場面: 深夜のコンビニ前。一人の若者がベンチに座り、缶ビールを飲んでいる。そこへ、17世紀の哲学者ブレーズ・パスカルが現れる。
なんJ民: (独り言で)はぁ...やっぱり神様なんていなかったね。こんな理不尽な世界、誰が作ったんだよ。
パスカル: (突然現れて)それはどうかな。
なんJ民: (驚いて)うわっ!誰だよ、あんた。
パスカル: 失礼、驚かせてしまったようだね。私はブレーズ・パスカル。17世紀の数学者にして哲学者だ。
なんJ民: はぁ?何言ってんだこいつ。酔っぱらいか?
パスカル: 酔っているのはそちらのようだが。さて、神の存在について疑問を抱いているようだね。
なんJ民: ああ、そうだよ。こんな世の中見てたら、神なんていないって思うだろ。
パスカル: なるほど。では、神が存在しない可能性も考えてみよう。だが、もし神が存在するとしたら?
なんJ民: いないって。あんた、現実見てないの?戦争、貧困、病気...こんなの神様がいるわけないじゃん。
パスカル: 確かに、世界には苦しみが満ちている。しかし、それが神の不在を意味するとは限らないのではないか。
なんJ民: じゃあ何?神様がいて、こんな世界を放置してるってこと?それならいない方がマシだよ。
パスカル: 人間の理解を超えた理由があるのかもしれない。あるいは、自由意志の結果かもしれないね。
なんJ民: はぁ?意味わかんねーよ。
パスカル: では、こう考えてみよう。神が存在する可能性と、存在しない可能性。どちらに賭けるのが賢明だろうか。
なんJ民: 賭け?何言ってんだよ。
パスクル: これは「パスカルの賭け」と呼ばれる考え方だ。神が存在すると信じて生きれば、永遠の幸福を得る可能性がある。存在しないと信じれば、何も得られない。
なんJ民: でも、神様信じて生きるのって窮屈じゃない?
パスカル: 必ずしもそうとは限らないよ。信仰は人生に意味と目的を与えることもある。
なんJ民: でも、証拠もないのに信じるなんて...
パスカル: 科学的証明は難しいかもしれない。だが、人生には論理だけでは説明できないものもある。愛や美、道徳といったものはどうだろう。
なんJ民: うーん...でも、俺みたいなクズが信仰なんて...
パスカル: 誰にでも可能性はあるさ。完璧な人間なんていない。大切なのは、自分を改善しようとする意志だ。
なんJ民: (少し考え込んで)まあ、あんたの言うこともわからなくはないけど...すぐに答えは出ないよ。
パスカル: もちろんさ。これは人生をかけて考え続ける問いかもしれない。今夜はゆっくり休んで、明日からまた考えてみるといい。
なんJ民: そうだな...ありがとう、パスカルさん。なんか、少し希望が見えた気がする。
パスカル: それは良かった。では、私はこれで。
なんJ民: ああ、じゃあな...(パスカルが消えるのを見て)えっ?どこ行った?
(パスカルの姿は消え、なんJ民は一人取り残される)
なんJ民: (缶ビールを見つめながら)やべぇ...こんな安酒で幻覚見るとは...明日からは控えめにしようっと。
(しばらく考え込んだ後、なんJ民はゆっくりと立ち上がり、家路につく)
翌朝、なんJ民が目覚めると、ベッドサイドに見覚えのない本が置かれていた。タイトルは「パンセ」。著者名を見ると、そこには「ブレーズ・パスカル」と書かれていた。なんJ民は目をこすりながらつぶやいた。「マジかよ...これってあながち夢じゃなかったのか?」
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