ワイ、テレビ局の企画部でバイトしとる25歳のフリーター。今日も上司から無茶振りされてもうた。

「お前、インテリ向けの新しい恋愛番組考えろ。今度こそ視聴率取れへんかったら首やで!」

ワイ、必死に考えたんや。せや! 前にヒットした「とうもろこしだけのバチェロレッテ」の続編みたいなんどうやろ?

そうして思いついたんが、「ナスと一緒に哲学するバチェロレッテ」や!

「ナスと一緒に哲学したらインテリに受けるんちゃうか?」

ワイ、自信満々で企画書作って上司に見せたんや。

上司、最初は「お前アホか」って顔しとったけど、だんだん目が輝いてきよった。

「...おもろいかもしれんな。やってみい!」

こうして、「ナスと一緒に哲学するバチェロレッテ」が始まったんや。

バチェロレッテ役には、美人で頭もええ32歳の大学講師・美智子先生を起用。

そして、男性陣は全員ナスの着ぐるみを着てもらうことにしたんや。顔も名前も一切出さへん。ただのナスや。

毎回のデートで、ナスたちは美智子先生と一緒に哲学について語り合うんや。

第1回のテーマは「存在とは何か」

ナス1号「我思う、ゆえに我あり。でも、ナスに脳みそあらへんやん。ワイらって本当に存在しとるんかな?」

美智子先生「素晴らしい問いですね。デカルトの懐疑主義を踏まえつつ、ナスの存在論に切り込むなんて...」

視聴者の反応は賛否両論やった。

「なんやこの番組...」
「でも、なんか面白い...?」
「ナスの中の人、ガチの哲学者ちゃうか?」

第2回は「愛とは何か」がテーマ。

ナス4号「プラトンの言うイデアとしての愛と、現実の愛の間には越えられない溝があるんやないでしょうか」

美智子先生「まさに!そして、その溝こそが恋愛のロマンを生み出すのかもしれません」

ここでちょっとトリビアや。実はナスには「忘れやすさ」を軽減する効果があるんやで。ナスに含まれるナスニンという成分が、脳の血流を改善して認知機能を高めるんや。つまり、ナスを食べながら哲学すると、より深い思考ができるかもしれんのや。

さて、番組は回を重ねるごとに、インテリ層の間で話題になっていったんや。

Twitterでは「#ナス哲学」がトレンド入り。

「ナス5号の実存主義の解釈、ガチですごい」
「美智子先生とナス2号の掛け合い、まるでソクラテスとプラトンや」

大学の哲学科では、この番組の内容を授業で取り上げる教授まで現れたんや。

そんな中、美智子先生も次第にナスたちの魅力に惹かれていくんや。

「ナス3号さん、あなたの言葉にはいつも励まされます」
「ナス7号さん、その鋭い洞察力に惹かれてしまいます」

ワイ、これは予想以上のヒットになるんちゃうかと、ほくそ笑んどったんや。

そして迎えた最終回。美智子先生が選んだのは、ナス5号。

「5号さん、あなたと永遠について語り合いたいです」

そう言って、美智子先生がナス5号の着ぐるみを脱がせたんや。

中から出てきたんは、なんと有名な宇宙物理学者やってん!

「実は僕、この番組に出るために研究を中断したんです。だって、本当の永遠は、君との対話の中にあったから」

スタジオ中が感動の渦に包まれたんや。

番組は大ヒットし、ワイはテレビ業界で「哲学ナスの神様」って呼ばれるようになってもうた。

「ナスと一緒に哲学するバチェロレッテ」

この番組のおかげで、日本中でナスの売り上げが急増。さらに、哲学書の売り上げも上がったんや。

ワイ、調子に乗って次の企画も考えたで。

「『キュウリと共に経済を学ぶ』はどうや?」

上司は呆れ顔やったけど、「まあ、やってみるか」って言うてくれたわ。

こうして、ワイのバカげた企画は、日本の教養番組の歴史に新たな1ページを刻んだのであった。

「やっぱり、バカバカしい方がウケるんやな!」

ワイは今日も、次の斬新な企画を練り続けるのであった。


901総集編season1-3
20240720-1