ワイ、テレビ局の企画部でバイトしとるんやけど、今日も上司から無茶振りされてもうた。
「お前、次の企画考えてこい!視聴率取れへんかったら首やで!」
ワイ、必死に考えたんや。せや!最近の若者の恋愛離れがヤバイって話題やし、そこに切り込んだら面白いんちゃうか?
そうして思いついたんが、「恋愛弱者のためのバチェロレッテ3」や!
企画書作って上司に見せたら、意外にもノリノリやった。
「おっ、ええやん!これで行こう!」
次の日から、ワイはこの企画のために奔走することになってもうた。
まず、バチェロレッテ役を探さなあかん。普通のバチェロレッテとは違って、恋愛経験皆無の女の子を探すんや。
ネットで募集かけたら、予想以上に応募が殺到!みんな恋したいけど、きっかけがなかっただけなんやな。
その中から選ばれたんが、25歳のOL・さくらちゃん。可愛いのに彼氏いない歴=年齢の子や。
「わ、私でいいんですか?」
さくらちゃん、めっちゃ緊張しとったわ。
次は男性陣や。こっちはもっと大変やった。恋愛経験ゼロで、なおかつテレビに出られる勇気のある男を20人も見つけなあかんのやから。
でも、なんとか集まったわ。童貞大学生からアラフォーの恋愛音痴サラリーマンまで、様々なタイプの恋愛弱者が揃ったで。
さて、ここで豆知識!「恋愛弱者」って言葉、実は2006年に出版された『下流社会』って本で初めて使われたんやで。最初は経済的な意味合いが強かったけど、今は恋愛経験の少ない人全般を指す言葉になっとるんや。
話を戻すで。いよいよ撮影開始や!
初対面の時から、もうぎこちなさMAXやった。
さくらちゃん:「あ、あの…よろしくお願いします…」
男性陣:「…」(沈黙)
ワイ、これヤバイんちゃうかって思ったで。でも、そこがええんや!リアルな恋愛弱者の姿を映し出せるんやから。
毎回のデートも面白かったわ。遊園地デートでは、絶叫マシンに乗るのを怖がる男性を、同じく怖がるさくらちゃんが励ます姿があったり。
料理デートでは、お互い料理下手で、真っ黒こげのオムライス作って笑い合ったり。
徐々にみんな打ち解けてきて、ぎこちなさの中にも温かさが生まれてきたんや。
視聴者からの反応もめっちゃ良かったで!
「自分と同じような人たちがテレビに出てる!」
「がんばれ恋愛弱者!」
「さくらちゃん可愛い!」
視聴率もどんどん上がってきて、ワイのバイトもクビにならずに済みそうや。
最終回。さくらちゃんが選んだのは、同じく25歳の図書館司書・たくやくん。
さくらちゃん:「たくやくんと一緒にいると、自分らしくいられるの。その…付き合ってください!」
たくやくん:「ボ、僕でいいんですか?嬉しいです…!」
ぎこちないけど、めっちゃ感動的な告白シーンになったわ。
番組終了後、さくらちゃんとたくやくんは本当に交際を始めたんや。他の出演者たちも、番組をきっかけに恋愛に積極的になったって話や。
この企画、予想以上に大成功したんや。
「お前やるやん! 次のシーズンも頼むで!」
上司にそう言われて、ワイはほっとしたわ。
そして、ワイ自身も気づいたんや。恋愛弱者を応援する番組作っとったら、自分も恋愛に前向きになれたってな。
「よっしゃ、ワイも頑張って彼女作るで!」
そう決意して、ワイは次のシーズンの企画を考え始めたのであった。
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