ワイ、なんJで永遠と彷徨っとる28歳ニートのタカシや。今日もいつも通り、マッマの作ったカレーをかっ込みながらスマホでなんJを眺めとったんや。そしたら、「彼女おる奴集合」ってスレが立っとってん。

「クソが...リア充死ね」

そう思いながらも、なんとなくスレを覗いてもうた。すると、みんなで彼女との記念日の話で盛り上がっとるんや。

「うちは毎月サラダ記念日やで〜」
「ええな!健康的やし」
「サラダだけで十分やろ」

みんなが口々にサラダ記念日の素晴らしさを語っとる。ワイ、思わずツッコんでもうた。

「サラダ記念日っちゅうても肉と油必要やろ」

そしたら、いきなりレスが来たんや。

「それな。ワイも彼女と最初はサラダ記念日やったけど、今はステーキ記念日やで」

なんやこいつ...と思っとったら、次々とレスが来るんや。

「わかる。ワイは唐揚げ記念日や」
「ワイらは月見バーガー記念日やで」

ワイ、だんだんイラついてきてもうた。

「お前らリア充死ね!勝ち組は黙っとれや!」

そう書き込んだ瞬間、スレが荒れ始めたんや。でも、その中で一つのレスが目に留まったんや。

「お前、そんなこと言うてるから彼女できひんねん。まずは外に出て、人と話すところから始めたらどうや?」

ワイ、その言葉にハッとしてもうた。確かに、ワイはずっと家に籠もって、現実逃避しとったんや。

翌日、ワイは意を決して外に出たんや。近所のコンビニに行って、バイトの募集でもあれば応募しようと思っとってん。

コンビニに着いたら、ちょうどバイト募集の張り紙があったんや。ワイ、勇気を振り絞って店長に声をかけたんや。

「あの...バイト募集されてますよね?」

店長は優しそうな女性やった。ニコッと笑いながら答えてくれたんや。

「はい、募集してます。興味ありますか?」

ワイ、なんか嬉しくなってきて、つい本音を漏らしてもうた。

「実は...今までずっとニートで...でも、このままじゃアカンと思って...」

店長は優しく微笑んで、こう言うてくれたんや。

「大丈夫ですよ。みんな最初は初心者なんです。一緒に頑張りましょう」

その言葉に、ワイの目から涙がこぼれ落ちたんや。

それから半年、ワイはコンビニでバイトを頑張ったんや。最初は辛かったけど、だんだん仕事にも慣れてきて、お客さんとの会話も楽しくなってきたんや。

そんなある日、いつもの常連のお姉さんが来たんや。

「いつもありがとうございます」

ワイがそう言うたら、お姉さんが恥ずかしそうに言うてくれたんや。

「あの...よかったら、今度一緒にご飯でも...」

ワイ、びっくりしてもうた。まさか自分にこんな日が来るとは思わへんかったんや。

「え...はい、喜んで!」

そうして、ワイにも初めての彼女ができたんや。

今では、毎月記念日を祝っとるんや。でも、サラダやなくて唐揚げやけどな。だって、サラダ記念日っちゅうても肉と油必要やろ?

なんJで暴れとった頃のワイは、ただのサラダやったんや。でも、外に出て人と関わることで、やっと肉と油を手に入れられたんや。

今のワイは、栄養満点の唐揚げや。たまにはサラダも食べるけどな。

人生も恋愛も、バランスが大事なんやで。サラダだけやなく、肉も油も、時には甘いもんも必要なんや。

ワイは今、幸せや。なんJのみんなも、外に出て自分の唐揚げを見つけてほしいんや。きっと、お前らにもチャンスはあるで!







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