ワイ、26歳の天才政治家。国会議員になって早々、日本を変えるべく奮闘しとるんや。
ある日、ワイは国会で衝撃の法案を提出したんや。
「恋愛弱者という呼称を禁止し、以降はイケメンと呼称することを法律で定める」
会場はざわついた。
「なんやそれ!」
「お前アホか!」
野次が飛び交う中、ワイは毅然と演説を始めたんや。
「諸君! ワイらは長年、『恋愛弱者』という言葉で多くの若者を傷つけてきた。これはもはや差別じゃないんか? 彼らだって、潜在的なイケメンなんや!」
会場の空気が変わり始めた。
「ほんまや…」
「確かに言われてみれば…」
ワイ、さらに熱弁を振るった。
「これからは『恋愛弱者』を『イケメン』と呼ぼうやないか!そうすれば、彼らの自信も上がるし、実際にモテていくはずや!」
そこで、ちょっとトリビアを披露したろ。実は「イケメン」という言葉、もともとは関西の若者言葉で、1990年代後半から使われ始めたんや。「イケてる面」が語源やで。
さて、ワイの演説の後、驚くべきことが起こったんや。
与野党問わず、全会一致で法案が可決されてもうた!
「恋愛弱者禁止法」通称「イケメン推進法」の成立や!
この法律が施行されると、日本中が大騒ぎになってもうた。
街中で「イケメンや!」「イケメンばっかりや!」という声が飛び交うようになったんや。
そして、不思議なことが起こり始めたんや。
今まで「恋愛弱者」と呼ばれとった人たちが、本当にイケメンに見えてくるようになってきたんや。
自信をつけた彼らは、どんどん魅力的になっていってん。
「ワイ、イケメンって呼ばれるようになってから、なんか髪型変えてみたんや」
「ワイも筋トレ始めたで!」
コンビニのバイトくん、オタクくん、引きこもりくんら、みんながイケメンに変身していってもうたんや。
マッチングアプリも大混乱や。
「イケメンだらけで選べへん!」
「みんなイケメンすぎて、普通の人間が消えた!」
テレビでもイケメン特集が組まれるようになってん。
「日本イケメン化計画の真相に迫る!」
「イケメンだらけの街、渋谷の今!」
ワイの支持率も急上昇や。「イケメン革命の立役者」として、ワイはスーパースターになってもうたんや。
しかし、思わぬ事態も起こってきたんや。
イケメンだらけになった日本に、世界中から観光客が殺到!
「日本に行けば、イケメンだらけなんだって!」
「私もイケメンになりたい!」
日本政府は「イケメンビザ」なるものまで発行し始めてもうた。
そんな中、ワイにも変化が…。
なんと、ワイにも彼女ができたんや!
「あなたの法律のおかげで、私、本当のイケメンを見る目がついたの」
彼女はそう言ってワイに抱きついてきよった。
ワイ、もうメロメロや。
しかし、ワイの幸せも束の間…。ある日、恐ろしい事実が発覚したんや。
なんと、日本中の男がイケメンになったせいで、みんな同じ顔に見えるようになってきたんや!
「あれ?彼氏がどれかわからへん…」
「みんな同じに見えてきた…」
そんな声が聞こえ始めてきたんや。
ワイ、慌てて緊急記者会見を開いた。
「すまん!ワイがイケメンを推進しすぎた! もう一度、個性を大切にする社会に戻そう!」
そして、ワイは新たな法案を提出したんや。
「イケメン多様性推進法」や。
この法律では、「イケメン」の定義を広げ、個性や魅力を認め合う社会を目指すんや。
再び、全会一致で可決された。
すると、不思議なことが起こったんや。
みんなの目が、少しずつ変わってきた。
「あ、あいつの眼鏡かっこええな」
「あの人の優しさ、めっちゃイケメンやわ」
人々は、外見だけやなく、内面の魅力にも目を向けるようになってきたんや。
ワイの彼女も言うてくれた。
「あなたの頭の良さと優しさが、何よりイケメンよ」
ワイ、もう幸せで涙が止まらへんかったわ。
こうして、日本は「イケメン天国」から「魅力溢れる国」に進化していったんや。
ワイは今日も、みんなのイケメンを見つける目を持った彼女と、幸せな毎日を過ごしとるんや。
「やっぱり、みんながイケメンな国って最高やな!」
コメント