舞台:某大学の文学部棟前。ベンチに座る中年の男性と、スマホを片手に立つ若者。
天才小説家(以下、天才):(物思いにふける表情で)ふむ...文学の本質とは一体...
なんJ民(以下、J):(スマホを見ながら)おっ、ここにおっさんおるやんけ!暇そうやし話しかけたろ!
J:(大声で)おっす!おっさん!暇か?
天才:(驚いて顔を上げる)ああ...そうですね。少し考え事をしていたところです。
J:ワイも暇やわ。なんか話そうや。(ベンチに座る)
天才:(困惑しつつも)そうですね...では、あなたは文学がお好きですか?
J:文学?あーそういやワイ今小説読んどるわ。「ワンピース」っちゅうんやけど知っとる?
天才:(苦笑い)ああ、漫画のことですね。確かに現代文学の一形態ではありますが...
J:おっ!文学詳しいんか?せやったら聞きたいことあるわ。一番天才な小説家って誰やと思う?
天才:(興味を示す)なるほど、良い質問ですね。「天才」の定義にもよりますが...
J:おいおい、難しいこと言うなや。ワイからしたら、めっちゃ面白い本書く奴が天才やろ!
天才:(考え込む)面白さも大切な要素ですが、文学の深さや革新性も重要です。例えば、ジェイムズ・ジョイスの「ユリシーズ」は...
J:(遮って)ストップ!なんやねんそのジョイ助って!聞いたこともないわ!
天才:(驚いて)ジョイスを知らないんですか?20世紀を代表する作家の一人で...
J:知らんわ!ワイが知っとる作家は...えーっと、村上春樹とか?
天才:(少し安堵して)ああ、村上春樹ですか。確かに現代日本を代表する作家の一人ですね。彼の...
J:(また遮って)せやろ?あいつの本、めっちゃ売れとるやん。てことは天才やろ?
天才:(困惑しつつ)売れ行きだけで天才とは...。文学の価値は商業的成功だけでは測れません。例えば、カフカは生前はほとんど...
J:(首を傾げる)カフカ?なんやそれ、コーヒーの銘柄か?
天才:(ため息)いえいえ、フランツ・カフカです。「変身」や「城」などの傑作で知られる...
J:(笑う)おっさん、おもろいこと言うやんw 虫になる話とか城の話って、ファンタジーやんけ!
天才:(諦めの表情で)そうですね...ファンタジー的要素はありますが、その本質は人間の疎外や不条理を描いた...
J:(スマホを見ながら)おっ!ツイッターでトレンド入りしとる作家おるわ!こいつこそ天才やろ!
天才:(興味深そうに)ほう、誰でしょうか?
J:えーっと..."瀬尾まいこ"っちゅうんやて。「そして、バトンは握られた」がめっちゃバズっとるらしいわ。
天才:(考え込む)瀬尾まいこさんですか...確かに話題の作家ですね。でも、一時的な人気だけで...
J:(得意げに)ほらみぃ!ワイの言うとおりやろ?人気あるやつが天才なんや!
天才:(静かに)しかし、本当の天才とは時代を超えて読み継がれる作品を生み出す人のことを...
J:(うんざりした様子で)もういいって!おっさんの言っとること、ようわからんわ。
天才:(諦めつつも諭すように)文学は深いものです。時間をかけてじっくりと...
J:(立ち上がる)あかん、ワイもう帰るわ。おっさんとおしゃべりするより、ツイッター見とる方が面白いわ。
天才:(苦笑い)そうですか...では、お気をつけて。
J:(去りながら)おう、サンキューな!(小声で)なんやあのおっさん、変な奴やったわ...
天才:(独り言)ふむ...若い世代との対話の難しさを痛感しましたね。(ため息)しかし、これも文学のテーマになり得るかもしれない...
(天才小説家は再び物思いにふける。そこへ一羽のカラスが飛んできて、ベンチの背もたれに止まる)
カラス:カァー!
天才:(カラスを見上げて)ああ、エドガー・アラン・ポーの「大鴉」を思い出すね...(微笑む)さて、この体験を元に新しい小説を書いてみるか...
(幕)
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