舞台設定: とある深夜のインターネットフォーラム。哲学者アルトゥル・ショーペンハウアーが、なぜかなんJ(2ちゃんねる野球板から派生したインターネット掲示板)に迷い込んでしまった。
なんJ民A: 「よっしゃ!深夜のニート部屋!」
なんJ民B: 「お、おうよ。今日も元気に無職か?」
なんJ民C: 「せやな。今日も一日中2chと寝てただけやで」
ショーペンハウアー: 「これはどういった場所かね?諸君らは何をしている?」
なんJ民A: 「なんやこいつ?ワイらはニートについて語っとるんやが」
ショーペンハウアー: 「ニート?それは何を指す言葉かね?」
なんJ民B: 「ニートってのはな、Not in Education, Employment or Trainingの略やで。要は学校にも行ってねえし、働いてねえし、職業訓練も受けてねえ奴らのことや」
ショーペンハウアー: 「なるほど。つまり、社会の枠組みから外れた者たちということか。興味深いな」
なんJ民C: 「ワイもニート経験者や。毎日何もせんで、ただ時間が過ぎるのを待つだけ。辛かったで」
ショーペンハウアー: 「君の経験は、私の哲学と通ずるものがあるようだ。人生とは苦しみの連続であり、欲望を満たそうとしても新たな欲望が生まれ、永遠に満たされることはない。その点、ニートという生き方は欲望から解放された境地とも言えるのではないか?」
なんJ民A: 「おいおい、なんやこいつ。ニートを賛美しとるんか?」
ショーペンハウアー: 「賛美しているわけではない。ただ、社会の価値観に縛られず、欲望から解放された生き方にも一理あると言っているのだ」
なんJ民B: 「でもよ、ニートって結局親のすねかじりやろ。それって立派な『欲望』やないんか?」
ショーペンハウアー: 「確かにその通りだ。完全な無欲求は難しい。しかし、社会の期待や競争から離れることで、ある種の精神的自由を得られる可能性はある」
なんJ民C: 「でもな、ワイが経験して分かったのは、ニートの生活って結局幸せやないってことや。何もせんことで、かえって苦しくなるんや」
ショーペンハウアー: 「そうか。それは興味深い洞察だ。確かに、人間には何かに打ち込む対象が必要かもしれない。私の言う『意志の否定』は、単に何もしないことではなく、執着を手放すことを意味する」
なんJ民A: 「なんやようわからんわ。ワイらはニートなんてクソ食らえや!って言いたいだけなんや」
ショーペンハウアー: 「君の怒りもわかる。社会の秩序を乱す存在に対する反発は自然なものだ。しかし、彼らの存在は社会の歪みを映す鏡でもある。彼らを通して、我々は社会の問題点を考えることができる」
なんJ民B: 「ほーん、そう考えるとニートって社会の問題児というより、問題提起者みたいなもんか?」
ショーペンハウアー: 「その通りだ。彼らの存在は、現代社会の競争主義や成果主義への疑問を投げかけている。幸福とは何か、人生の意味とは何かを考えさせてくれる」
なんJ民C: 「でもな、実際ニートやってみて分かったのは、何もせんのはしんどいってことや。かといって、今の社会システムにもうまく乗れん。どないしたらええんやろ」
ショーペンハウアー: 「それは難しい問いだ。私見では、完全な離脱でも盲目的な従属でもない、中道を見つけることが重要だ。自分の内なる声に従いつつ、社会との調和も図る。芸術や哲学、あるいは慈善活動などで自己実現を図るのも一案だろう」
なんJ民A: 「なんやこいつ、めっちゃ語っとるやんけ!でも、なんか説得力あるわ」
なんJ民B: 「確かに。ニートを単に批判するんやなく、その存在から社会の問題を考えるっていう視点は面白いな」
なんJ民C: 「ワイも、ニート経験を無駄にせんようにしたいわ。なんかこう、社会に還元できることないかなって思うわ」
ショーペンハウアー: 「素晴らしい。君たちの議論から、私も多くを学んだよ。ニートという現象は、現代社会の複雑さを表している。彼らを一方的に非難するのではなく、その存在から学び、より良い社会を作る糸口を見つけることが大切だ」
なんJ民A: 「おっさん、最初は怪しかったけど、なかなか良いこと言うやん。明日から頑張って働こうと思うで!」
なんJ民B: 「ワイも、ニートにはならんように気をつけつつ、でも競争社会に踊らされんようにしようと思うわ」
なんJ民C: 「せやな。ワイは経験を生かして、ニートの若者の相談相手になりたいわ」
ショーペンハウアー: 「君たちの決意に感銘を受けたよ。人生は苦しみに満ちているが、それを乗り越える力を君たちは持っている。さあ、新たな一歩を踏み出そうではないか」
なんJ民A: 「おっさん、ありがとな!また来てや!」
なんJ民B: 「そやな、面白かったで!」
なんJ民C: 「ほんま勉強になったわ。また語ろうや!」
ショーペンハウアー: 「ああ、喜んで。私もこの対話から多くを学んだ。君たちとの出会いに感謝するよ。さようなら、そして幸運を」
(ショーペンハウアー、退場)
なんJ民A: 「なんやあれ、夢か?」
なんJ民B: 「いや、現実や。なんJはホンマ何が起こるかわからんな」
なんJ民C: 「せやな。でも、ええ経験やったわ。明日からまた頑張ろう」
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