ワイ(28)、バチェロレッテの新シーズンに応募したんや。女嫌いやけど、どうせモテへんし、テレビに出たら人生変わるかもしれんと思ってな。

「よっしゃ、受かったで!」

そう思ってたら、なんと本当に合格してもうた。

撮影初日、ワイを含む20人の男たちが豪華な屋敷に集められた。

ディレクター「みなさん、今回のバチェロレッテは...彼女です」

そこに現れたんは、まるで人形のような美しさの女性やった。

バチェロレッテ「よろしくお願いします♡」

男たち「うおおおお!」

ワイ(くっそ...なんでこんな美人なんや...)

初日のパーティーで、ワイはバチェロレッテに話しかけられた。

バチェロレッテ「あなた、面白そうですね♡」

ワイ「え?あ、はい...」

バチェロレッテ「もっと仲良くなりたいです♡」

ワイ(やべぇ...なんか怖いわ)

その夜、ワイは奇妙な物音で目を覚ました。

「ギシギシ...」

ベッドの下から何かが這い出てくる音や。

ワイ「ファッ!?」

そこにおったんは...バチェロレッテやった。でも、なんか様子がおかしい。

バチェロレッテ「あなたのこと...もっと知りたいの♡」

ワイ「ヒエッ...」

バチェロレッテの目は赤く光り、口には鋭い牙が生えていた。

ワイ「たっ...助けてくれー!」

翌朝。

ディレクター「おはようございます。残念ですが、昨夜2人の参加者が辞退しました」

男たち「えー!」

ワイ(あかん...ワイの隣のベッドの奴、おらんくなってるやんけ...)

ここで、ちょっとした雑学や。「吸血鬼」の概念は世界中にあるんやけど、東欧のバンパイアが有名になったんは19世紀のゴシック小説からなんや。日本でも「吸精気」みたいな妖怪がおるんやで。

そんな恐ろしい夜が続く中、男たちは次々と姿を消していった。

ワイ「おい、お前ら気づいてへんのか?バチェロレッテ、絶対におかしいで!」

男A「何言ってんだよ。あんな美人が吸血鬼なわけないだろ」

男B「そうだそうだ。お前、妄想癖あるだろ」

ワイ「でも...」

バチェロレッテ「あら、みんなで何を話してるの?♡」

男たち「バチェロレッテさーん!」

ワイ(あかん...ワイだけや気づいてんの...)

ある夜、ついにワイの部屋にもバチェロレッテが現れた。

バチェロレッテ「あなた...最後まで残ってくれてありがとう♡」

ワイ「ひぃっ...」

バチェロレッテ「でも、どうして逃げないの?女嫌いなのに♡」

ワイ「え...?」

バチェロレッテ「あなたの心...全部お見通しよ♡」

ワイ「そ、そんな...」

バチェロレッテ「女嫌いの男の血は...特別美味しいの♡」

ワイ「うわああああ!」

次の瞬間、バチェロレッテの牙がワイの首筋に突き刺さった。

ワイ「ぐえー...」

バチェロレッテ「うふふ...最高よ♡」

そして、ワイの意識が遠のいていく中...

ディレクター「はい、カット!今回のバチェロレッテ、大成功ですね!」

スタッフ「視聴率爆上がりですよ!」

バチェロレッテ「お疲れさまでした♡」

ワイ「えっ...?」

なんと、全てやらせやったんや。

ディレクター「みんな、素晴らしい演技でした!特に君!最後まで素晴らしかったよ!」

ワイ「...」

バチェロレッテ「本当に申し訳ありません。怖い思いをさせてしまって...」

ワイ「いや、まぁ...ええんやけど...」

ディレクター「これで君も立派なテレビスターだよ!」

ワイ(なんやこれ...)

結局、ワイは人気者になってしもうた。女嫌いのキャラで、バラエティ番組に引っ張りだこや。

ワイ「はぁ...」

テレビ「今夜のゲストは、バチェロレッテで話題になった女嫌い芸人の...」

ワイ「もう、ええわ...」

そんなこんなで、ワイの新しい人生が始まった。女嫌いのまま、アイドルよりも人気者になってしもうたんや。

「バチェロレッテ怖すぎやろ...でも、まぁ...人生何があるかわからんな」

fin.