ある日のこと、神様がめっちゃ暇しとってな。「最近の人間どもつまらんわ。なんか面白いもん作ったろ」言うて、「人生を選べるマッチングアプリ」なるもんを作りよったんや。

アプリの名前は「神マッチ」。ダウンロード数瞬く間に100万突破や。

ワイことチー牛(28)も、このアプリをインストールしたんや。「これで人生変われるかもしれへん」言うて、ワクワクしながら起動したんや。

アプリ開いたら、めっちゃ派手な画面が出てきてな。

「さあ、君の理想の人生とマッチングだ!」

ワイ、さっそくプロフィール作成や。

名前:チー牛
年齢:28歳
職業:無職
特技:ゲーム
趣味:アニメ鑑賞
理想の人生:お金持ちになりたいンゴ...

入力し終わったら、「さあ、スワイプして理想の人生を見つけよう!」って出てきたんや。

ワイ、ドキドキしながらスワイプ開始や。

1人目、「年収1億円の社長人生」
ワイ「うおおお!これや!」→右スワイプ

2人目、「人気アイドルの人生」
ワイ「歌えへんけど、まあええか」→右スワイプ

3人目、「ノーベル賞学者の人生」
ワイ「頭ようないけど、なんとかなるやろ」→右スワイプ

こうして、ワイはどんどん右スワイプしていったんや。

そしたら突然、「おめでとう!10件のマッチングがありました!」って通知が来たんや。

ワイ、興奮してマッチング一覧見たんや。

1.「コンビニバイトの人生」
2.「引きこもりニートの人生」
3.「底辺ユーチューバーの人生」
4.「パチンコ依存症の人生」
5.「永遠の童貞の人生」

...

ワイ「なんやこれ...全然理想の人生やないやんけ!」

ここで、ちょっと雑学や。
実は、人間の脳には「比較バイアス」っちゅうもんがあるんや。自分に都合のええ情報だけ見て、現実を甘く見積もってしまう傾向があるんや。これ、進化の過程で身についた特性らしいで。でも、こういうバイアスが、現実と理想のギャップを生み出すんやな。

さて、話を戻すで。

ワイ、必死にカスタマーサポートに連絡したんや。

「なんでワイの理想の人生とマッチせえへんねん!」

すると、神様から直々に返信があったんや。

「君が右スワイプした人生は、全て君には無理だったんだよ。だから、現実的な選択肢だけを表示したんだ」

ワイ「せやけど、ワイだってお金持ちになれるかもしれへんやろ!」

神様「いや、無理だね。だって、君はチー牛でしょ?」

ワイ「チー牛やからって差別すんな!」

神様「差別じゃないよ。ただの事実さ。君の能力と性格じゃ、その人生は無理なんだよ」

ワイ「じゃあ、ワイはどうすればええんや...」

神様「まあ、諦めずに頑張れば、コンビニバイトから店長くらいにはなれるかもね」

ワイ、絶望のあまりスマホ投げ捨てたんや。

そしたら、なんと現実の世界でも、ワイのスマホが飛んでいってバキッと割れてもうたんや。

「あかん...修理代払えへん...」

その時、ワイの隣にすごいイケメンが現れたんや。

「あ、ごめん。君のスマホ、俺が弁償するよ」

なんと、人気俳優の山田太郎やったんや。

ワイ「え、マジっすか!?ありがとうございます!」

山田太郎「いいよ、気にしないで。それより、君アプリ作れる?俺、面白いアイデアがあるんだけど...」

ワイ「え、アプリ...作れませんけど...」

山田太郎「そっか...じゃあいいや。じゃあね」

そして山田太郎は去っていったんや。

ワイ「あかん...チャンスやったのに...」

その時、空から神様の声が聞こえてきたんや。

「ほらね、これが君の人生なんだよ。でも、まだ諦めるのは早いかもね」

ワイ「どういうことですか?」

神様「君が選んだ『コンビニバイト』の人生、実はハッピーエンドがあるんだよ」

ワイ「マジすか!?」

神様「ああ。だけど、それを掴むかどうかは君次第さ。頑張れよ、チー牛くん」

ワイ、なんか複雑な気分になりながらも、少し希望が見えた気がしたんや。

そして次の日、ワイはバイト先のコンビニに向かったんや。

「よっしゃ、今日も頑張るで!」

こうして、ワイの「神マッチ」が選んだ人生が始まったんや。

果たして、ワイは本当にハッピーエンドを掴めるのか...。

それとも、永遠にチー牛のままなのか...。

答えは誰にもわからへん。ただ、一つだけ確かなことがあるんや。

それは...

神様のアプリのレビュー欄が大炎上してるってことや。

「★1 最悪や!こんなん詐欺やろ!」
「★1 神様、訴えたるわ!」
「★5 現実を突きつけられて泣いた。ありがとう、神様」

神様「はぁ...人間って本当に面倒くさいな...」

こうして、「神マッチ」は人類に混乱と絶望と、ほんの少しの希望をもたらしたのであった...。