ワイ、大学生やねん。夏休みに友達と「ヒッチハイクで日本一周したろ!」言うて、ノリで始めてもうたんや。最初はめっちゃ楽しかったで。いろんな人に会えるし、タダで移動できるし、最高やと思とったわ。

せやけど、北海道に着いた頃から様子がおかしくなってきたんや。夜中に誰もおらん道路で、友達と二人でヒッチハイクしとったら、急に霧が出てきよった。視界ゼロや。そん時、ボロボロの軽トラックが止まってくれたんや。

運転手のおっちゃん、めっちゃ親切そうやったから、ワイら二人で後ろの荷台に乗せてもらったんや。せやけど、しばらく走ったら、友達が「おい、なんかおかしくないか?」言うてきたんや。

よう見たら、荷台の隅っこに、なんか人形みたいなんがおるんや。でも、よう見ると、それ人形やのうて、干からびた人間の死体やったんや!ワイら二人、声も出えへんくらいビビってもうた。

でも、そこからが本番やったんや。運転席から「お前ら、気づいたか?」言う声が聞こえてきて、おっちゃんが振り返ってきたんや。せやけど、そのおっちゃんの顔が、ガイコツやったんや!目ん玉もなくて、歯むき出しで笑っとるんや。

ワイら二人、必死に荷台から飛び降りたんや。転がりながら、必死に逃げたで。でも、その軽トラック、ワイらの後ろをずっと追いかけてくるんや。「お前らも仲間に加えてやる!」言うて、ガイコツがゲラゲラ笑っとる。

やっと逃げ切って、近くの民家に助けを求めたんや。でも、そこの家のおばあちゃんが「あら、あの車のことかい?」言うて、「60年前に事故で亡くなった人たちやで。毎年この時期になると、若い子をさらっていくんや」言うねん。

ワイら、もうパニックや。そん時、外から「お~い、まだおるか~?」言う声が聞こえてきて、窓から見たら、あのガイコツおっちゃんと干からびた死体が、家の前で手を振っとるんや。

もう我慢の限界や。ワイら二人、必死に逃げ出したんや。でも、どこに行っても、あのガイコツおっちゃんの軽トラックが追いかけてくるんや。「お前らも仲間になるんや!」言うて、ゲラゲラ笑いながら。

結局、ワイら二人、一晩中逃げ回ってもうた。やっと朝になって、警察に助けてもらったんやけど、誰も信じてくれへんかったわ。「お前ら、お化けでも見たんか?」言うて、笑われてもうたんや。

せやけど、ワイらは分かっとるんや。あの夜、本当にヤバイもんに遭遇したってことを。それ以来、ワイらヒッチハイクなんて絶対せえへんようになったわ。

ほんで、この話には後日談があるんや。あれから1年後、ワイの友達が突然連絡してこなくなってもうたんや。心配になって、友達の家に行ってみたら、家族が「1週間前から行方不明なんです」言うてきたんや。

そん時、ワイの背筋が凍ったで。友達の机の上に、1枚のメモがあったんや。そこには「あのガイコツおっちゃんに会いに行ってくる。もう逃げられへん」って書いてあったんや。

それから、ワイはずっと怯えながら生きとるんや。いつか、あのガイコツおっちゃんが、ワイを迎えに来るんやないかって。夜中に軽トラックの音が聞こえると、もう震えが止まらへんのや。

ほんで、つい最近、ワイの携帯に知らん番号から電話がかかってきたんや。出てみたら、「そろそろ迎えに行くで~」言う、あのガイコツおっちゃんの声がしたんや。もう、ワイの人生終わりやで。

せやから、なんJ民のみんな、ヒッチハイクだけは絶対にやめとけや。特に、北海道の霧の中ではな。ボロボロの軽トラックが止まってくれても、絶対に乗るなよ。でないと、ワイらみたいに、一生おっかない思いして生きていかなあかんようになるで。

ほんま、ヒッチハイクこわすぎや。もう二度とせえへん。絶対にな。




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