まず「芥川賞」って何やねんって話やけど、簡単に言うと「日本の純文学界最高の新人賞」みたいなもんやな。正式名称は「芥川龍之介賞」っちゅうんやけど、みんな「芥川賞」って呼んどるわ。

この賞、1935年に始まったんや。芥川龍之介の親友やった菊池寛が、芥川の遺志を継いで作ったんやて。ちなみに、同時に大衆文学の賞である「直木賞」も作られたんやで。

芥川賞の特徴は、「無名もしくは新進の作家のみを対象とする」っちゅうところやな。つまり、新人発掘が目的なんや。毎年2回、1月と7月に発表されるんやけど、これがまた大騒ぎになるんよ。

選考委員が今をときめく作家さんばっかりやからな。こいつらが「これええで!」って言うたら、それだけでその作家の株が上がるんや。

で、芥川賞を取るとどないなるんかっちゅう話やけど、まあ一気に有名になるわな。テレビに出たり、新聞で特集組まれたり。本の売上もガッと上がる。「芥川賞作家」っちゅうだけで、一生食いっぱぐれんくらいの肩書きになるんや。

ただな、これがまた諸刃の剣でもあるんよ。芥川賞取ったら、もう「純文学の旗手」みたいな扱いされるやろ?そしたら、大衆向けの小説書きづらくなるんや。「芥川賞作家がこんな軽い本書いて」とか言われんねん。

それに、芥川賞取った後の作品に期待がかかりすぎて、プレッシャーでガチガチになる作家も多いんや。「二作目のジンクス」っちゅうて、二作目で躓く作家多いんよ。

ほんで、芥川賞の選考基準っちゅうんがまたよくわからんのや。「文学性」とか「芸術性」とか言うてるけど、それって人それぞれやん?だから、毎回選考会で激論になるらしいわ。

最近の傾向を見ると、若い作家が増えてきとるな。昔は40代、50代で取るのが普通やったけど、今じゃ20代で取る作家もおるで。それに、女性作家の活躍も目立つわ。

ただ、これにも批判はあるんや。「若手優遇しすぎやろ」とか「話題性重視しすぎや」とか。まあ、こういう批判はずっとあったんやけどな。

それと、最近の芥川賞作品って、昔に比べて読みやすなってきとるんちゃうか?「純文学」っちゅうと難しいイメージあるけど、最近のんは割と読みやすいんよ。これ、良し悪しあると思うわ。

良い面は、純文学の敷居が下がって、より多くの人が読むようになったこと。悪い面は、「純文学の質が落ちた」って批判されることやな。

でもな、ワイ個人的には、こういう変化はええと思うで。だって、時代に合わせて文学も変わっていかなアカンやろ?昔の基準にこだわってたら、若い読者どんどん離れていくで。

ほんで、芥川賞の意義っちゅうのは、単に賞を与えることやのうて、日本の文学界を盛り上げることやと思うんや。新しい才能を発掘して、みんなに知ってもらう。そういう役割を果たしとると思うわ。

ただ、課題もあるで。例えば、芥川賞取った作家が必ずしも長続きせえへんっちゅう問題な。一発屋で終わる人も多いんや。これ、芥川賞のシステムの問題なんか、それとも日本の文学界全体の問題なんか、よう分からんけど。

それに、「芥川賞=日本文学の頂点」みたいな風潮あるやん?でも、これって本当にええんかな?芥川賞取ってない優秀な作家おるしな。たとえば村上春樹とか。

まあ、でもな。こういう批判はあっても、芥川賞が日本の文学界で重要な位置占めとるのは間違いないわ。これからも、新しい才能の登竜門として機能していくんやろうな。

ワイらにできることと言えば、芥川賞作品をちょっとでも読んでみることやと思うわ。難しそうに見えても、案外面白いで。そうやって、日本の現代文学に触れてみるのも悪くないと思うねん。

結局のところ、芥川賞はこれからも議論を呼び続けると思うわ。「純文学って何や?」「文学の価値って何や?」そういう根本的な問いに、日本中の人間が考えさせられる。そこに芥川賞の真の価値があるんちゃうかな。