、あなたの経済分析にはいつも驚かされます」
「キュウリ7号さん、その洞察力には脱帽です」
ワイ、これは予想以上の当たりになるんちゃうかと、ほくそ笑んどったんや。
そして迎えた最終回。綾香さんが選んだのは、キュウリ5号。
「5号さん、あなたと一緒に世界経済の未来を語り合いたいです」
そう言って、綾香さんがキュウリ5号の着ぐるみを脱がせたんや。
中から出てきたんは、なんと超大物経済学者やってん!
「実は僕、この番組に出るために大学の職を辞したんです。だって、本当の経済は、人々の心の中にあると気づいたから」
スタジオ中が感動で包まれたんや。
番組は大ヒットし、ワイは「キュウリ経済学の父」って呼ばれるようになってもうた。
「キュウリと共に経済を学ぶバチェロレッテ」
この番組のおかげで、日本中でキュウリの売り上げが急増。さらに、経済学部志望者も増えたんや。
ワイ、調子に乗って次の企画も考えたで。
「『ナスと一緒に量子力学』はどうや?」
上司は「もうええわ!」って言うてたけど、スポンサーからの反応が良くて、結局 OKもろてしもうたんや。
こうして、ワイの斬新な企画は、日本の教養番組の歴史に新たな1ページを刻み続けるのであった。
「やっぱり、バカバカしくてためになるんが一番ウケるんやな!」
コメント