ワイこと田中ダブルプラス(28)は、今日も就活の面接や。もう100社以上アンパーティーされて、正直心が折れそうやったんや。
「くそっ、もう何言うたらグッドシンクなんや...」
そんなとき、テレスクリーンでニュースピーク語っちゅうのを見つけたんや。「ビッグブラザーが推奨する言葉」らしいで。
「よっしゃ!これ使うたらプラス受かるんちゃうか?」
ワイは必死にニュースピーク語を暗記したんや。「ダブルプラスグッド」「アンペルソン」「ブラックホワイト」...覚えきれへんくらいあるで。
そして運命の面接の日。
ワイは緊張しながら面接室に入ったんや。向かいに座っとるのは、厳つい顔したソートポリス...じゃなかった、面接官やった。
面接官「では、自己PRをお願いします」
ワイ「はい!ワイは、あ、私はダブルプラスグッドなアンペルソンです。ビッグブラザーの教えを守り、オールドシンクをアンダックする能力があります!」
面接官の顔が引きつるんが見えたで。でも、ワイは気にせず続けたんや。
ワイ「ブラックホワイトな状況でも、クライムストップを実践し、ダックスピークできます。また、セックスクライムを避け、プロールとの接触も一切ありません!」
面接官「...え、あの、具体的に何ができるんですか?」
ワイ「ミニトルーを駆使して、アンリポートされた人物をヴェイポライズすることができます!」
面接官の顔が真っ青になってきたんや。でも、ワイは止まれへんかったんや。
ワイ「ニュースピークを完璧に操り、オールドスピークを根絶やしにします!」
面接官「ちょ、ちょっと待ってください。普通の日本語で話してもらえませんか?」
ワイ「すまんな。つい興奮してもうた。要するに、ワイはダブルプラスグッドな働き手やで!」
面接官はため息をついたんや。「分かりました。では、我が社を志望した理由は?」
ワイ「御社のビッグブラザー...じゃなかった、社長のビジョンに共感し、ワイのベリーグッドを最大限に発揮できると考えたからです!」
面接官「具体的に何に共感したんですか?」
ワイ「えっと...」ワイは焦ったんや。会社のこと、ろくに調べてへんかったんや。
ワイ「御社の...えっと...ミニラブがステキやと思いました!」
面接官「はぁ...」
面接官が諦めたような顔をしたんで、ワイはチャンスやと思うたんや。
ワイ「ワイは、えっと、私はダブルプラスアンダックな人材です!」
面接官「もういいです。お帰りください」
ワイ「えっ?まだ話し足りへんで!ワイのグッドダックスピークを...」
面接官「結構です。次の方どうぞー!」
ワイはしょんぼりしながら面接室を出たんや。廊下で待っとった次の応募者に、「ビクトリー」って声をかけたんや。
家に帰る道すがら、ワイは考えたんや。「なんでアンプラスやったんやろ...せっかくニュースピーク語覚えたのに」
その夜、ワイは再びテレスクリーンで就活情報を漁ったんや。すると、こんな放送を見つけたんや。
「オールドスピークこそ真理なり」
ワイは目から鱗が落ちる思いやったんや。「そうか...ワイらしく話すんが一番なんや」
次の日、ワイは別の会社の面接に行ったんや。今度は、ニュースピーク語は使わへんかったんや。普通の日本語で素直に話したんや。
結果、ワイはその会社に内定もらえたんや。
ワイは思うたんや。「ニュースピーク語よりも、素直な言葉の方が通じるんやな」
これからは、難しい言葉使わんでも、ワイらしく生きていこうって決心したんや。
そして、ワイの就活物語はめでたく幕を閉じたのであった。
...ビクトリー!
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