ワイ、山田太郎。28歳、無職。なんJにどっぷりハマってもう5年目や。毎日深夜3時までなんJを徘徊し、朝は昼過ぎに起きる生活や。夜の外の世界なんて、もう何年も知らん。

ある日、ワイの人生が変わる出来事が起こったんや。

「お前いつも家におるよな。ちょっと夜の街案内してくれへんか?」

なんJで知り合った奴から、突然こんなメッセージが来たんや。

「ファッ!?ワイが夜の街案内?」

ワイは慌てて返信した。

「すまんな、ワイ夜の街とか全然知らんわ」

すると相手から驚きの返事が。

「マ?お前夜を知らんのか?」

そう言われて、ワイは自分の生活を振り返った。確かに、ここ数年夜に外出たことなんてあらへんかったわ。

「せやな...ワイ、夜を知らんわ」

そう答えたワイに、相手は「おもろいなぁ」と返してきた。

「ほな、一緒に夜の街行こうや。お前にとっては探検や」

なんやこいつ...でも、ちょっと興味あるわ。

「わかった、行ったるわ」

ワイは意を決して返事した。

約束の日、ワイは震える手で家を出た。外は既に暗くなっとる。街灯の明かりが妙に眩しい。

待ち合わせ場所に着くと、相手はもう来とった。

「おう、来たな。ほな行くで」

相手について歩き出すワイ。夜の街は昼間と全然違う顔しとるんや。ネオンがキラキラ輝いとって、人々の表情も昼間より生き生きしとるように見える。

「おい、あそこな」

相手が指差したんは、なんか怪しげな雰囲気の店やった。

「ここがナイトクラブっちゅうやつか?」

ワイは恐る恐る中に入った。中はめっちゃ暗くて、音楽がうるさい。人がたくさんおるのに、みんな見知らぬ人や。ワイはなんかめっちゃ緊張してきた。

「おい、飲み物頼むで」

相手に言われるがまま、ワイは生まれて初めてお酒を注文した。

「こ、これがお酒か...」

一口飲んでみると、めっちゃ苦いやんけ!でも、なんかクセになる味やな。

そうこうしてるうちに、ワイの体がリズムに合わせて動き出した。これがダンスっちゅうやつか?なんか楽しいわ。

「おい、あの子かわええやろ?」

相手が指差した先には、めっちゃ可愛い子がおった。ワイは思わず見とれてしまった。

「話しかけてみいや」

相手に背中押されて、ワイはその子に近づいた。

「あ、あの...」

ワイの声を聞いて振り向いた彼女は、なんとワイと同じくらい緊張しとるみたいやった。

「私も初めてここに来たの」

そう言って彼女は笑った。ワイは、なんかホッとした。

そこからワイと彼女は話し込んだ。彼女もネット歴長いらしく、意気投合したんや。

気づいたら朝やった。外に出ると、朝日がまぶしい。

「楽しかったな」

ワイはそう呟いた。確かに疲れたけど、なんか充実感があるわ。

それからというもの、ワイは夜の街に興味津々や。毎晩じゃないけど、時々外に出るようになった。新しい世界を知るのって、めっちゃ楽しいわ。

なんJも相変わらず見てるけど、リアルの人間関係も大事やなって思うようになった。彼女とも付き合うことになったし、友達も増えた。

でも、たまにはこんなスレ立てるんや。

「夜を知らなかったなんJ民やけど、質問ある?」

すると、「ええな」「ワイも行ってみたいわ」っちゅうレスがバンバン付く。

ワイは思う。みんな、外の世界に興味あるんやな。でも、一歩踏み出すのが怖いだけなんやろ。

ほんで、ワイはレスする。

「ビビらんでええで。外の世界、案外ええで。一緒に行こうや」

そうやって、ワイは夜を知らなかったなんJ民から、夜を楽しむなんJ民になったんや。

これからどんな夜が待っとるんやろ。ワイはそれを考えるだけでワクワクするんや。